スーパーや青果店の店頭には、たくさんの種類の「トマト」が並んでいます。まずは、大きさによるトマトの違いや品種、それぞれに含まれる栄養素について宮地さんに伺いました。

『トマトの分類方法はいくつかありますが、大きさによる分類では「大玉トマト」は約100g以上、「ミニトマト」は約10〜30gのものを指します。
大玉トマトの代表的な品種は、桃色系丸玉の「桃太郎」、先端が尖った「ファースト」、黄色の大玉では「黄寿」など。ミニトマトの代表的な品種は、プラム型の「アイコ」、黄色系の「イエローミミ」といったものがあります。少し変わった品種としては、サクランボのように艶があって皮が薄く、ぷよぷよした感触の「プチぷよ」も、最近注目されています。ほかにもオレンジ色や緑色、チョコレート色などカラフルな品種が多いのも、ミニトマトの特徴です』。

『実は、大玉トマトとミニトマトに含まれている栄養素に違いはありません。ただし、含有量に違いがあります』。

『新鮮なトマトのヘタは、ピンとしていて鮮やかな緑色をしています。また、良品を選ぶポイントとしては、以下3点に注意いして選ぶようにしましょう。
●ヘタの近くがひび割れしていないもの
●形のバランスがよく、赤みの濃いもの
●全体が均等に色づき、実は硬くしまっていてずっしりと重みがあるもの
また、先端部から星状に筋が広がってるものは、味のバランスが整っているのが特徴です。反対に、皮の表面をよく見たときに白い細かな斑点があるものは、味が薄いこともあるので気をつけましょう』。

『パックに入っている場合はそのままで、バラ売りの場合には乾燥を防ぐためにポリ袋などに入れ、ヘタを下向きにして冷蔵庫の野菜室（10℃前後）で保存するようにしましょう。ただし、冷やし過ぎは品質が低下してしまうので注意が必要です。購入した時点でまだ青みが残っている場合は、常温（15〜25℃）で数日置くと、追熟して赤く色づきます』。

『裏技というほどではありませんが、トマトは丸ごと冷凍することができます。冷凍保存する方法は、大玉トマトの表面を洗ってヘタを取り、1個ずつラップに包んで保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍室に入れます。冷凍すると約1ヵ月保存できます。
また、ざく切りにして保存袋に入れて冷凍することも可能です。ミニトマトは、表面を洗ってヘタをとったらそのまま保存袋に入れて、空気を抜いてから冷凍するようにしましょう。調理するときは、解凍せずに凍ったまま炒め物などに使用できます』。