大学時代、英文学専攻で、ヘミングウェイの「老人と海」について勉強したときから、いつかは、キューバに行ってみたいと思っていました。小説の舞台となっているハバナ郊外の美しさやその雰囲気を実際に見てみたかったからです。行きたいという気持ちだけではなかなか行けるところではなく、時間が経ってしまいましたが、ついに、その機会に恵まれました。

アメリカとの国交が途絶えていたときは、日本からキューバへ行く場合、メキシコかカナダから乗り入れるのが一般的だったようです。ですが、2016年より、アメリカからの航空機の乗り入れが開始され、マイアミやニューヨークなどからの運航が始まりました。ニューヨークからは、３時間半ほど、マイアミからは、１時間半ほどの飛行時間でキューバのホセ・マルティ国際空港に到着します。 大学時代、英文学専攻で、ヘミングウェイの「老人と海」について勉強したときから、いつかは、キューバに行ってみたいと思っていました。小説の舞台となっているハバナ郊外の美しさやその雰囲気を実際に見てみたかったからです。行きたいという気持ちだけではなかなか行けるところではなく、時間が経ってしまいましたが、ついに、その機会に恵まれました。

アメリカとの国交が途絶えていたときは、日本からキューバへ行く場合、メキシコかカナダから乗り入れるのが一般的だったようです。ですが、2016年より、アメリカからの航空機の乗り入れが開始され、マイアミやニューヨークなどからの運航が始まりました。ニューヨークからは、３時間半ほど、マイアミからは、１時間半ほどの飛行時間でキューバのホセ・マルティ国際空港に到着します。

降り立ったとき、まず驚いたことは、空の青さが今まで見たことないくらい真っ青だったこと、そして、日差しがとても強かったことです。日本で見る空と同じはずなのに、キューバの空は、パレットに並んだ「青色」の絵の具のような、濃さだったのです。空港は、あまり広くはなく、多くの人でごった返していました。後でわかるのですが、私が到着した第二ターミナルは他のターミナルより小さかったようです。出口付近では、勝手に荷物を運び、お金をせびるという悪徳な手口のポーターたちがたくさんいたので、初めてバリに行ったときのことを思い出しました。しかし、実際に声をかけてくれた人は、丁寧に両替所を教えてくれて、タクシーも値段交渉に応じてくれる親切な人でした。キューバでの通貨は、現地でしか両替することができないため、空港に到着後、タクシーに乗車する前に、両替が必要なのです。 降り立ったとき、まず驚いたことは、空の青さが今まで見たことないくらい真っ青だったこと、そして、日差しがとても強かったことです。日本で見る空と同じはずなのに、キューバの空は、パレットに並んだ「青色」の絵の具のような、濃さだったのです。空港は、あまり広くはなく、多くの人でごった返していました。後でわかるのですが、私が到着した第二ターミナルは他のターミナルより小さかったようです。出口付近では、勝手に荷物を運び、お金をせびるという悪徳な手口のポーターたちがたくさんいたので、初めてバリに行ったときのことを思い出しました。しかし、実際に声をかけてくれた人は、丁寧に両替所を教えてくれて、タクシーも値段交渉に応じてくれる親切な人でした。キューバでの通貨は、現地でしか両替することができないため、空港に到着後、タクシーに乗車する前に、両替が必要なのです。

木々が立ち並ぶ丘を越え、かの有名な「革命広場」を通過し、約30分で街中に到着したのですが、降ろされたところは、ある広場。その先は、車道ではないため、歩くようにといわれてしまいました。ですが、探しても、探しても、ホテルが見つからないのです。恐らく１時間近く、さまよっていたように思います。ネット環境がよくないため、いつも頼っているスマートフォンを使うことができず、かなり苦戦しました。途中、ホテル探しを断念し、カフェで一休み。そのときの、キューバジャズとフローズンマルガリータは、心に染み渡ったのを覚えています。

カフェの店員さんと30分ほどお話をしたのですが、目まぐるしく国内の状況が変わっているように思うとのことでした。何かの本で、キューバ国民の平均月収を見たのですが、以前は、数千円ほどだったそうです。スーパーマーケットでビール１本100円、安いシガーは、１本80円ほどで購入できるのに、１時間のクラシックカーでのドライブを5000円ほどで売っている人々がいるのです。自転車のタクシーがあるのですが、それもぼったくろうとするのを見ると、残念な気分になりました。 木々が立ち並ぶ丘を越え、かの有名な「革命広場」を通過し、約30分で街中に到着したのですが、降ろされたところは、ある広場。その先は、車道ではないため、歩くようにといわれてしまいました。ですが、探しても、探しても、ホテルが見つからないのです。恐らく１時間近く、さまよっていたように思います。ネット環境がよくないため、いつも頼っているスマートフォンを使うことができず、かなり苦戦しました。途中、ホテル探しを断念し、カフェで一休み。そのときの、キューバジャズとフローズンマルガリータは、心に染み渡ったのを覚えています。

カフェの店員さんと30分ほどお話をしたのですが、目まぐるしく国内の状況が変わっているように思うとのことでした。何かの本で、キューバ国民の平均月収を見たのですが、以前は、数千円ほどだったそうです。スーパーマーケットでビール１本100円、安いシガーは、１本80円ほどで購入できるのに、１時間のクラシックカーでのドライブを5000円ほどで売っている人々がいるのです。自転車のタクシーがあるのですが、それもぼったくろうとするのを見ると、残念な気分になりました。

幸い、私がお話をした人々は、皆優しく、明るい人たちでした。カラフルなクラシックカーが映える青い空の素敵な街並みに、あちこちから聞こえてくるクバーノ音楽。そんな美しさがある他にはない素晴らしい文化なので、外部からの影響により、既存の美を失ってほしくないと切に願いました。

私が滞在した夜は、偶然にも、年に１度の一番大きなカーニバルが開催される日で、メキシコ湾沿いに大勢の人が集まり、賑わっていました。夕刻から、湾沿いのバーに行き、ワインを注文すると、チリワインが出されました。キューバでは、ワインの文化は大航海時代に入ってきたものの、ワイン造りまでは広がらず、近隣の国々からワインが輸入されているようです。

キューバの人々は、元旦やクリスマスなどの祭日には、ワインを飲むことがあるようですが、ラムを飲むことが一般的で、現地では「ロン（Ron）」と呼ばれ、親しまれています。もともと、ラムの起源も大航海時代まで遡り、三角貿易が行われていたことに始まります。ヨーロッパからアフリカに綿織物や武器が渡り、アフリカからカリブ海にアフリカ人奴隷が渡り、アフリカ人奴隷がサトウキビから造った砂糖がヨーロッパに渡されるという流れでした。カリブ海周辺の島々で造られる砂糖は、結晶になった部分が「砂糖」となりますが、結晶にならない液体の部分「糖蜜」は、他に使い道がありません。その「糖蜜」を発酵させ、蒸留し、「ロン（Ron）」を造り、奴隷や船員たちが栄養補給として摂取していたそうです。当時は、透明の「ロン（Ron）」ばかりでしたが、次第に、フランスからコニャックやアルマニャック（ブランデー）の文化が入ってきたことで、熟成技術を修得し、年代もののラムも造られるようになっていったようです。 幸い、私がお話をした人々は、皆優しく、明るい人たちでした。カラフルなクラシックカーが映える青い空の素敵な街並みに、あちこちから聞こえてくるクバーノ音楽。そんな美しさがある他にはない素晴らしい文化なので、外部からの影響により、既存の美を失ってほしくないと切に願いました。

私が滞在した夜は、偶然にも、年に１度の一番大きなカーニバルが開催される日で、メキシコ湾沿いに大勢の人が集まり、賑わっていました。夕刻から、湾沿いのバーに行き、ワインを注文すると、チリワインが出されました。キューバでは、ワインの文化は大航海時代に入ってきたものの、ワイン造りまでは広がらず、近隣の国々からワインが輸入されているようです。

キューバの人々は、元旦やクリスマスなどの祭日には、ワインを飲むことがあるようですが、ラムを飲むことが一般的で、現地では「ロン（Ron）」と呼ばれ、親しまれています。もともと、ラムの起源も大航海時代まで遡り、三角貿易が行われていたことに始まります。ヨーロッパからアフリカに綿織物や武器が渡り、アフリカからカリブ海にアフリカ人奴隷が渡り、アフリカ人奴隷がサトウキビから造った砂糖がヨーロッパに渡されるという流れでした。カリブ海周辺の島々で造られる砂糖は、結晶になった部分が「砂糖」となりますが、結晶にならない液体の部分「糖蜜」は、他に使い道がありません。その「糖蜜」を発酵させ、蒸留し、「ロン（Ron）」を造り、奴隷や船員たちが栄養補給として摂取していたそうです。当時は、透明の「ロン（Ron）」ばかりでしたが、次第に、フランスからコニャックやアルマニャック（ブランデー）の文化が入ってきたことで、熟成技術を修得し、年代もののラムも造られるようになっていったようです。

そんなラムをヘミングウェイも愛しており、彼が通ったバー「フロリディータ」では、今でも、彼が好んで飲んでいたラムを使ったカクテル「ダイキリ」が有名です。足を運んでみると、大勢のお客さんがいるカウンターの左端に、ヘミングウェイの銅像があり、にこやかな表情で皆を見守っていました。夜になっても、あちこちから聞こえてくる音楽は、ほろ酔いの体をさらに心地良くしてくれました。

翌日、現地のワインを探そうと、いくつかのスーパーマーケットやデパートへ出向きましたが、先ほど、お話したように、近隣諸国から輸入されたワインは見つかるものの、キューバのワインはなかなか見つかりませんでした。やっと出会えた唯一のキューバワインは、なんとテトラパックのものだったのです。購入してみましたが、「赤ワイン・テーブルワイン」としか記載がなく、インターネットで検索して調べてみましたが、最後までブドウの品種はわかりませんでした。笑 そんなラムをヘミングウェイも愛しており、彼が通ったバー「フロリディータ」では、今でも、彼が好んで飲んでいたラムを使ったカクテル「ダイキリ」が有名です。足を運んでみると、大勢のお客さんがいるカウンターの左端に、ヘミングウェイの銅像があり、にこやかな表情で皆を見守っていました。夜になっても、あちこちから聞こえてくる音楽は、ほろ酔いの体をさらに心地良くしてくれました。

翌日、現地のワインを探そうと、いくつかのスーパーマーケットやデパートへ出向きましたが、先ほど、お話したように、近隣諸国から輸入されたワインは見つかるものの、キューバのワインはなかなか見つかりませんでした。やっと出会えた唯一のキューバワインは、なんとテトラパックのものだったのです。購入してみましたが、「赤ワイン・テーブルワイン」としか記載がなく、インターネットで検索して調べてみましたが、最後までブドウの品種はわかりませんでした。笑

キューバのスーパーマーケットは、生鮮食品がほとんどなく、ほぼ冷凍食品で、ソーセージやお肉の塊などが主に並んでいました。その他は、粉類、油類、飲料などで世界のスーパーマーケット好きな私でも、キューバワイン以外、目新しいものは見つけられませんでした。その後に訪れたシガーショップは、趣がある佇まいで、期待通りのお店でしたし、街中にあった「ジョンソン」という立派な薬局は、「ジョンソン＆ジョンソン」の起源だということを知り、感慨深さもありました。大型店よりも、街中の市場の方が、野菜や果物、お肉やお魚を売っており、現地の人々の生活を垣間見られる場所で、楽しかったです。 キューバのスーパーマーケットは、生鮮食品がほとんどなく、ほぼ冷凍食品で、ソーセージやお肉の塊などが主に並んでいました。その他は、粉類、油類、飲料などで世界のスーパーマーケット好きな私でも、キューバワイン以外、目新しいものは見つけられませんでした。その後に訪れたシガーショップは、趣がある佇まいで、期待通りのお店でしたし、街中にあった「ジョンソン」という立派な薬局は、「ジョンソン＆ジョンソン」の起源だということを知り、感慨深さもありました。大型店よりも、街中の市場の方が、野菜や果物、お肉やお魚を売っており、現地の人々の生活を垣間見られる場所で、楽しかったです。

約20時間の滞在でしたので、決して長い滞在とはいえませんが、とても充実した、内容の濃いステイになりました。今、思い出しても、夢だったのでは…と思うほど、他にはない空間、他にはない素晴らしい時間で、明るさに包まれた幸せを感じる国でした。キューバに行ってみたいと思っている方がいらっしゃいましたら、キューバの内情が変わらないうちに、ぜひ訪れていただきたいです。 約20時間の滞在でしたので、決して長い滞在とはいえませんが、とても充実した、内容の濃いステイになりました。今、思い出しても、夢だったのでは…と思うほど、他にはない空間、他にはない素晴らしい時間で、明るさに包まれた幸せを感じる国でした。キューバに行ってみたいと思っている方がいらっしゃいましたら、キューバの内情が変わらないうちに、ぜひ訪れていただきたいです。