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連載コラム 第四回「彼岸から秋を楽しむ佳日」

連載コラム第四回 彼岸から秋を楽しむ佳日 実りに感謝を込めて楽しむ秋の歳時記

お盆からお彼岸にかけての過ごし方

お盆からお彼岸にかけては、ご先祖様に対し感謝の気持ちを表すためにお迎えし、送り出すという行事を行います。そして、お供えやお飾りなどのしつらえ、祀りごとを致します。

このような行事においての食事は、基本的に「殺生はしてはいけない」という約束事があります。
料理は農作物を中心とした、すなわち「精進料理」となります。この時期は、農作物をお供えし、それを「おさがり」として精進料理にし、現世に生きている私達も頂くわけです。
中でも甘いもののお供え「おはぎ」。秋月には、萩の花が秋に咲くところからきています。

お祀りの仕方は、各家に代々伝わっている方法を基本にします。その方法のわからない場合は、お盆や彼岸を行う、地域の風習に合わせてお祀りします。
それでも、どうしてよいか分からない、でも、ご先祖様に感謝したいということであれば、代々の血縁親族、亡くなられた方々のお写真や、その方を思い浮かべる、また、お名前を唱える、ただそれのみで穀物をお供えする、静かに手を合わせる、これだけでも思いの心は伝わります。
重要なのは、華美にお供えしなければならない、道具を用意しなければならない、ではなく、ご先祖様に感謝することを忘れないということなのです。

9月9日は重陽の節句(菊の節句)

ご先祖様をお迎えし、お送りした後は「重陽(ちょうよう)の節句」。日本の節句は、中国文化の影響を沢山受けています。
九月九日に行う重陽の節句は、陰陽の考え方も重視し「九」は「陽」の数字、この陽の数字が重なる日が「重陽」となるわけです。
この時季は、菊が大輪の花を咲かせます。別名「菊の節句」ともいわれ、はるか昔、平安貴族たちはこの風習を重んじました。菊は中国から伝わり、高貴な花として貴族文化に定着しました。菊は薬としても、観賞用としても美しく、香りも優雅で・・・。

お酒に菊を浸して飲む「菊酒」

この節句では花をめでる以外にも、食事を楽しむ趣向が沢山考えられます。菊の効用を、うまく膳に取り入れ、お酒に菊をちらして飲む「菊酒」。お酒に菊の芳香が合い混ざり、見た目も美しく、そして不老長寿の酒という意味合いも兼ね備えてます。
多色の菊の花びらを使った「菊寿司」「おひたし」なども、どれも優美な膳と相成ります。

被せ綿(きせわた)の儀式

また、こんな儀式も現代まで受け継がれています。
「被せ綿(きせわた)」といいます。
平安時代から宮中で行われた行事で、節句の前夜、菊に真綿をうすくかぶせておき、菊露の含んだ朝露を真綿が「露取り」をします。
九月九日の明け方に、その真綿を取り、顔を拭いたり、傷口をなぞったりなど、美しい肌や、傷を早く癒すなどの思いをこめて菊露真綿でなぞります。
小さなお嬢様と一緒に、この儀式を教えながら、季を楽しむ。素晴らしい日本の文化です。
菊の切り花一本でも出来ると思います。季節の花の美しさを愛でる、香りを体で感じるだけでも、その節句の意味があるのではないでしょうか。

暑い夏が終わり、秋風が吹く頃。空気も澄み、お月見の季節。

次に秋を楽しむ行事が「お月見」。暑い夏が終わり、秋風感じる頃は空気も澄み、月の光が、大変美しく観えてまいります。

この時季は、お月様を鑑賞するだけではありません。日本の節句行事は農耕文化ときっても切り離せないということです。この頃は、特に里芋が沢山収穫されます。ですから、お供え物は里芋を中心として並べます。
実は、皆さんが当たり前と思っている、お月見団子は、その里芋を見立てているものなのです。

お月見をする時は、ふたつの理由で行います。
ひとつは、見事に輝く月の幽玄の美を楽しむ、神秘な月は太陽の美しさとは違う味わい深さがあります。
もうひとつは農作物への感謝の意味合い。秋の収穫物への感謝祭の始まりと言うことでしょうか。里芋収穫の後に、お米が無事に収穫されるようにと、前祝いの儀式という意味合いがあります。
現代では、「お月見」でのこれらの儀式は簡略化されて、里芋に見立てたお団子を飾り、稲に見立てたすすきを飾っているのです。

どうぞ、日本の文化ならではの、様々に行われる歳時記を楽しんでみてはいかがですか?

(記:森荷葉)

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