東京都代々木公園の一角に東京パークガーデンアワードと題して
持続可能なこれからの庭を考える庭のコンテストを発案させていただいて
4年目となる2026年。いまでも、これが実現したこと自体が、奇跡のよう。
ご協力を頂けたみなさまには感謝するのみですが、いまだ葛藤は続きます。
花でいっぱいの景色を多くの方々が期待していらっしゃるからです。
でも、成長していく植物たちの芽出しから枯れるまでのプロセスの世界に美しさを感じ
庭を花でいっぱいにすることを、庭の目的としたくない私もいます。
しかし、花の咲いた瞬間は、生命が最も凝縮された瞬間。そこには当然、惹きつけられます。
ただ
宿根草本来のパフォーマンスを見られるのは、3年目といわれていますが気温の高い
東京では、もう少し早く行くかなとも思っていましたが、やはり、3年目よりも
さらに4年目がさらによくなって(とはいえ病害虫で消えている植物もあります)
この動きは常にゆっくりでほかの誰にも見つけてもらいにくいものですから、
当初の4年前の設計よりも、さらに2年ほど前から チューリップやユリなどの
アクセントプランツを多めに入れるようにしました。
わかりやすさを求めて。
やはり、宿根草。多くの品種が草っぽくて、一般の方には、
雑草とも見分けがつきにくい。
アムソニア・フブリヒティなんて、花後の葉っぱが秋、晩秋まで魅力的ですが!
でも、球根の花は、さいたらビビッと、目立つし。花が咲いている!
といったインパクトがあります。なのでポピュラリティは大切と思い
この秋もリストの球根を増やしてているところです。
(大量発注のリミットは5月なので、5月はそれで日夜大変でしたが。)
目指しているのは、
生態学的美学という新しい庭のかたち
イギリスのリワイルディング運動。ネップ城ほどラジカルではないですが
私が目指すガーデニングの根底には、やはりネップ城の訪問から学んだ、
そうした庭で試されていることを少しでも取り入れてみたいという思いはあります。
来週からイギリスガーデンツアーがあります。
行き先は、コッツウォルド、北イングランド、湖水地方、そして、列車に乗ってロンドンに戻るとリワイルディング、ネップ城まで行ってしまう。
昔からイギリスのガーデンには、装飾的な花の世界に期待がありましたが、そうしたエンターテイメントの方向性とは少し違う。
ネップ城の庭には、いくつかの明確な性格が見て取れます。
第一に、人が庭に形を与えるのではなく、土壌や在来植物、昆虫や動物の相互作用に庭の形成を委ねるという自然主導の姿勢です。
野生動物による食害も排除すべき問題ではなく、「自然に必要な撹乱」として受け入れている。
第二に、すべてを放置するのではなく、植物の遷移を見守りながら最低限の手入れを行う「管理された野生」。
管理は支配ではなく、人と自然のあいだに緩やかな関係を保つための調整として機能している。
さらに、花のない季節や枯れた植物の姿、不均質な植生の広がりも、生命の循環を感じさせる要素として肯定されている。
こうした環境のもとで、昆虫や鳥類、小型哺乳類が戻り、庭は観賞空間を超え生きた生態系として機能し始めている。
この庭が示しているのは、
「庭は人のためだけの装置ではなく、自然と共存するための実験場である」という考え方である。
生物多様性の庭は、その点でも目指すところですが、イギリスと日本ではワイルド差
あります。(冷や汗)
しかし、
(昨年6月のネップ城リワイルディングガーデン)
庭は人間の美意識を一方的に投影するだけではなく、人と自然が響き合い、学び合う場へと変わりつつある。そうあらなければいけないはずです。
こうした視点は、ネップ城という特別な場所にとどまらず、個人庭園や都市空間へも静かに広がって、
イギリスでは、ロンドンのグリーンパークで目にした、あえて刈り込まれない草地もその一例でした。
一見「手入れ不足」に見える風景の背後には、
地温上昇の抑制や生物多様性の維持といった明確な意図があったのです。
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