2026.7.29 / おしゃれ(OUT FIT)ガーデニング(GARDENING)旅(SIGHTSEEING)
今年の7月のツアーで最初に訪ねたのは、18世紀にウィリアム・ケントが設計したラーシャム。
風景式庭園です。
私はこれまで、風景色庭園と言うと「一枚の絵のように美しい眺め」ではあるけれども
絵を一枚見たら、それで終わり。的な捉え方をしていて、確かに美しい景色だけれどもそれを30分も40分も眺めていたいかと言うと...
美しい景色。確かに5分ぐらいは見ていたいものです。何分とか、具体的に言うとそれも、おかしいですけれど。
たとえば、まるで18世紀イギリスの風景がコンスタブルの絵のような...と思っていました。
↑コンスタブルの絵画。全く美しいです。
しかし、ウィリアム・ケントの革新は、庭を歩く人の時間と身体感覚によって完成する連続した体験だと。
いわば「絵になる場面を、歩くことで次々に発見していく庭」
それを教えてくれたのが、今回私たちをラーシャムの庭に案内してくれたリズ・ニコルソンさんでした。
イングリッシュガーデンはずっと以前から回遊式、散策しながら、変化する景色を楽しむ。
そんな事は結構昔からわかっていたつもりなのですが、リズが案内をしてくれながら景色の説明があったときに
ハッとする瞬間があったのです。
これまでの私は、ある種の園芸的な発見。どんな花が咲いてるとか、宿根草の様子など。
草花に目を取られることが多かった。
でもここで見たのは18世紀からの時間の流れでした。時間の渦に巻かれる瞬間のようでした。
この水路も...200年と言うような時間を、水を湛えてきた。
ケントの風景式庭園は、自然をそのまま放置するのではなく、地形、樹木、水面、建築、視線の抜けを精密に編集。
林を抜け、道がゆるやかに曲がり、池や川に出会い、橋を渡り、古典的な建築物を見つけ、遠景へと視線が導かれる。
その移動そのものが庭の物語になると..
これまで私は、こうした視点から庭を体験してこなかったかもしれません。
いえ、そんな事はありません。
現に、今はもう見学ができませんが、北海道の恵庭にあった銀河庭園は
ウィリアムケントの発想の基本を行くイングリッシュガーデン。景色庭園でした。
でもそうした発想の庭を楽しむ人が、日本には、多かったとは言えません。
満開の、一面の花景色が求められました。
しかし、風景のために銀河庭園のヘッドガーデナーの山口さんとは、たくさんの花を植える計画だけでなく
この風景の中で、大きくなりすぎた木を調整したり、また別の木を移植したり風景の調整を繰り返していました。
しかしその点に関しては誰にも褒められることなく、密かな風景に対する情熱だったかもしれません。
ともすると樹木を切る事は、更新することも、否定されがちだったから。
まさに、一枚の絵に見える空間。この景観の基本はイギリス人のバニー・ギネスさんが作りました。
どの空間に対しても素晴らしい秩序がありました。階段を降りていったり、右を見て左を見て。
踵を返して今来た方向を眺めるとまた新たな世界が見えます。
銀河庭園はは本当に素晴らしいガーデンでした。
閉鎖になって2年、閉鎖されたことが今も残念でなりませんが。これ以上に感傷的になるのも..ですね。
さて、実はこの北海道の銀河庭園では、私は、よくイベントを開催させていただいていました。
「フラワーハット」のイベントや、「ドレスカラーコード」のイベントなど。
秋の真っ赤なダリアが咲き誇る頃にはダリア色の洋服で集まろうといった類のこと。
今回のツアーで、そうした発想が、実はウィリアムケントの考える風景式庭園には
非常に必要だったのだと気づきました。というか、これまた私のツアーでは
ある程度のドレスカラーの事はいつも注意書きに入るので、皆様なかなか悩まれると伺っております。すみません
しかしこのツアーに参加してみると、それはよくわかることなのです。
全く人のいない景色ももちろんそれなりに美しいのですが
人こそが主人公なのです。上の写真は HA-HA を捉えたときの
HA-HA は、羊などの動物が屋敷のエリアに入ってこないように塀を設けるのではなく
障害物なしに風景がどこまでも広がるための工夫です。
この有名なHA-HAを撮影としようと思った際に、前方をいく私のツアーの皆さんがとっても素敵でした!
よく写真を撮ろうと思った時に、景色の中で人が消えるのを待って取ることもあるのですが
人が入ってくれた方が、この時の瞬間の雰囲気や感情がビビッドに残る。
そんなふうに思ったものです。
庭の価値は「花が咲いているか」「建築が立派か」だけではありません。
森の陰影、草地へ出た瞬間の開放感、水辺の静けさ、視線の先に現れる建築、そして遠景とのつながりが、散策者の感情を少しずつ動かします。
これは、現代の私たちが庭に求める癒やしや自然との接続にも通じる価値観ですが、ドラマの主人公になるような感覚とでも言うのでしょうか。
リズが、みんなのアウトフィットが楽しい!、写真を撮らせて!と。
私も何度かリズの姿を捉えていました。
「庭は、歩く人がページをめくる絵巻物である」
ケントの庭は、風景を眺めるための舞台ではなく、風景の中を歩きながら、
自分自身が物語の登場人物になるための舞台でもあったのです!次にガーデンに行く時はそういうつもりになってみませんか?
だからこその、ドレスカラーなのです!
たまたま、ふと見たらツアーでいらっしゃっている方々が
あまりにも素敵だったので、写真を撮らせていただきました。
素敵な花を取るのもいいけど、こんな瞬間こそが、
いつまでもこのときの嬉しい感情をフレッシュの蘇らせてくれる最高の瞬間だったのです!
こんな写真を撮ったのはもっとたくさんありましたが
この瞬間のみんなに会いたい。そんなふうに感情が動かされる。
そんなことで、庭にまた特別な意味がでる。
ラーシャムのあとは、リズが社長を務めるNICHOLSONS ニコルソンズ社(オーガニックな環境重視の広大なガーデンショップとレストラン。
そして、リズに全員のランチをごちそうになって、ガーデンデザインの事務所を訪問し、
ナーサリーもご案内いただきたくさんの勉強をさせていただいた。
素敵なショップではお買い物も止まらず....その後
コッツウォルド・ラベンダー・ファームへ。
ここでもやはり人物入りの写真の方が素敵でしたね〜!
さてさてドレス計画、楽しく悩みます!
また1ヵ月後8月27日からイギリス行って参ります。
次のツアーでは、グレイブタイ・マナーの食事会もあるので!
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