お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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冬のイギリスが良い!という人に(あまり)逢ったことがありません。

かつては、私もそう思っていました。とにかく憂鬱になるほど暗くてシャビィだ。というのが、一般的なイメージ。だからこそ、その気分を吹き飛ばすように、クリスマスの装飾やイルミネーションに力が入り、オペラやバレエも盛んに上演されます。なので、夏は、オペラハウスは出し物が良いのがない。これは冬の楽しみ。

そんなわけで、住んでいたときは、確かに、耐えがたい暗さに、国外脱出計画は欠かせませんでした。

もう少し光のあるイタリアやフランスへの旅行です。

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............しかし、美しいイギリスのカントリーサイドは、冬は冬で、格別のものがあります。

35年ほど前、初めてイギリスのカントリーサイドの良さに触れたのが、サマセットでした。

その時は、電車に乗ってバースへ。その時、列車の窓から見た景色の美しかったこと。バースは少し都会ですが、なにしろ、自然の佇まいが美しい!木々の色彩、くるくる変わる空の色。

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サマセットはどこにも観光地っぽさがなく、丘陵の自然の地形というか、樹木のたたずまいが、また素敵なのです。天気予報があまり良い結果を出していなくても、少し雨が降って一瞬晴れる。

その一瞬の天候劇場がすばらしくて。そんな景色を味わうには、やはり車。旅行者は、レンタカーになります。

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車の運転。若い時はどうとも思いませんでしたが、やっぱりリスクを伴うので、ドキドキします。ゆえに、保険をフルカバーにして、安全な車で。昔は価格の安い easyrent 社をよく使っていました。このところは 英国航空と繋がっている AVIS で。

イギリスは、いまだにマニュアル車が中心。オートマチック車は少ないので、それも選んで早めに予約して。

近頃はウェブ予約ができるので、予約番号ひとつでさっさと手続きが終わります。

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さて!ドライブへ!(追従型のクルーズコントロールとか、車のいろいろな機能をチェックしてたらあっという間に1時間ほど経ってしまうのでとりあえず、発進する。一応、ウインカーとワイパーだけチェックして。しかし、とりあえずと言って出発すると、現地に着くまでそのままになった)助手席の友人から写真が送られてきた!

もしかしたら人生最後の海外ドライブ?いやもうちょっと行けるか?イギリスでは65歳までは、自動車保険も普通。

でも65歳から先は、保険も上がりきっとリスクも上がるのだろう。

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サマセットはイングランド南西部に位置し、有名なのがエクスムーア国立公園。

今回は、そこまで行く猶予なく、写真は行き帰りに助手席の友人が撮ったもの。

運転をしていた私は、撮って撮って!と思わず叫んでしまいました。それも一瞬のことです。

あまり車は多くはありませんでしたが、たまにやってくる車、農業用車以外は、この道で80キロの速度を出してきます。日本よりも制限速度が速めです。だから後ろから追従されたらすぐに道を譲るのがマナー。若い時はその必要はなかったけれども、今の私は慣れない外人で、オバサンなので、謙虚に。あのカーブを80キロで曲がるのは危険!

でもこの道、制限速度50マイル。って!換算すると80キロです。やっぱり怖いです。あの次のカーブから80キロが突っ込んでくると想像しながら運転するのは。

でも、車を借りる価値はある。

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僅かな時間に変わりやすい自然が見せてくれる景色だからこそ、その一瞬の魅力を探し出すことに

価値を感じます。美しい音楽を聴いて魂が喜びを感じるような感覚と似た景色劇場があります。

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この感じは、バスのツアーでも味わえます。窓は横の景色になりますが、高さがあるので、よく見えます。

サマセットに向かう途中右手に見えるストーンヘンジ。

旅行。車窓も大事な一コマ。なるべく、すてきな道を選んで走ります。そして、到着するのは

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目的の庭。ザ・ニュート。最近は冬も見せる庭増えてます。今年、2020年、ここ以外に新しい注目の庭が、また新たにイギリスに登場しています。

今回、サマセットを目指したザ・ニュートも、景色。VISTA の美しさに魅了される場所でした。

目の前の花の美しさの方に強い興味があった昔と比べて、少し広い視野のなかにさらなる魅力を

感じるようになった。もちろん、目の前の美しさも大切で。要は、ミクロ・マクロの両方に気持ちが行くこと。

気付き。というのは、同じ場所でも、同じ人でも、その都度変わってくる。

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ザ・ニュートだけで4日間、敷地を一歩もでないで、過ごしてしまいましたが、サマセットの魅力は

昔のポジフィルムにたくさんのこされていていつかそれを掘り起こしたいと思っています。

まだ、しかし、足りない。イギリスの自然と庭。もっとすばらしい存在に気づくはず。

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さて、意を決しての車の旅。無事に戻れて、万々歳ですが、やはり、イングリッシュ・ガーデンツアー。

効率よくアポイントを取ってもらって普段未公開の場所でも拝見できて、バスで連れて行ってくれる

ツアーは、すばらしい価値があると思います。普通の団体旅行は絶対にしないという英語も完璧話せる派の方でも、やはり、この特別のツアーはその価値を。というまでもないとは思うのですが、自分で好み通りに全てを組むのは本当に大変です。

今年は、当初、噂にあった、10月のイタリアの庭ツアーを変更し

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やはり、植物を主体で見学できるイギリスの庭、新旧の庭。秋編を計画していこうと思う次第。

やはり、自分が最も詳しい場所を、さらに深めていくのが正当な気がするのと、イタリアに行くなら、もっとも花の美しい季節。5月が初旬が良いのですが、自分が忙しくて、とても5月は無理。

もうあと数年して、仕事を辞めたら自分でゆっくり行ってみるかと思っています。

あ、それから、シンガポールのツアーは定員に満たず、催行できなくなってしまいました。

ご参加申し込みしてくださっていた皆さまには、まことに、申し訳ありませんでした。

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そのかわり、イギリスのツアーは渾身の企画ですばらしい感動の世界を追求したいと思っております。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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