お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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今年は10月に決まっていたイギリス行き。それを断念せざるをえない状況になってのち

その旅行期間にあたる時期で京都だと決めていました。なにか、自分の作風が変わるくらいの

インプレッションがありそうだと思っていたから。実は早くから良い席を押さえてあった春の

「都をどり」も、春の桂離宮と修学院離宮の予約もすべて先方からキャンセルだったし、

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その後、7月に予定していた祇園祭もなしになり。その後も厳しい状況でした。

でも、7月の時点で秋になれば。。。。東京都民の旅行も、きっと10月には可能になるだろうと

そして、ついにその時は来た。写真は2泊目に泊まった京都東山方面を望むホテル9階からの朝焼け。

いつもは人でごった返す祇園の街、20時頃にて。

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2月に一度来たのだけれども、もう一度だけ確認したかった。ケリー・ヒル氏の遺作

京都アマン再訪。旅の目的は、リサーチ探究心以外のなにものでもなく、なんでも確認。

再確認。そして、さらに発見すること。感じること。自分の印象を確立すること。

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本当にこの庭、80年ほど前のスタート時から、戦争を挟んで。その後の40年前までの間で

かなりの変遷。その時桜もなにも花の咲く植物はすべて除外し、緑だけを植えたのか。

あえて紅葉色染まる季節を外してまだ青モミジの景色が見たくて。

20年近く前にケリー・ヒル氏に見初められたというこの景色。いかにこの景観を保つかの苦労にPay respect and money...

25年前、私たちをここへ連れてきてくれた白砂伸夫さんにから先日教わったのですが、もとはここに見事な日本庭園があり(重森三玲氏がデザインしたとか)それもこの庭の造り主である先代オーナーによって埋められたのだとか。支配人に伺った話では、他にも掘るとでてくる

遺跡のような石組のエリアあるとか。もともとのオーナーの計画の美術館の予定敷地のみに建物は建ったのだとか。右上にうっすらと見える建物もほとんどその姿を消していて感心です。

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一段のピッチがとても高く長い。上がりきったとて無の場所。抽象的な気持ちに誘い込まれる天ケ峰への階段

人間離れしたモジュールの美意識に圧倒されて、前回、思わず私もミニマリストになっちゃいそうだと

それを再確認の再訪でした。やっぱり、本当にここが好きだった。

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いよいよ、心の中でだけは、ミニマリストになりそう。振り幅が大きいのが、自分の個性なので

どっちなんだ。とかはあまり考えません。生まれ育ったデザイン環境はミニマルモダンだったけれど

大人の時代はヨーロッパの19世紀以前のさまざまな様式に影響を受けたのでそのダイバーシティ。

ちなみに、残念ながらGoToキャンペーンの恩恵は、ダイレクトの予約だったので、

ここのお宿は今ひとつ。でも、すいていたのは確か。

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三密を避けた旅行形態を実践しようと、夫が運転する小さな車で東京から7時間!

それと今年最大の Gift My self 夢見ていた山の中腹、禅ガーデンでの朝ヨガも実現でき。

立木のポーズ、足が横に上がってないのは朝だからだ。と言い訳。

夕方以降何度かのうちには、横に立ち木?しかし、やっぱりヨタヨタ。

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そんなことより、空気を鼻からめいっぱい腹式で呼吸して。地面と空と植物と石の力を吸収。

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これまた三密を避けて部屋のベランダで朝食の道を選んだのは、今年1年分の旅行の集大成を

具現化するのだとプライスレスのセレクトを。2度と戻ってこない時間を最大に味わうための。

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翌日は三条の定宿に戻る。夜の散歩。本当に、人がいません。

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北白川のエリアにある石材店へ。JAG、ガーデンデザイナーの浜本さんにお連れいただいた。

大感謝。本当にそこを流れる川に白い砂。白川だ。

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浜本さんが撮ってくれた写真。この建屋の造りの趣味性。とても不思議で珍奇の香り。

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石材の歴史は韓国のほうが古く、良いものがあるそうだ。奈良時代以前は高麗からたくさんの

技術者が呼ばれてさまざまな彫刻が残る

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世界のジェットセッターが自家用機で京都のこの場所に石を求めてやってくるとか。

日本庭園といえば、やはり石は重要課題ですものね。しかし、苔は無理。最近は検疫も難しいそうで。

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苔とシダ類にも惹かれ。

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石の魅力に取り憑かれそうな予感はあったのですが、写真で満足することに。京都の気候だからこそ

の、苔の魅力。

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立方八面体の石。これが欲しくなり、思わず価格を伺う。奈良時代のものだそう。

うーん。ずっと心から離れない。美術骨董コレクションの先にあるのが石の世界だそうだ。

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観光で訪れるのとはまた違う深い京都。まだまだ京都通いを続けていきたく思います。

それがイギリスやフランスに行けない間の芸術文化吸収源です。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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