【写真上：大人シックなダイニング空間】

第1回目は、境野さん宅のインテリアを、第2回目は、カフェ的な雰囲気をつくる、まねできそうなアイデアをご紹介しました。

せっかく café dinos で取材を受けていただいたので、「もし、私がカフェをつくるなら」という恒例の妄想を、境野さんにもしていただきました。境野さんご自身が撮影した写真を拝見しながら、楽しい妄想のお話を伺いましょう。

【写真上：味わい深い器が並ぶ、ある日の晩ごはん。楕円の器は、よしおかれいさんの作品】

■■ Q"妄想カフェ"では、どんな器を使いたいですか?■■

「以前行っていたビストロのワイングラスの質感がいい感じで。聞いてみたところ、100円ショップのものだったことがあったんです。びっくりしましたが、安くても高くてもいいものはいいと思える視点を持ちたいなと思いました」

だから、境野さんがカフェを作るとしたら、器は、なにかのルールで揃えず、自分がいいと思ったものを使いたいとのこと。

「作家さんのものだけとか決めつけず、プロダクト品も合わせつつ」。たしかに、そういう"自分"視点こそが、魅力的なカフェを作る気がします。

【写真上：ひとつひとつ個性的なグリーンを飾って楽しんでいます】

■■ Q"妄想カフェ"のインテリアはどんな感じになりそう？■■

「僕が学生のころは、「Lotus」や「Bowery Kitchen」など、カフェブームを牽引するカフェが元気いっぱいで、たくさんの影響を受けたんですが、素直にそんな感じのカフェを作りたいですね」と境野さん。

古家具を並べるタイプのインテリアではなく、カジュアルだけど、時代の空気を適確に掴んで人々の心を引きつけるようなカフェ。インテリアそのものというより、集まる人によってかもし出される雰囲気が魅力となるような空間。そんなカフェが境野さんの作りたいカフェのようです。

【写真上：東京・中目黒の〈バンブーシュート〉で購入したコースターをカフェ時間のおともに】

■■ Q "妄想カフェ"で必ず出したいお菓子やごはんは?■■

「カフェを作るとして、必ず出したいものって思いつかないですが、ひとつ絶対こうしたいって思うのは、しっかりボリュームがあるものを出したいってこと。おしゃれなカフェのごはんって、たいてい量が少ないですよね。夫婦ふたりともよく食べるので、『カフェめし』だと足りなくて（笑）」。

おしゃれで、おいしくて、ちゃんとボリュームもある。そんな「カフェめし」があるカフェ、すてきです！

【写真上：今は、空いている棚。すべてをギュウギュウにせず、
間（ま）があると、まわりのものが引き立ちます】

■■ Q "妄想カフェ"の BGM はどんなものを選びますか?■■

「最近はJ-waveなどラジオを聞いていることが多いから、カフェのBGMにラジオを流すのも面白そうですよね。

でも、お客さんがナイフとフォークをカチカチ鳴らす音とか、カップをソーサにおく音とか。人の気配、活気みたいなものがBGMみたいになってくれる感じもいいかもしれません。

特定の音楽だと、学生時代のカフェブームによく聴いていた『free soul』シリーズとか、いいかもしれません。カフェって、食事とコーヒーを提供する場所だけど、内装とか家具とか音楽とかだったり、スタッフのファッションだったり。スタイルやカルチャーの発進の場でもありますよね。そう考えると、実際に音楽もアレコレこだわっちゃいそうですね（笑）。オリジナルコンピレーション出しちゃったり......。おもしろそうだなぁ、と思います」。

お話をしているうち、ご自分でも意外なほどに、カフェ文化の影響を受けながら育ってきたことを再認識した境野さん。"カフェ"と聞いて思い浮かべるものは、人それぞれですが、2000年代のカフェ文化を懐かしく思い出しながら、"妄想カフェ"について、いろいろ語ってくれました。

グリーンショップの中に、コーヒー屋があるような形態のお店もゆくゆくは作ってみたいという、"本当の夢"は、妄想ではなく、現実化してほしいものです。

今回、取材をさせていただいたのは、グリーンショップを運営する、境野さん。

【プロフィール】

200８年にオープンしたグリーンショップ〈ayanas〉を運営している境野さん。オフィスを兼ねた広いマンションで１歳の長女と妻、３人で暮らす。

http://ayanas.jp

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今後も、カフェ的暮らしを送っているすてきな方々のお宅にお邪魔し、インテリアのお話を伺いつつ、"妄想カフェ"についても語っていただく予定です。

どんな"妄想カフェ"が飛び出すかを楽しみにしつつ、今ある自分の暮らしもカフェのように心地よくするため、いろいろ妄想しながら楽しく模様替えしていきたいですね。

では、引き続き、次回も楽しみにしていただければ幸いです。