すでに使われておらず、ひなびてしまった古い建造物や、廃線後の鉄道跡など、およそ観光地とは思われていなかった廃墟のような場所が日本各地で密かに脚光を浴びつつあります。「廃墟ブーム」や「廃墟ファン」という表現を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。観光産業の発展の起爆剤にとPRに力を入れる自治体もあるほどです。
単にレトロという言葉では表現できない、静寂に包まれた異空間。かつての繁栄に思いを馳せながらも、今はもう誰も使わなくなってしまったという一抹の寂しさ。そんな非日常の体験が廃墟を訪れる魅力なのかもしれません。

今回ご紹介するのは、群馬県太田市の藪塚に残る石切場跡です。大正時代を中心に、明治後半から昭和30年頃まで開山していたところで、ピーク時には約350名の労働者が働いていたそうです。 すでに使われておらず、ひなびてしまった古い建造物や、廃線後の鉄道跡など、およそ観光地とは思われていなかった廃墟のような場所が日本各地で密かに脚光を浴びつつあります。「廃墟ブーム」や「廃墟ファン」という表現を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。観光産業の発展の起爆剤にとPRに力を入れる自治体もあるほどです。
単にレトロという言葉では表現できない、静寂に包まれた異空間。かつての繁栄に思いを馳せながらも、今はもう誰も使わなくなってしまったという一抹の寂しさ。そんな非日常の体験が廃墟を訪れる魅力なのかもしれません。

今回ご紹介するのは、群馬県太田市の藪塚に残る石切場跡です。大正時代を中心に、明治後半から昭和30年頃まで開山していたところで、ピーク時には約350名の労働者が働いていたそうです。

石切場跡の中に足を踏み入れてみると、何よりも高さ約30ｍにもなる岩壁の重厚感に圧倒されます。石を削り出して掘り進めていっただけのはずなのに、荘厳な建築物のようにも見えてきます。さらに、石切場跡であることはわかっているのに、いつの間にか、太古の神殿跡に彷徨いこんだような感覚に陥ってしまうから本当に不思議です。 石切場跡の中に足を踏み入れてみると、何よりも高さ約30ｍにもなる岩壁の重厚感に圧倒されます。石を削り出して掘り進めていっただけのはずなのに、荘厳な建築物のようにも見えてきます。さらに、石切場跡であることはわかっているのに、いつの間にか、太古の神殿跡に彷徨いこんだような感覚に陥ってしまうから本当に不思議です。

また、石切場跡の周辺に鬱蒼と生い茂る木々の緑は、無機質な岩の塊と絶妙のコントラストを醸し出しています。
こうした自然の中で取り残された廃墟の独特な雰囲気をより強く味わいたい方は、６月から９月頃の緑豊かな夏の時期を選んで訪れることをおすすめします。
自由気ままに幹を伸ばす樹木が、自然の生命力と同時に、「もうそこには人の手が入らなくなったこと」を強く実感させてくれるのです。
廃墟のような場所には行ったことがない方は、この夏ぜひトライしてみてください！非日常空間の魅力にはまってしまう方もきっといらっしゃることでしょう（笑）。 また、石切場跡の周辺に鬱蒼と生い茂る木々の緑は、無機質な岩の塊と絶妙のコントラストを醸し出しています。
こうした自然の中で取り残された廃墟の独特な雰囲気をより強く味わいたい方は、６月から９月頃の緑豊かな夏の時期を選んで訪れることをおすすめします。
自由気ままに幹を伸ばす樹木が、自然の生命力と同時に、「もうそこには人の手が入らなくなったこと」を強く実感させてくれるのです。
廃墟のような場所には行ったことがない方は、この夏ぜひトライしてみてください！非日常空間の魅力にはまってしまう方もきっといらっしゃることでしょう（笑）。

同じものを見ても感じ方が違い、それが写真に表れるのが写真表現の面白いところです。
今回ご紹介した石切場跡のようなところでは、荒れ果てた寂しい廃墟のように感じる方もいれば、古代遺跡のように、または荘厳な神殿のように感じる方もいらっしゃることでしょう。
写真を撮る時に、その場の雰囲気や物の形をヒントにして、そんなふうにして何かになぞらえてみると、観察や写真撮影がさらに楽しいものになると思います。
例えば、荘厳な神殿のように感じたら、一番そう感じられる部分、立ち位置やアングルを探してみたりするのです。
【写真３】は、不思議な神々しさを感じてこの石切場跡をウロウロしていた時に、左奥の明るい部分に加え、手前の壁には斜めに光が差し込んでいるところが目にとまりました。そこが「石切場跡」であることを忘れさせてしまうような雰囲気がありました。もし別のことを感じていたら、きっと気がつかなかった部分かもしれません。
あくまで自然に自由に、何かを感じたらその場で撮る、という姿勢を基本にしながらも、自分の写真の撮り方にマンネリ化を感じたり、いつもとは少し違う写真を撮ってみたいと思ったりした時は、観察の切り口やキーワードを念頭において、周囲を見てみるのも面白いと思います。 同じものを見ても感じ方が違い、それが写真に表れるのが写真表現の面白いところです。
今回ご紹介した石切場跡のようなところでは、荒れ果てた寂しい廃墟のように感じる方もいれば、古代遺跡のように、または荘厳な神殿のように感じる方もいらっしゃることでしょう。
写真を撮る時に、その場の雰囲気や物の形をヒントにして、そんなふうにして何かになぞらえてみると、観察や写真撮影がさらに楽しいものになると思います。
例えば、荘厳な神殿のように感じたら、一番そう感じられる部分、立ち位置やアングルを探してみたりするのです。
【写真３】は、不思議な神々しさを感じてこの石切場跡をウロウロしていた時に、左奥の明るい部分に加え、手前の壁には斜めに光が差し込んでいるところが目にとまりました。そこが「石切場跡」であることを忘れさせてしまうような雰囲気がありました。もし別のことを感じていたら、きっと気がつかなかった部分かもしれません。
あくまで自然に自由に、何かを感じたらその場で撮る、という姿勢を基本にしながらも、自分の写真の撮り方にマンネリ化を感じたり、いつもとは少し違う写真を撮ってみたいと思ったりした時は、観察の切り口やキーワードを念頭において、周囲を見てみるのも面白いと思います。