gensen dinos 対談企画　国崎信江×ディノス｜通販 - ディノス

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D-BEAUTY24盛夏号オリジナルショップ更新

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リード

30年以内に70％程度※1 の確率で首都直下型地震が起こると予想されている今、東京では約1千万人※2 が「在宅避難」予備軍※3 になると言われています。必ずしも地震＝避難所とはならない現在、私たちはどのように考え、備えたらいいのでしょう。そこで今回は、女性の視点で防災を研究し、さまざまな対策を提唱している国崎信江さんにお話を伺いました。

国崎さんプロフィール

国崎信江さん

危機管理教育研究所代表　危機管理アドバイザー
女性や生活者の視点で長年防災を研究し、かつ国内・海外の被災地で支援活動を行ってきた経験から独自の視点で防災対策を提唱している。内閣府：防災スペシャリスト養成企画検討会委員・戦略的イノベーション創造プログラム課題「国家レジリエンス（防災・減災）の強化」イノベーション戦略的コーディネーター。その他、国や自治体の防災関連の委員を数多く歴任。テレビや新聞などのメディアでも危機管理の情報発信を積極的に行っている。

避難所不足で増える「在宅避難」には、衛生面への備えが重要。

gensen dinos編集部（以下：編）　――在宅避難とは？

国崎　これまで地震などで被災した時は、とにかく避難所へ、が前提でした。でもコロナで外出を自粛している今は、過密状態の避難所には行きたくないですよね。もちろん命を守ることが最優先ですから、危険があれば躊躇なく避難して欲しい。でも耐震性の高いマンションなど避難しなくてもいい条件、環境なら住み慣れたわが家にいたほうがいいです。

編　――ハザードマップやご自宅の状況を確認したほうがいいですね。ところで、在宅避難には何が必要ですか？

国崎　当然、水や食料などは必要で、内閣府や自治体も1週間分を備蓄して欲しいと言っています。ただ家にはカップ麺やレトルト食品、お菓子など意外に食料を備蓄しているんです。布団やタオル、食器なども使えますね。その中で見落としがちなのが、水道・電気・ガスが止まった場合の「衛生面への備え」です。家にはない方が多いのではないでしょうか。

編　――なぜ衛生用品の備えが必要なのでしょうか。

国崎　避難所でも食糧や水はすぐ支給されることが多いのですが衛生用品は遅いし、一人に一つももらえない。コロナ禍で除菌シートを備える家庭も多くなりましたが、頭皮を清潔にするドライシャンプーやからだ拭きなどはなかなか用意していないですよね。中でも見落とされがちなのが口の衛生です。

編　――歯磨きですか。そういえば国崎さんが作った言葉に「だらだら食」というのがありますね。

国崎　避難所では支給しやすい菓子パンなど糖分の多い食事がよく出されます。さらにお菓子も届くので、子どもたちは切れ目なく何かを食べている「だらだら食」になりがち。これだと歯を磨くタイミングがないんです。歯磨きぐらい…と思う人もいますが、「病気は口から」といわれ、口の衛生状態が悪くなると肺炎など他の病気を引き起こすことがあるんです。

編　――歯磨きなど衛生は大事なんですね。

国崎　ちょっと想像してみてください。被災後、電気、水道、ガスが使えずお風呂に入れない。何日も同じ下着を着ている。体は汗でベタベタ、髪はにおうし、口も臭くなる。清潔好きの日本人には耐えられないことです。汚れた髪や荒れた肌では人と会いたくないし、口臭が気になり会話も減る。災害前は明るかった人が、元気をなくしてしまうことがよくあります。被災すると肉体的にも精神的にも大きなストレスになりますが、両方が辛くなるのが衛生面なんです。

対談つづき

編　――衛生用品を日頃から備えておくことが重要なんですね。

国崎　災害前から、もし被災したらどのような状況になり、どんなことに困るのかを、しっかり把握しておくことが肝心。その上で、何を備えるべきかを考えてください。社会構造や環境は日々変化しています。5年前に購入した防災用品をそのままにしておくのではなく、今の生活スタイルに合うよう見直すことが大事。社会が変化するスピードは速いです。5年経てば家族構成も変わります。その変化に対応するためにはまめにチェックすることが必要です。

編　――どのようにチェックしたらいいですか？

国崎　うちは家族5人なので、5人分の防災用品を購入しているのですが、賞味期限、消費期限が間近になると使いきれません。そこで5年保存のものなら、3年経ったらチェックして、使い始めるようにしています。食品もそうですが賞味期限ではなく、使い始める日をメモして貼っておきます。特に衛生用品は、なかなか使いきれないので、ムダにしないためにも早めに使い始めたほうがいいですね。

編　――在宅避難の心得とは？

国崎　防災は日頃から意識することが大事です。そしてその時代に合うよう、進化させていかなくてはなりません。継続は力です。防災も積み重ねが大事。在宅避難の心得としては、おうちにあるものを併用しながら、被災時に必要になるものをプラスして備えるのがいいですね。大規模な災害が起こると防災意識が高まりますが、防災対策は一気にできるものではありません。重要なのは、常に意識し、生活に定着させ、習慣化していくことです。

※1：令和2年1月国土交通白書2020より。
※2：平成24年4月東京都防災会議報告書より。
※3：平成20年10月首都直下地震避難対策等専門調査会報告書より。

＼衛生用品をプラスαで備える／
防災士監修・在宅避難用防災セット

商品紹介つづき

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