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人間のからだは形状記憶 きちんとからだを作れば、太ってしまっても必ず戻る

─ とにかくウエストが細くて痩せていらっしゃるイメージだったのですが、こうしてお会いしてみると、ただ痩せているのではなく、ちゃんと筋肉があって引き締まった痩せ方なんですね。

ええ。よく本に載っている写真を見て、わたしのことを摂食障害のように痩せていると思われている方が多いんですが、実際に会うとみなさん「違うんですね」っておっしゃるんですよ。

美腰エクササイズって、ただウエストを痩せさせるものではないんです。骨盤をゆるめる、からだをほぐす、ゆがみを整える、おなかを引き締める、といった目的によって意識する場所や動きがちょっと違いますから。
ただ、腰痛のための体操をしていたら、足痩せの体操をしていたら、便秘解消の体操をしていたら、いつの間にかウエストも痩せているんです。
というのも常に腰を中心に行うので、すべておなかにかえってくるんですよ。どの体操も必ず腹筋を使っているから。
だからウエストが痩せる。そういう体操なんです。

やっていると効果が自分でもわかるときがあるのよ。「ああ、今効いてる」って。

インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん
インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん

─ 座布団のときのように?
そう。そんな風に気持ちがいいっていうことは、からだがゆるんでいるということ。リセットできているということなんです。
からだっていうのはゆるめてあげないと締まらないんですから。

ゆるめるっていうのは寝ること、横になること。
だから、寝るときは下着もぜんぶゆったりしたものをつけて、睡眠によって十分からだがほぐれるようにする。そして翌朝起きたら、締める体操をする。そして昼間は締める体操をして、夜にかけてゆるめていき、寝るときは完全にゆるめる体操しかしない。そうすると痩せるんです。
美腰エクササイズには寝て行う癒しの体操もあるんですけれど、これがからだの維持によく効くし、なによりすごく気持ちいいんですよ(笑)。

食べ方もそう。1週間のうち、たとえば金曜の夜たっぷり食べたら、土曜は量を少なめにしてスープやサラダをメインにする。そして日曜の夜には月曜からの仕事を考えてちゃんと食べる。そういうサイクルを作るのが大事。

あともうひとつ、重要なのが記憶させること。
人間のからだって形状記憶でね。1回きちんと痩せさせると、どんなに怠けて何もしなくても、ちょっとダイエットすれば元に戻るの。本当に。だから一度でいいから、ちゃんと食べて体操して、きちんとからだを作る。そうすれば、太ってしまっても必ず戻るんです。

食べないでふらふらになって痩せるのはダメ。食べ物を我慢して一気に痩せると、たるんでエプロンみたいになっちゃうんです。でも、きちんとバランスにいい食事をして、気を使いながらからだを作ると、引き締まってたるまない。そして太りにくくなるんです。

一番いいのは徐々にからだを引き締めていくこと。たとえば腰をくびれさせたいなら、くびれのできる位置の筋肉をしっかり動かして脂肪を効率よく燃焼させる。そうやって目的に応じてからだを作っていくことが大事。

だって、「たしかに痩せているけど、しおれてるなあ」なんて言われるのはイヤでしょ?

─ わかっていてもつい、食べると太る、食べなければ痩せるって思ってしまうんですよね。
それは、その人が体重だけでダイエットできたかどうか判断しているから。
ただ痩せるだけ、体重を減らすだけを目安にする体重神話の人は、どんなにからだが引き締まって、ウエストが細くなって、昔キュウキュウだったズボンがすっとはけるようになったとしても(痩せたことを)認めないのよ。

インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん

更年期ではなく「幸念期」それは本当に必要なものだけを吸収し、自分を高めていけるようになっていくとき

更年期ってありますよね。45歳ごろといわれていますが、わたしは35歳ごろが隠れ更年期じゃないかなと思ってるんです。その頃から、からだのラインが崩れ始めるし、疲れが残りやすくなる。いくら食べても太らなかったのがそうでなくなるし、気持ちにもあせりが出て、「今までこうやってきたけれど、これでいいのかな?」って自分に問いかけはじめるから。

インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん

でも、その更年期っていうのは、じつは「幸念期」なの。
からだの変化を感じて「もうだめだ」と思うのでなく、「よし、今から自分を高めていこう」って自分に気合を入れるとき。


たとえばビュッフェに行ったとき。それまでは食べられるからってあれもこれも取っていたのが、本当においしいと思うもの、自分が必要なものを選んで食べるようになる。そうすると、自分が好きな食べ物の傾向や必要な量がわかってくるでしょ?

同じように、きちんと自分に向き合うことで、自分にとって大切でないもの、必要でない情報がわかり、捨てられるようになる。本当に自分が必要なものだけを吸収して、自分を高めていけるようになっていく。それが更年期・・・幸念期なんじゃないかしら。

─ 人生のターニングポイント、選択肢が広がる時期という感じですね。
そう、本当の意味で大人になってくるのね。20代の頃はあまり考えずに行動してしまうし、逆に50代に近づくと石橋をたたきすぎて動く前に結果をだしてしまいがち。でも、30代は両方できちゃうから、ある意味、自分を幸せにも不幸にもできる運命の分かれ道なんだと思う。

自分「も」人「も」、同じように幸せにという気持ちが大事

運がよくなる人には典型的なパターンがあるんです。
それは「自分も人も」。自分「が」じゃなくて、自分「も」人「も」、同じように幸せになりたいと思う気持ちです。

お金をもうけたいときも、仕事で結果を出したいときも、幸せになりたいときも、いつもそう。わたし「も」、あの人「も」、という気持ちが大事だと思うんです。だって、ひとりではなにもできないから。

どんなプロジェクトであっても、実行するときはたくさんの人の力がないと、ぜったいできないですよね。自分はその中の一部に過ぎない。それがわかってくると、したたかさが出てくる。

若いときは、恥をかきたくないとか、そういうことはしたくないとか、そう思うことが多くて、したたかさがないんです。
我慢して、苦労を乗り越えて、乗り越えたあとで自分に乾杯がいえるようになると、したたかさが備わってくる。
そして、そのしたたかさが自分を、生き方を強くする
んです。

そのためにも、自分の心をきちんと耕しておくこと。そうすれば運命がもっとよくなってもっときれいな花を咲かせられるようになるから。
いくらきれいな花の種でも、コンクリートにまいたら咲かないでしょ?だから、まず自分自身をきちんと耕して肥料をまいて、それから種をまく。それがちょうど35歳くらいの時期だと思いますね。

インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん

─ 気づいたときから耕しはじめても遅くないですよね?
もちろん!
わたしの場合は、その時期にちゃんとからだを作ろうって思ったんです。40歳になっても50歳になっても60歳になっても、自分が思ったとおりのからだでいられるように。今50歳を過ぎて、プロとして自分は恥ずかしくない状態でいること、きちんと結果が出せて本当によかったって思うんです。それに、これをみなさんに教えることで、たくさんの方に喜ばれて自分も高められるようになったことも。この道を進んできてよかったなあって思いますね。

あと大切なのは、まじめにふつうに生きていくこと。それが幸せになるコツだと思います。特別なことをしなければ社会に認められない、世の中に認められない、なんてぜったいうそ。

ありきたりでいいんです。たとえば、人になにかしてもらったら「ありがとうございます」と言える。失敗したら「ごめんなさい。今度はちゃんとやります」って言える。困っている人がいたら「大丈夫?」って言ってあげられる、といったこと。

余計なおせっかいをやく必要はないけれど、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」という挨拶や、困っている人がいたら「大丈夫?どうしましたか?」と声をかける、そんなありきたりの、あたりまえのことを毎日こなしながら自分にできることや自分の役割をこなしていく。それが結局自分を輝かせるし、幸せにするんじゃないかしら。

自分が生まれてきたということ、それ自体がチャンス

自分がどうありたいか、どうなりたいか、どこにいきたいのか、それを常に自分に問いかけ、自己満足することなく生きていきたいですよね。

マイペースでいいから、決して誰かと比べたりしない、だれかになろうとしないで。そしてなおかつその場の雰囲気を壊さないようなしぐさ、相手への思いやりを身につけることができたら、人はいくつになっても輝いてみえるし、誰からも愛されるようになるはず。

それと、わたしは自分を大切にする人ほど輝いていると思うんです。なぜかというと、そこには自分の命への感謝があるから。
美腰エクササイズの講座では、最後に必ず「世界中でわたしが一番キレイ!」と言うんですが、それは命への感謝を意味してるんですよ。

命への感謝、ほかの誰でもない世界にたった一人の自分を生んでくれたお母さんへ、自分が今ここにいることへの感謝です。だって自分が生まれてきたということ、それ自体がチャンスだと思うから。

前編はこちらから

インタビュー(後編)美腰スタイリスト SHINOさん

読者からのQUESTION

「最近一般の方でも40代、50代でとてもきれいな方がたくさんテレビに出ていらっしゃいますが、そういう方についてどう思われますか?」

うれしいですね。やっぱり。
そういう方たちって、自分らしさ、自分の長所をよく知っていて、さらに自分を高めようという意識が高いんだと思います。だから、自分に一番似合う色や服もきちんとわかっているし、流行のいいものもそのままとりいれるのでなく工夫して身につける。自分らしさっていうものを絶対大事にしているんです。おばさんになるか、おばさんではない“自分自身”になろうとするかは、その意識次第。この意識を持っていないとダメですね。それが持てるのは、彼女たちが自分の生き方にこだわりをもっているから。だからキレイだし、光っている。もちろん見た目のきれいさもあるけれど、それは少しだけ。生き方やこだわりがその人自身に本当に反映し、美しさがにじみでているんだと思います。

「SHINOさんがこれからやりたいこと、やろうと思っていることはなんですか?」

海外で美腰エクササイズを広めていきたいですね。
実は今、実際にお話をいただいているんです。少し前にもいただいたんですが、そのときはお断りしたんです。まだその時期じゃないって思って。不安があったんですね。日本では確かに認められたけど、果たしてこの体操が海外で認められるのかな、と。 最初にお話をいただいたとき、「たとえばアメリカなど海外では、ダイエット法ひとつにしてもすべてきっちり分類されています。日本のようにダイエットをすべてひとくくりにしたりしません。そうすると、美腰エクササイズはどういう位置づけになりますか?」って聞かれたんですね。そのとき初めて、自分がやってきたこの体操はいったいどういう体操なんだろうって考えたんです。いろいろ考えて、ようやくこれはヨガやピラティスのようなナチュラル系の体操だ、その方向でがんばって勝負していこうって、ようやく自分の気持ちが決まって。
だから、来年からは海外を視野に本を出したり、体操を教えたりしていけたらいいなあって思っています。

SHINOさんプロフィール

SHINOさん

1959年、福岡県生まれ。
出産後のダイエットがきっかけで骨盤の重要性を知る。その後、整体技術を習得。産じょく体操、ストレッチ、ヨガ、整体などをヒントに、昭和61年より骨盤の歪みを直す体操や呼吸法、リラクセーション音楽、カラーを取り入れたオリジナルの美容体操「美腰メイク」を考案。全国のカルチャースクールなどで教えはじめ、一躍注目を浴びる。
現在は、教室でのレッスンを中心に、テレビや雑誌など多方面で活躍中。
著書に『クビレがよみがえる「美腰」エクササイズ』(PHP研究所)『1日5分!やせる「腰回しダイエット」』(マキノ出版)など。
2009年10月、恵比寿に美腰エクササイズの会員制スタジオをオープン。
オフィシャルサイト: http://www.bikoshi.com/

※平成24年10月1日現在の情報です。

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