報酬系を直撃する水面爆発

報酬系を直撃する水面爆発

佐々木 大介さん
会社経営/認知科学研究
佐々木 大介さん

報酬系を直撃する水面爆発

世界で最も人口の多いレジャーは釣りであることはご存知だろうか。実際、趣味は?と聞かれ「釣り」と答える人は少なくない。私もそのひとりである。中でもトップウォーターフィッシングと呼ばれる、水面だけで魚を誘うカテゴリの釣りがやめられない。釣りに全く興味のない人にはただの玩具にしか見えないルアーと呼ばれる釣具を水面だけで操作し、魚を誘う。こすり尽くされた言い回しだが、玩具に命を吹き込むのは我々アングラーである。魚にとって、水面を割って捕食するというのはリスクでしかない(水に顔を突っ込んで何かを食べる人間を私は見たことがない)。警戒心の塊の野生の魚にいかに水面を割らせるか。水面に浮かんだルアーを時には動かし続け、時にはあえて動きを止める。全集中してルアーを操作する私は気がつけば自分がルアーになったような錯覚に陥っている。私対自然。私対野生。痺れを切らせた魚が水面を爆発させると同時に、私の脳の報酬系が爆発する。歓喜の瞬間。そして、私は現実に還る。この夢現の魅力がまた、私をフィールドに駆り立てる。

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