難易度★

実際のオーガスタは、ストレリチア　アルバという学名を持つ品種の事を言います。ただし、この品種は日本では一般的にはほとんど流通していません。それに大変よく似た花を咲かせるストレリチア　ニコライがオーガスタと言う流通名でやりとりされています。少しややこしいですね。
実際この美しい花は、株がある程度大きく成長しないと咲きません。室内の観葉植物として育てているサイズでは、あまり花がつく事はありません。
ですが、南国情緒あふれる大きく艶やかな葉は、とてもインテリア性が高いので、それだけで十分に楽しむことができます。
南アフリカ、マダガスカル諸島出身の植物で、現地では１０m程に大きく成長する植物です。光沢のある大きな葉っぱが魅力で、直射日光は嫌いますが、明るい環境を好みます。他の観葉植物同様、寒さに弱いので、基本的には室内で育てます。

オーガスタは多少の耐陰性はありますが、日光を好むので明るい場所で育てます。ただし直射日光を浴びると葉焼けを起こしてしまいます。
特に真夏の窓際で長時間直射日光が当たるような場所は避けましょう。一旦葉焼けして茶色に変色した葉は、残念ながら元に戻る事はありません。
葉焼けをしてしまった葉は、その他の葉がまだあるようだったら、根本から切り取ります。
もし切ることでほとんど葉がなくなってしまうようであれば、新しい葉が出てくるまでカットは我慢します。葉焼けさせないためにも、レースのカーテン越しの柔らかい光が当たるくらいの環境に置きましょう。
５〜９月の温暖な季節には、屋外栽培も可能です。その際は遮光ネットを利用するなど、葉焼けしないよう注意します。
ただし冬は耐寒温度が５度と言われ、霜の被害に遭うと傷んでしまいます。沖縄などの亜熱帯地域を除き、冬季は必ず室内で管理をします。

オーガスタの特徴である広い葉っぱは、育てていると破れて切れたようになったりします。これを気にする方もいますが、生育上は全く問題ありません。実際自生地では葉が切れていないものがないくらいです。
風などを受けると、どうしても葉が切れやすくなるので、暖かい時期に屋外栽培する場合は、風あたりに注意します。破れた葉が、どうしても気になるようであれば、茎の根元部分からカットします。
また、葉が老化してくると黄色くなってみすぼらしくなります。汚くなった葉はやはり株元から切り取りましょう。葉が丸まったようになった場合、考えられる原因は、日照不足、そしてエアコンの風が直接当たっている、もしくは老化現象、そして水不足が考えられます。
思い当たる原因があれば、環境を変えたり、水をあげるなどの対処をしてあげましょう。単に老化現象であれば、根元から切り取ってあげます。

４〜９月の暖かい時期は成長期です。土が乾いたらたっぷりの水をあげます。秋以降冬は寒さに耐える時期で、あまり成長しません。ですので、秋から徐々に水やりの回数を減らして、冬は時々湿らせる程度の水やりで十分です。冬に水をやり過ぎると根腐れの原因になるので、気をつけます。
成長期間の４〜９月は、その期間に肥料が効くよう、緩効性肥料や液体肥料を定期的に施します。肥料をあげる事でより葉の艶がよくなり成長もよくなります。ただし、大きくしたくない場合は、葉色の様子を見ながら、肥料は少し控えめにします。

他の観葉植物同様、ハダニやカイガラムシの被害に遭うことがあります。ハダニ予防として時々葉っぱ全体にシャーワー状の葉水をかけてあげるのがおすすめです。
できなければ霧吹きをしたり葉を濡れた布巾で拭いてあげるのも効果的です。ハダニにかかってしまったら、被害が少ない初期のうちにスプレーで対処します。
葉や茎に白いロウ状の粒々が付いたら、それはコナカイガラムシが発生していると思われます。被害が最小のうちに手やブラシで取り除くのがベストですが、殺虫剤の手を借りたり、被害の大きな葉は切って取り除くのも方法の１つです。

４〜９月の成長期は植え替えが可能です。できれば５〜６月がベストのタイミングです。鉢底を見て、根っこが出てきているようだったら植え替えのサインです。大体１〜２年に一度は植え替えて、土をリフレッシュして成長を促します。
また、株元から小さな子株が出てくることがあります。植え替えのタイミングと合わせて、小さな子株を取り外して、新たな鉢に植えてあげましょう。寒さには弱いので、秋以降は植え替え作業は避けます。土は観葉植物用の土を使います。

オーガスタをはじめとする、ストレリチア属はいくかの品種があります。レギネ、もしくはレギネアと呼ばれる細葉でコンパクトな品種は、別名極楽鳥花と呼ばれます。鮮やかなオレンジと青紫色の花が小さな株の時から咲きます。花を楽しみたい人、小さくコンパクトな品種が良い方にはこちらの品種がおすすめです。
他に、ノンリーフと呼ばれるストレリチア　ユンケアは、レギネよりもさらに葉の細い、シュッとしたスタイリッシュな姿が特徴です。モダンで都会的な雰囲気の品種です。オーガスタ（ストレリチア　ニコライ）の中には、流通量は少ないですが、白や黄色の斑入り品種もあります。
そして、オーガスタの本来の学名であるストレリチア　アルバは、一般的にはあまり流通しませんが、たまに植物園などで見かける事があります。

葉が開かない原因で多いのが日照不足です。完全に開かない場合もあれば、半分だけ葉が開いて半分開かないと言う事もあります。耐陰性がある植物ですが、実際にはお日様の光が好きな植物。
もう少し日当たりの良い環境に移動してあげましょう。葉は丁寧に手で開いてあげる事ができます。もう１つ考えられるとすれば根詰まりです。もししばらく植え替えしていないのであれば、温度の高い成長期に植え替えをしてあげましょう。

オーガスタの魅力の１つに、そのサイズ感があります。大鉢に植えて室内のシンボル的な大きなインテリア植物として存在感を発揮します。

オーガスタの花言葉は「輝かしい未来」。とても前向きで明るいメッセージは、贈り物としてもとても喜ばれる事間違いなしです。また風水的にも良いとされているので、開業祝いなどの、特別なプレゼントにもピッタリな観葉植物です。