マンションのベランダは、その部屋の居住者しか立ち入りできないスペースです。居住者が占有して活用できますが、自由に使えるわけではありません。

マンションのベランダは、居住者の専用使用権が認められていますが、共用部分です。マンションの共用部分とは、廊下やエントランスなど、住民が共用で使用するスペースのことです。ベランダも共用部分となるため、利用の際には一定の制約があります。

ベランダには、避難経路という大きな役割があります。火災など、災害が起きた場合は、ベランダを通って避難することが想定されています。避難の邪魔になるような使い方はできません。

マンションの屋外スペースは、ベランダ以外に、バルコニー・テラスと呼ばれることがあります。一般的には、屋根があるものをベランダと呼び、屋根のないものをバルコニー、1階部分に張り出して作られた床のあるスペースをテラスと呼びます。

マンションのベランダで禁止されている事項は、マンションの管理規約中の使用細則に記載されています。ベランダを活用する前に、住んでいるマンションの規約の確認をしましょう。一般的に、マンションのベランダで禁止されていることについて解説します。

ベランダには、災害などが起きた際の避難経路としての役割があるため、避難経路の妨害となるような使い方は禁止されています。避難ハッチの上や避難用の隔て板の前に、大型の家具や植物を置くなど、移動を遮るような使い方はやめましょう。

フェンス・壁などを塗装する、壁に穴をあける、棚を設置するなどは禁止事項です。フェンス・壁などは、マンションの外観を決める重要な部分であるため、自由に改修することは禁じられています。改修したい場合は、管理組合やほかの居住者の許可を取る必要があります。

ベランダに物置やプレハブなどを設置することは禁止されています。避難経路がふさがれるだけでなく、外観が損なわれるたり、重量制限を超過したりするためです。設置する場合には、管理組合やほかの居住者の許可が必要となります。

レンガなどを活用してベランダに直接土を敷き詰め、花壇を作ることは禁止されています。土が流れ出て、排水溝が詰まる原因となったり、床に根がはることで、コンクリートの劣化につながったりするためです。ガーデニングをする場合は、必ずプランターなどを用意しましょう。

ほとんどのマンションでは、規約に、火気厳禁であることが記載されています。花火・バーベキュー・喫煙など、火を使う行為はすべて禁止となります。バーベキューは、煙・臭い・騒音などが原因となり、ご近所トラブルに発展する可能性もあるため、注意が必要です。

マンションのベランダは、洗濯物を干す以外に、いろいろ活用できます。マンションの規約にのっとって、活用しましょう。以下では、活用事例を紹介します。

グリーン空間を作成し、自然を楽しみ、癒される、ガーデニングなどの活用方法があります。ベランダで、花木を育てたり、野菜を作ったりしてみましょう。ガーデニングを行う際には、水やり・殺虫剤の散布時に、下の階・隣に迷惑をかけないための注意が必要です。ご近所の洗濯物に水がかからない水まき・害虫駆除などを徹底させましょう。

小さなイスやテーブルを置けるスペースを作り、カフェスペースにして、くつろぎましょう。仕事場としても活用したり、リラックスや気分転換の空間としたりできます。眺望のよいマンションの場合は、景観も楽しめます。

人工芝・タイルなどを敷きつめ、子供・ペットと遊ぶスペースとして活用しましょう。落としやすい小さなボール・おもちゃなどは、誤って落下すると、地上を歩いている人に危険です。椅子・テーブルなども、子供の落下につながる可能性があります。小さな子供の遊び場として使用する際は、常に親がつきそうなど、様々な注意が必要です。

マンションのベランダを活用する際には、共用スペースだということを忘れずに、マナーを守って活用しましょう。ここでは、ベランダ活用時の注意点について解説します。

ベランダを活用する前に、しっかりとマンションの規則や禁止事項、制約などを調べておきましょう。ベランダに置いてはいけないもの、禁止されている行為などを確認したうえで、活用することが重要です。

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