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木目とは、木の生長過程によって生じる模様のことです。インテリアに自然に溶け込むアイテムを好み、木目に関心を持つ人も多いのではないでしょうか。この記事では、木目のアイテムが気になっている人に向けて、木目について詳しく紹介します。木目の概要や種類などを紹介するので、インテリアを選ぶ際の参考にしてください。
木目とは?
木目とは、木の生長過程によって生じる模様のことです。木の種類や切る位置によってさまざまな木目を楽しめます。インテリアとして取り入れればナチュラルな雰囲気を表現できるので、人気が高いです。特徴的な木目には高値がつく場合もあります。
木目ができる仕組み
木は環境に適応しながら生長するため、環境によって異なる木目ができます。木が生長する速度が違えば、木目の密度も変化します。また、木目にはうねりがみられますが、これは木の重さによるものです。重量のある木ほど風の影響を受けやすく、倒れないようにバランスを取るためにうねりが生じます。
木目の種類
ここでは、3種類の木目について、それぞれの特徴を説明します。
板目
板目は、木の幹の外側に近い部分をカットした際に現れる木目です。平行な年輪ではなく、たけのこ形や山形の模様が現れています。木材らしい自然な雰囲気が魅力です。板目は強度にも優れているため、テーブルやドアなどさまざまな用途で使用されています。
柾目
柾目は、木の幹の中心付近をカットした際に現れる木目です。具体的には、縦方向に向かう平行な線となっています。板目に比べるとすっきりした印象があり、木材らしさをさりげなく取り入れられます。割れにくい点も特徴で、柾目は1本の幹から少ししかとれないため、価格は高めになる場合が多いです。
杢目
杢目は、樹齢300年以上の銘木に表れる独特の木目です。装飾価値が高く、こだわりの強い家具に取り入れられています。現れる色や模様は樹種によってそれぞれ違うため、さまざまな杢目を楽しむことが可能です。杢目の種類としては、縞杢、鳥眼杢、縮み杢、牡丹杢、鶉杢、葡萄杢、如鱗杢などがあります。
木目の模様について
ここでは、木目の模様について説明します。それぞれの特徴を知って、家具選びに活かしましょう。
節(ふし)|ノット
木は生長して太くなる過程において、枝を幹の中に吸収していきます。ノットともよばれる「節」は、幹に吸収された枝がもともとついていた部分です。他の部分とは違い、節は黒っぽい模様になります。
ただし、節ができる場所は決まっているわけではありません。カットする場所によっても、節がある場合とない場合があります。なお、特に小さな節は「葉節(ピンノット)」と呼ばれています。節の有無や現れ方の違いを楽しめることも、木材の魅力の1つです。
生き節
木は生長しながらたくさんの枝を伸ばしますが、すべてがうまく生長するわけではありません。順調に生長してから幹に吸収された枝は、「生き節」とよばれます。生き節は周りの木の組織としっかり馴染んでおり、木材の中に生じていても問題なく使用できます。生き節は周辺に比べると黒っぽいですが、少し赤みを帯びていることが特徴です。
死に節
「死に節」とは、しっかり生長しきれなかった枝の痕です。組織そのものは死んでおり、周囲の細胞とは別々になっています。木材の中に死に節がある場合、使用している最中に抜け落ちる可能性があるので要注意です。死に節は木材の強度に影響する恐れもあるため、強い力がかかる場所の使用には向いていません。
辺材|心材
木材は、木の幹の外側に近い部分である「辺材」と、中心部分である「心材」にわけられます。辺材は色が白っぽいのに対し、心材は赤みを帯びていることが特徴です。そのため、辺材は「白太」、心材は「赤太」とも呼ばれています。木が太くなるにつれて、辺材は心材へと変化していきます。心材は腐朽しにくいため、良質な木材として重宝される場面が多いです。
夏目と冬目
木目のうち厚みがあって色が薄い部分を「夏目」、厚みがなく色が濃い部分を「冬目」と呼びます。春から夏にかけては木の生長が早いのに対し、秋から冬にかけては生長が遅いことを示しています。木は季節ごとに異なるスピードで生長するので、年輪が生まれるのです。夏目と冬目の数を数えれば、樹齢を知ることができます。
ガムポケット
ガムポケットとは、木の細胞の間に樹脂が溜まることで現れる黒っぽい模様を意味します。筋や点のようにみえる場合が多く、桜の木にみられる特徴的な模様です。
ミネラルストリーク
ミネラルストリークは、木の細胞にミネラルがたまって発生する模様です。木は地中から栄養分を吸い上げるため、その中に含まれる炭酸塩が蓄積されていきます。多くの木でみられますが、発生する頻度はそれほど多くはありません。
バークポケット
バークポケットは、鳥や虫によってついた傷を木が修復した跡です。人の体と同じように、木にも体の組織を自力で治す作用があります。かすれたような色の変化が現れたり、筋が発生したりします。
スポルテッド
スポルテッドは、バークポケットに細菌が入って腐食した部分です。ただし、スポルテッドは美しい模様として活かすケースも多いです。あえて模様を出すために、わざと木を腐食させる場合もあります。
木目のアイテムがマッチする
インテリアスタイルは?
ここでは、木目のアイテムがマッチするインテリアスタイルを紹介します。
ナチュラルスタイル
ナチュラルスタイルは自然の雰囲気を大切にした、ぬくもりのあるスタイルです。アースカラーや天然の素材を取り入れることが多いため、木目のアイテムも取り入れやすいでしょう。装飾が少なくすっきりとしたデザインの家具を選ぶと、よりナチュラルな雰囲気が引き立ちます。観葉植物を配置してグリーンを差し色にすることもおすすめです。
ナチュラルモダン
ナチュラルモダンは、現代的なデザインにナチュラルな雰囲気を取り入れたスタイルです。ブラックやグレーでシックにまとめつつ、木目のテーブルを配置すると一気にナチュラルモダンな印象になります。まったく違うイメージを組み合わせる必要があるため、木目のアイテムだけにならないようにすることがポイントです。
北欧スタイル
北欧スタイルは、モダンさと自然の豊かさをバランスよくミックスしたスタイルです。おしゃれなイメージが強く、日本国内でも高い人気を誇っています。白やグレーを基調としつつ、木目のインテリアをプラスすると北欧スタイルを作りやすいでしょう。モダンさと自然の豊かさのどちらを重視するかによって、北欧テイストと北欧ナチュラルにわかれます。
北欧テイスト
北欧テイストは、壁やカーペットなどに白やグレーを取り入れたクールなスタイルです。木目をはじめとするあたたかみのある小物をプラスすることで、すっきりとした印象でありながらくつろぎを得られる雰囲気になります。照明を明るくしすぎず、優しい色を心がけるようにすると、北欧の冬らしいイメージに近づくでしょう。
北欧ナチュラル
北欧ナチュラルは、北欧スタイルに植物や木目などの要素を多く取り入れたスタイルです。特に木目の家具を積極的に選ぶと、雰囲気を出しやすいでしょう。自然素材を多く取り入れることがポイントです。北欧スタイルのモダンさも残すようにすると、すっきりとした印象になります。
シャビーシック
シャビーシックは、アンティークな雰囲気を重視したスタイルです。単に古ければいいわけではなく、丁寧に使い込んできた印象を出す必要があります。たとえば、長く使用してきたような加工を施した木目の家具を選ぶと、部屋のイメージが一気にシャビーシック調になります。色は白をメインにまとめる場合が多いです。
ヴィンテージスタイル
ヴィンテージスタイルは、全体的にユーズド感のある家具やアイテムでまとめたスタイルです。木目、革、鉄などの素材を選ぶと、ヴィンテージスタイルらしい雰囲気が出せるでしょう。ヨーロッパヴィンテージやアメリカンヴィンテージなど、さまざまなタイプがあります。選ぶデザインを変えるだけで、さまざまなヴィンテージスタイルを楽しめます。
レトロテイスト
レトロテイストは、あえて古い時代の雰囲気を取り入れるスタイルです。たとえば、昭和のリビングをイメージするなら、木目の卓袱台や戸棚を配置すると雰囲気が出ます。食器や小物にもこだわると、より本格的なレトロテイストになります。一昔前の雰囲気を取り入れるだけなので、アンティークやヴィンテージよりも挑戦しやすいでしょう。
アジアンテイスト
アジアンテイストは、その名の通りアジアらしさを活かしたスタイルです。特にアジアのリゾート地のような雰囲気が人気となっています。自然素材を多く取り入れるため、木目のテーブルやキャビネットなどがよく似合います。日本の家にも馴染みやすいため、気軽に取り入れやすいテイストです。
まとめ
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