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パリカフェめぐりVol.1 ~ 大人も子供も楽しめるパリのカフェ「マルセル」

2016.10.07 / カフェディノス編集部

こんにちは。パリ在住フォトグラファーの井田純代です。
パリの街は、50mに一軒カフェがあると行っても良いほど、カフェが生活の一部になっています。そんな中にも、行きつけの店や一人で過ごしたくなるような、とっておきのカフェがあるものです。
これから、「お家カフェ」をテーマに、おうちのように居心地のいいパリのカフェをご紹介して行きたいと思います。

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今日、ご紹介するのは、ファッショニスタの間でも話題のカフェ「マルセル」です。モンマルトルといえば、サクレクール寺院があったりして、観光客も訪れてしまうようなイメージですが、このカフェはそんなエリアから一歩道を入った、静かな住宅街にあります。

ファッションや映画業界などのおしゃれな人々が多い中、ベビーカーとママの姿がちらほら。最近では働くママも子供との素敵な時間を過ごすことを心がけている人も多く、子供と共に気楽にランチをここで楽しんでいるようです。このお店は、そんなママにも来やすい雰囲気があります。なぜでしょう?

テーブルセットには、子供が塗り絵ができるような絵が描かれていたり、色鉛筆も借してくれるのも、とっても嬉しいサービスです。私も2歳半の息子がいますが、こういう遊びがあると、しばらく静かにしていてくれるので、気持ちがよーくわかります!オムツ替え用のクッションや、キッズ用の高い椅子を置いたりという工夫も嬉しい限りです。

でも、それ以外にも人気の理由は何でしょうか。わたしは、ここの内装も大好きです。

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チャコールグレーの壁に黒いテーブル。ちょっと考えると、シックでかっこいいイメージになりそうですが、合わせている家具のおかげなのか、温かみがあって、親しみやすい雰囲気があります。

そのポイントは、やはりこの棚。まるでワイン箱のような箱を繋げたような作りは、おうちでもまねできそうです。ちょっとレトロな雰囲気に仕上げてあるのも、ぬくもりを感じますね。こういう箱は、パリなら蚤の市に行くと見つけることができますが、たくさん同じ物を見つけるのは大変ですし、ちょっと汚かったりしますよね。そんな時には、レトロ調にアレンジしたこんな木箱を利用すると雰囲気を出せそうです。

そして、もう一つのポイントは、このキーカラーのイエロー。テーブルサイドや商品棚にところどころに配置して、カジュアルさをプラスしたことで親しみやすい雰囲気になっています。

ぶら下がるランプも、素敵ですね。まるで裸電球のようですが、こだわりのフォルムの電球をそのままぶら下げる北欧スタイルで、スタイリッシュながらも暖かみのある光で、気取らず、心地良い空間になっています。こういう光の演出は、狭い空間にコントラストを与えてくれ、ボリューム感が出るので、ぜひ試してみたいものです。

Marcel-4.jpgMarcel-9.jpgそして、この黒板とテーブル周りのアレンジは、なんとなく小学校をイメージさせませんか。シンプルなクラフト紙のテーブルセットに木目の椅子、まるでノートのような黄色いメニューとクリップは、これから授業が始まってもおかしくない感じですよね!こんな遊び心が人気の理由かもしれません。

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この店のオーナーは女性のアレクサンドラさん。元々料理人だったそうです。お店のコンセプトは「喜びを感じる場所であり、私の大好きなものやインスピレーションを大切な人と分かち合える場所」。2児のママでもある彼女らしく、かけがえのない時間を少しでも長く家族と過ごせるように。だから、食べる物も手抜きがないし、居心地がいい。

そんなわけで、ここのランチは絶品。昼時になるとモンマルトロワ(モンマルトルの人々)が列をなすくらいの人気ぶりです。メニューはフレンチに限らず、アメリカやイギリスなど、多くのジャンルが混ざっています。これも、普段の生活からの知恵ですね。毎日、フレンチではフランス人だって飽きてしまうのかも?!
おやつ時にはチーズケーキやワッフルなども人気です。シンプルなガラス容器や白い食器も、食材が引き立ちますし、統一感が出て素敵です。

パリジェンヌ気分でブランチを楽しみたい方におすすめのアドレスです。

次回も居心地のいいパリのカフェをご紹介しますね。

今回のレポートを書いていただいたのは、井田純代さん

「プレスパリ」カメラマン。1998年渡仏後、パリにて写真学校、美術学校を修了。スタジオでの研修やモードカメラマンなどのアシスタントを務めた後、プロカメラマンとして独立。2003年にはアルル・ヨーロッパ・ヌード写真祭主催コンクール(FEPN - Festival Européen de la photo de nu - Arles)で大賞受賞。現在、女性ファッション誌、書籍、WEBなどの媒体に向けての料理、インテリア、ポートレート、モードなどの分野で広く活躍している。フランス文化を日本に伝えることに情熱を注ぐ女性写真家。
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