※別途記載のない価格はすべて税込です
今回から「TOKYO+PLUS」は内容を一新し、新たな特集としてスタートします♪第一回は、復興のための修繕や必要なものの製作を担いながら、多くの人の思いが集い、産業へと進化する「石巻工房」をご紹介します。
建築家・芦沢啓治さんは、震災後、早い段階から石巻に入り、何度も足を運んで作業をしていた一人。
その後、被災地の状況が少しずつ落ち着いてゆく中で、「工房的な機能を持ったスペースが近くにあれば、復興のスピードも随分違ってくるのでは」と感じたそうです。
しかし、場所もない、木材もない、そしてお金も。
そんな中、やがて地元の人とのつながりから、石巻工業高校の生徒さんたちと一緒にベンチを作ろうという話になり、実現に向け、工房の整備が始まりました。
被災地に必要なモノをデザインするにあたって、石巻市民が必要としているものをリサーチした結果、45台のベンチとテーブル/お祭りの為の射的台/仮設店舗の家具やファサード、公園の改修などを手がけてゆくことになりました。
こうして生まれたベンチ/スツール等は、石巻復興のためだけではなく、継続的に産業として、地元に根づけるような製品へと成長しつつあります。
私が石巻工房の製品をお勧めするのは、けっして被災地で生産されたものだからではありません。製品として素晴らしいので、ぜひ使っていただきたいという思いからです。
つくり手とつかい手、双方の顔が見える石巻工房の製品は、私たちの生活の中で、室内であっても、屋外であっても、機能的でシンプルなデザインとして優れたものになるはずです。
仮設住宅の外におかれたベンチは、店舗で靴を並べる什器ともなり、TV台にもなり、植物を並べる台にもなります。
東京デザインフォレストでは、今後も石巻工房の活動を見守り応援しながら、状況をお伝えしてゆきたいと思っています。
(文・おおうち/構成・いのうえ)
石巻工房は
地域のものづくりの場!
デザイナーや建築設計事務所などが石巻工房にアイディアを持ち寄り、意見を交わし、現地の作り手とともに製品を生み出しています。
※内容が最新ではない場合があります。予めご了承ください。