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ホットディノストップ > Interview  > やましたひでこさん(前編)

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世にごまんとある片づけ術、整理整頓術とは一線を画し、「モノを片づける」だけでなく、人生観や人間関係の改善にも効果的だという“断捨離(だんしゃり)”。
提唱者・やましたひでこさんの著作が発売されるやいなや、その言葉は一大ブームとなり、2010年には流行語大賞にもノミネートされました。
“モノが捨てられない”“部屋が片付けられない”と悩む多くの人々に驚きの変化をもたらし、支持されてきた断捨離の本質とは・・・?
やましたさんご自身の口から核心に迫るとともに、やましたさんが「断捨離」の先に夢見ている「これから」についてもお聞きしました。

3つのQUESTION

Q1 人生のモットーはなんですか?

「ごきげんに生きること」なんですが、それだけじゃあ面白くないなあと思ってもみたり・・・(笑)。基本的には、意図的に生きたいな、と。意図的に、果敢に、潔く、自在に、生きたい、ですね。

Q2 今、1週間自由な時間があったら何をしますか?

草むしりですね。断捨離の作業といっしょなんですよ。とりのぞくという動き自体が。こう、雑念がとれて、無心になっていく。だから、草むしりを心ゆくまでしたいなあと思います。

Q1 ご自身とっての『♪』な瞬間〜自分にとって幸せ・うれしい・充実感を感じる瞬間〜を教えてください

よく、人からすごく集中力があるっていわれるんですが、自分では「今集中している」って感覚がないんです。たぶん、そういう状態が、自分にとっての充実した時間だと思うんですが、どう説明したらいいか・・・そう!「いま、ここ、わたし」が整った瞬間、ですね。

執着が形になって、タンスにぶらさがっているぎちぎちにつまっている

インタビュー(前編)クラター・コンサルタント やましたひでこさん

─ 「断捨離」との出会いはなんだったんでしょうか?

断捨離っていう概念に出会ったのは、学生時代なんですよ。たしか・・・22歳のとき。
ヨガ道場で教わったんです。でも、そのときは本当に教わった“だけ”でしたけど。

─ 教わったことで、とくになにかをはじめたわけではなかった?

ええ。「知っただけ」という感じ(笑)。
断捨離って、「断行・捨行・離行」というヨガの教えなんですよ。

「断」は、断つことによってはじめてありがたさがわかるという意味です。一番わかりやすいのは、断食の「断」。
断水なんかもそうですよね。なくなってみると、ああ、水道ってこんなにありがたかったんだって思う。なくなってみてはじめてそのありがたさに気づくわけです。
だから、あえて断つことによって当たり前のことを当たり前とせずに感謝する心をもちなさい、と。

「捨」は、(執着や未練など、捨てなければならないのに)自分が捕らわれているモノに気づきなさい、ということです。
そして、執着や未練を「断」ったり「捨」てたりすることを繰り返し、それから「離」れていきましょう、という哲学が断捨離なんです。

ところが、22歳の執着だらけのわたしにそんなの無理でしょ?まあ、今でも無理なんですけど(笑)。
だから、そのときは思わず「聞かなかった事にしよう」って封印したんですね。
どこでどう教わったのか、明確な記憶がないんですよ。ほかのことはたいがい、とくにヨガ関係の言葉はほとんど記憶があるんですけど、これだけは記憶がない。

インタビュー(前編)クラター・コンサルタント やましたひでこさん

─ でも言葉だけは覚えていた?

そう。たぶん「これは、大事なことだぞ」ということを、からだ全体で感じていたんでしょうね。でも考えないようにしていたんです。
整頓されていない押し入れの中といっしょ。開けてもまたすぐ閉じちゃう(笑)。開けたら、大変なことになるのがわかっているから。がんばらなきゃいけなくなるわけですよ。やんなきゃいけなくなる。だから、封印(笑)。

それから10年くらい経って・・・ヨガの先生と「断行・捨行・離行」の話になって「無理ですよね」みたいな話で盛り上がっていたとき、先生が「タンスの中だって着ない服でぎちぎちだもの」ってひとことおっしゃったの。そのときふと思ったんですね。
季節の変わり目など、着る服がないってよく愚痴っているわたし。でも実際はタンスに(服が)ぎちぎちにある。このギャップはなんだろうって。着られる服はいくらでもあるんですよ。要は今着たい服、今の自分の気持ちに沿う服がないわけです。

じゃあ、着たくない服、着もしない服が、なぜぎちぎちにタンスにつまっているんだろう。そう考えていたら、ああ、これは愛着で置いてあるわけじゃなく、執着でただ残しているだけなんだってことに気付いたんです。
執着が形になって、タンスにぶらさがっている、ぎちぎちにつまっている。そうだ。これをとりのぞくのならなんとかなる。断捨離でいう「執着を断つ」、それをここからはじめてみよう、と。

もともとやっていたヨガが、生活ヨガというか、「日常のなかで自分を見直そう」というスタンスだったこともあって、これなら主婦であるわたしに適したスタートがきれるんじゃないかな、とも思ったんです。逆にいうと、主婦であったからこそこうした形で断捨離を日常生活に応用することができたんだ、と思いますね。

インタビュー(前編)クラター・コンサルタント やましたひでこさん

断捨離は私にとってヨガ

そもそも、ヨガっていうのは、意識化のプロセスなんです。
たとえば、からだを動かして、わたしの体ってこんな風にゆがんでいるんだとか、こんな風に左右が違うんだとか、こんなところが痛いんだとか、そういうことに気づく。自分のからだと向き合って、からだがどういう状態になっているのか、からだの声を聞いていくわけです。
そうやって、自分のからだを意識し、そこから自分とからだとの関係を築いていく。すると、それまで自分がいかに(自分のからだに)無自覚だったかがわかる。これが本来のヨガのスタート。ヨガを最初に習ったときはこの作業がとくに面白かったですし、新鮮な驚きを感じましたね。

この、いつもはからだに対して行っている意識化のプロセス、つまりヨガをたまたまボディではなく、モノに対してしたような、そんな感じなんですよ。自分を発見していくプロセスなので、すごく面白いんです。「ああ、なんでこんなモノを執念深くとっているんだろう、わたし」、なんて笑えたりもするし(笑)。

かつては意識していたかもしれないけれど、時間の経過とともに関係が無意識の域に沈んでいってしまったモノを意識化する。そしてモノを通して、自分とモノとの関係、つまり自分に気づいていく。断捨離はわたしにとって(ある意味)ヨガなんです。

それからもうひとつ。ヨガって新陳代謝なんですね。で、生きていくって、新陳代謝じゃないですか。食べ物を取り入れて、消化・吸収・自己化して、不要なモノは排泄していく。そして、それによって細胞が入れ替わっていく。
家にとって、自分自身にとって、モノは食べ物と同じ。取り入れて、使って、自己化して、最後は、結局出て行って・・・入れ替わりがあってしかるべきなんですね。ところが、入れ替わらないでそのまんま溜まって置いてある。そうすると、家が全然代謝をしていないわけですよ。
食べ物は常に新鮮な、おいしい食べ物を取り込んでいくのが普通でしょ?だから、その感覚をモノにもシフトしていくんです。

「知らないおじさん」をこんなにきれいにつめてどうするの!?

─ そして、まず洋服ダンスにとりかかられた?

ええ。洋服ダンスから。
改めて洋服ダンスの中に詰まった服をみると、ほとんど着ていない服、何年も着てない服が堆積しているわけです。中には、あったことも忘れているような服までどんどん出てくる。それをみて「ああ、無自覚がつまっているな」って感じたんです。

あったことすら忘れているということは、そのモノの存在を自分は意識していないわけでしょ?そういう無自覚なモノが、こんなにわたしの住まいに堆積しているんだ、って。
それは洋服に限らず、文房具ひとつとっても、過去の趣味のモノをとっても、すべてそう。最初は意図的に関係を結んだんですよね。
たとえば、この本を読もうとか、この美容グッズを使いこなそうとか、この健康マシーンで運動しようとか。そういう意図、意志があるわけじゃないですか。ところが、それがはかばかしくない状態のまま、忘れ去られている。つまり、無自覚になりはてた、その時点で関係がもう終わっているわけですよ。

断捨離では、こういうモノを「知らないおじさん」と呼ぶんです。自分とはもう関係ないモノだから。かつては知り合いだったかもしれないけれど、今はもう「知らないおじさん」。

先日あるお宅に取材で行ったんですが、とってもきれいに収納してあるんです。でも、いざその中を見ると、「え!?いらないモノしか入ってない」(笑)ってことがあったんですね。つまり、要不要の判断をまったくせず、ただきれいにモノを収めているだけだったんです。思わず「知らないおじさんをこんなにきれいにつめてどうするの!?」って(笑)。

─ 想像すると笑っちゃいますね。タンスを開けたら知らないおじさんがぎっしり(笑)

せっかく大容量の壁面収納を増設しても、「知らないおじさん」ばかりが、きれいに収まっていたら、ホラー映画みたいで怖いでしょ?(笑)。
だから、まず知らないおじさんを断捨離しよう、と。「知らないおじさん」には退去していただいて(笑)、知人を探すという作業を行ったわけです。けれど、その知人も、じつは「おせっかいなおばさん」=あると便利だけど、じつはなくても困らないモノ、かもしれない。親切で便利だからなかなか手ごわい相手なんですが(笑)、でも友達ではないわけですね。
だから今度は、その知らない、おせっかいなおばさんと向き合って、しかるべき面談をして、出て行っていただき、友達に残ってもらう。さらには親友だけに残ってもらって・・・これが断捨離のモノのしぼり込みのプロセス。
ただモノをみるのではなく、そのモノと自分の関係性が今どうなのかっていうことを自分に問うていく。それがモノをしぼり込むということ。親友を選びとっていく作業なんです。

インタビュー(前編)クラター・コンサルタント やましたひでこさん

─ 人間関係でも同様のことがありますね。でも、人間関係は自然に変化し、しぼりこまれていくのに、モノはいつまでも何でもとっておこうとしてしまう・・・。

人間関係の場合、関係性が変わるのには、相手にも責任があるわけじゃないですか。向こうからも去っていくし、卒業などで、あなたはこっちの学校、わたしはこっちの学校ってなることもある。自分が全責任を負わないでいいですよね?ところがモノは自分が始末しないかぎり出ていかないわけ。
本来、人間もモノも、出会ううれしさ、喜びがあれば、必ず別れもある、それがワンセットだと思うんですよね。
ポジティブな感情もネガティブな感情もワンセット。ところが、ネガティブな感情は引き受け難い。始末をする、別れるといった感情は受け入れ難いものなんです。

ましてモノだと、まだ使えるモノを捨てるなんてとってもうしろめたい。
だから、そのうしろめたさを引き受けるのがいやで、わたしたちはとっておこうとする。でも、そんなのはただの執着や未練なんです。もう面倒みていないわけだから。もう仲良くなくなってしまった友達を、ここ(自分の隣)において動かさないのといっしょ。 モノとの関係は、きちんと始末してこそ。それを保留しているのは、はっきり言うとずるいんです。

─ そうですね。すごくずるいし、甘えている。

そう。だから、そこを引き受けていこうよ、と。そうじゃないと、お互い不幸でしょ?モノもわたしも。それが断捨離なんですよ。執着、未練とか、そういったモノを手放していきましょう、手放せないとしても手放せる方向に自分をもっていきましょう、とそういう提案なんですね。

インタビュー(前編)クラター・コンサルタント やましたひでこさん

自分軸はわたし、時間軸はいま

─ 断捨離=新しい片づけ術、といったイメージで捉えている方も多いと思うのですが、違うというのがよくわかりました。

断捨離的な片づけの特徴は、モノを取捨選択し、しぼっていくということですよね。
じつは、しぼっていくには、「捨てる」というアクションがどうしても必要なんです。そのため、つい「捨てる」ことに焦点を合わせてしまっているけれど、捨てるということは、その前に「捨てるか残すか」選んでいるわけです。

自分自身が、自らの思考や感性、感覚というものさしをもって、モノに向かい合い、ちゃんと判断して取捨選択している。このものさしを、断捨離では、「自分軸はわたし、時間軸はいま」という言い方で表現するんですね。そのものさしをもって、空間をクリエイトするのが断捨離。
こっちのモノを整えて、あっちのモノを移動して「収納」するのではなく、取捨選択して空間=スペースをとりもどし、自分に与えていく作業なんです。

でもわたしは、断捨離の入り口はどこからスタートしてもかまわないと思ってるんですよ。
むしろ、身近な悩みのタネである片づけを断捨離に置き換えることで、片づけに向かうスタンス、意識が変わっていくのであれば、それはとてもうれしいですね。断捨離をまず、わかりやすく日常の片付け術に落として、提案しているのはそのためなんです。
それに、断捨離=捨てること、というように理解されていた方も、みなさん(断捨離を)やっていくうちに「それだけではないぞ」「そこにとどまるものではないぞ」と気づいていかれるし。

「自分軸はわたし、時間軸はいま」というものさしで、モノの取捨選択を決断していく。そして、その(取捨選択の)結果も自分で引き受けていくというスタンス。それがやがて潔い生き方につながっていく。その最初のトレーニングをモノでやっている・・・そんな感じなんです。

「モノの片づけ」という女性なら誰でも一度は頭を悩ませる身近な問題を、誰もが簡単に実践できるヨガの自己探求のメソッドに落とし込んだ「断捨離」。熱意のこもったお話を伺い、本を読んだりセミナーを受講した誰もが「断捨離」をすぐにも実践したい気持ちに駆られるのも大いに納得しました。単なる「片づけ」ではなく、自分自身の心の整理や気持の変化を促す「生き方の形」を示すものだからこそ、これだけ多くの人から支持されているのではないでしょうか。
後編ではやましたさんが断捨離を通して得た忘れ難い出会い、そしてこれからの“夢”についてお話を伺います。

後編はこちらから

やましたひでこさんプロフィール

やましたひでこさん

東京都出身。現在石川県在住。大学在学中に入門したヨガ道場で、心の執着を手放す行法哲学「断行・捨行・離行(だんぎょう・しゃぎょう・りぎょう)」に出会う。
その後、この考え方を応用し、だれもが実践できる片づけ術「断捨離」を提唱、2000年頃からクラター(ガラクタ)・コンサルタントとして「断捨離セミナー」を全国各地で開催してきた。セミナー参加者は年々増えてきている。
著書に『新・片づけ術 断捨離』(マガジンハウス)、『ようこそ断捨離へ モノ・コト・ヒト、そして心の片づけ術』(宝島社)、最新刊『新・生き方術 俯瞰力』(マガジンハウス)がある。

公式サイト 断捨離.COM : 日々是ごきげん 今からここからスタート
http://www.yamashitahideko.com/

※平成24年10月1日現在の情報です。

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