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【コーヒーコラム Vol.5】焙煎後、コーヒー豆はこう変化する

2016.09.05 / カフェディノス編集部

前回は、焙煎のお話でした。
今回は、その焙煎が終わった後のコーヒー豆の変化。味わいはもちろん、成分までも変わってしまうそう。
フレッシュさと保存の大切さを教えていただきます。

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焙煎後には、味はどう変わるのか?


前回までは、焙煎中に起きる香味の変化を語ってきました。
では、焙煎を終えた豆の香味はどのように変化するのでしょうか。
まず、香りです。香りは、焙煎後2日程度でピークを迎えます。
決して、焙煎直後が一番香るというわけではないのです。
そしてその後、時間の変化とともに、揮発して薄れていってしまいます。

では、「苦味」はどうでしょう。「苦味」には、あまり大きな変化はありません。
この苦味は、コーヒー豆の褐色物質が主な由来とされており、安定した物質のため、大きく変化しないものと思われます。
「酸味」に関しては、酸化という大きな敵がいます。
よく、「すっぱいコーヒーは苦手です」という方がいらっしゃいます。多くの場合、爽やかな酸味だったものが、酸化によって、すっぱくなったと考えられるのです。
もう1つの要素「甘み(=旨み)」も、酸化合物が大きな役割を果たしていることから、酸化によって、劣化が進むことが考えられます。
このように、コーヒーの味は時間が経つにつれ、確実に酸化し劣化してゆきます。
焙煎後のコーヒー豆には、果物のような鮮度があると考えていただきたいと思います。


焙煎後の味わいとコーヒーオイル

さて、コーヒー豆にこうして様々な化学変化を与えるのが焙煎です。
この味わいに関して、もう1つ大きな要素があります。
それが、「コーヒーオイル」と呼ばれる油脂成分です。コーヒー豆は、コーヒーの樹になる果実の「種」です。
植物の種は、菜種油、ごま油と言われるように、多くの油脂成分を含んでいます。
紅茶やお茶は、「葉」ですね。ですから、この油脂成分の含有量が全く違うのです。
この油脂成分は、焙煎によって加熱されることで、コクや甘み、そしてなめらかさなど、コーヒーならではの味わいを作り出すのに大きな役割を果たします。コーヒーが独特の味わいを持つゆえんがここにもあるのです。
そして、このコーヒーオイルは、加熱された油脂成分ですから、当然、時間がたつと劣化してゆきます。
味わいに影響するのはもちろん、コーヒーを飲むと「ちょっと気分が悪くなる」「胃が痛くなる」「胸焼けがする」などの症状も、この劣化した油脂成分に体が反応する場合がほとんどだと言われています。
この「コーヒーオイル」を大切に味わうという意味からも、焙煎豆の鮮度は非常に大切なものなのです。

コーヒー豆の美味しい期間


焙煎後には、次第にコーヒーの味が悪くなり、油脂成分の劣化によって、気分が悪くなることさえあるとお話しました。
じゃあ、いつまで大丈夫なの?というのが、普通のご質問だと思います。
あくまで豆のままの場合ですが、1ヶ月~2ヶ月が目安となります。
ただ、マメーズでは、お客さま自身が賞味期限を持つことをおススメしています。
そのためにマメーズでは、コーヒー豆の「焙煎日」を明記しています。
それによって、「焙煎日から2週間すると味が変わったような気がする」というお客さまや、「1ヵ月後でも十分美味しい」というお客さまがいらっしゃいます。
それが、お客さま自身の「賞味期限」なのです。
焙煎日さえ分かっていれば、自身が美味しいと思える期間がはっきりしますので、それを目安にして下さいということですね。
残念ながら、市販されているコーヒーのほとんどは、この焙煎日が分かりません。なるべくなら、焙煎日の分かるコーヒー豆を手に入れられることをおススメします。
そして、コーヒーを淹れるには、この豆を挽くという工程が必要です。
先ほど豆のままの場合の美味しい期間の目安をお話しましたが、挽いてしまうとどうなるのでしょう。
それを次回にお話したいと思います。


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