魚沼通信
2021年7月号
平年より遅い梅雨入りとなりましたが、
気温は平年並で稲は順調に育っています。
テキスト
米作りの夏の作業は溝切(みぞき)りや、草刈といった体力勝負の作業が多いのですが、良い米作りの鍵ともいえる「穂肥(ほごえ)散布」と言われる作業があります。田植え時には苗を植えると同時に稲が育つための肥料を田んぼに入れます。その栄養で稲は育っていきますが、この時期になると稲の中に「幼穂(ようすい)」という稲穂の赤ちゃんが出来始めます。肥料の養分を補い、この幼穂を育てるために追加するのが穂肥です。穂肥は穂が出るまでに2回に分けて行います。
穂肥作業の様子
暑い中での草刈り作業
田植えや稲刈りのように報道されるような事は無く、一見地味な作業に見えますが、入れる時期と量によっては育ちすぎて倒れたり、茎だけ育って穂に栄養がいかなかったりと、米の品質に大きな影響があります。
穂肥の時期と量がぴったり合うと、見た目も食味も優れた魚沼産コシヒカリになりますので、農家の皆さんは自分の稲の生育状況を見ながら、いつ、どのくらい穂肥を入れるか慎重に判断しています。経験と勘、米職人の腕の見せ所です。
時期と量が正しかったのかは、秋になるまで分かりませんが、魚沼の職人たちは全国に美味しいお米を供給するために夏場も絶え間なく努力しています。
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