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着物の収納のコツ～その②～
知っておきたい素材の特徴と
お手入れの基本

着物とひと言で言っても、素材によって取り扱いの方法も変わります。使われている繊維にもいろいろありますが、今回は代表的な「絹・綿・ウール・ポリエステル」についてご紹介します。

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目次

1.「絹」の着物のお手入れの基本
・基本的に水洗いはNG
・紫外線に注意する
・虫食いに注意する 2.「綿」の着物のお手入れの基本
・長期保管前に水洗いを
・家庭洗濯する場合
・しっかり乾かす 3.「ウール」の着物のお手入れの基本
・基本的にはドライクリーニング
・家庭洗濯する場合
・虫食いに注意する
 4.「ポリエステル」の着物のお手入れの基本
・家庭洗濯する場合

1.「絹」の着物のお手入れの基本

絹は、動物性の天然繊維です。蚕（カイコ）が作った繭（まゆ）が原料となっています。高級な素材で、留袖や振袖などの格の高い着物に使われています。絹は非常に繊細なので特に注意が必要な素材です。

・基本的に水洗いはNG

絹は水に濡れると縮んだり、光沢や風合いを損なったり、とてもデリケートな素材です。正絹（しょうけん：絹100％）の着物は基本的には水洗いできないモノがほとんどです。シミ取りやクリーニングは専門業者にお任せすることをオススメします。

ただ洗えないからと、着用後そのままにすると、汗ジミによる変色やカビの原因になってしまいます。汗をかいた場合は、細かい霧が出る霧吹きで裏側から部分的に軽く湿らせ、タオルでポンポンとたたくようにして汗を吸い取るようにしましょう。水を含ませすぎると生地が縮んでしまうのであくまでも少量で、こすらないように。その後、和装ハンガーなどに掛けて、陰干しでしっかりと乾かします。

・紫外線に注意する

その①でご紹介しておりますのでご参照ください。

・虫食いに注意する

防虫対策については、次回その③でご紹介する予定です。

2.「綿」の着物のお手入れの基本

綿は植物性の天然繊維です。吸湿性や吸水性、通気性がよく肌触りもよいので、裏地のない単衣（ひとえ）や浴衣によく用いられています。

綿は水で縮む性質がありますが、製造過程で防縮加工を施して先に縮ませてから仕立てているモノも多く、洗濯できる場合が多いです。

ただモノによっては洗濯で風合いが損なわれたり、刺繍や箔、付属品の関係で家庭洗濯ができなかったりする場合もありますので、洗濯表示をチェックするか、購入時に確認するようにしましょう。

・長期保管前に水洗いを

着物にしみこんだ汗が酸化すると、黄ばみの原因になります。長期保管前にはしっかり汗や汚れを取り除きましょう。

汗は水溶性の汚れなので、皮脂、ファンデーションなどの油溶性の汚れを落とすドライクリーニングよりも、水を使って洗浄するウェットクリーニングの方が汗汚れが落ちやすくオススメです。

・家庭洗濯する場合

ご家庭で洗濯する場合は、縮みにくく色落ちしにくい中性洗剤を使うとよいですね。またお湯を使うと収縮や色落ちの可能性が高くなるので、水で洗うようにしましょう。干す前にしっかりたたいてシワを伸ばすようにし、半乾きのときにアイロンをかけるようにするとシワが伸びやすくなります。

・しっかり乾かす

綿は他の素材に比べて吸水性がよいので、よりしっかり乾かすことが重要です。

3.「ウール」の着物のお手入れの基本

ウールとは羊毛のことで、絹と同様、動物性の天然繊維です。綿よりシワになりにくく、洗濯できるモノも多いので日常着として気軽に楽しめる素材です。

・基本的にはドライクリーニング

ウール繊維の表面は髪の毛と同じようなウロコ状になっていて、水を含むとウロコ状の表面が開きます。その状態でもんだり、水中で摩擦が加わると繊維がからまって元のウロコ状に戻れずフェルト化し、縮む原因になるのでドライクリーニングが安心です。

・家庭洗濯する場合

水洗いで縮みやすいウール素材ですが、あらかじめ防縮加工が施されたモノもあります。その場合は家庭での洗濯が可能ですので、洗濯表示の指示に従いましょう。洗剤は中性洗剤を使用し、やさしく押し洗いが基本です。

・虫食いに注意する

ウールは絹よりも虫に食われやすい素材です。正絹のモノといっしょに収納すると、正絹にも虫食いの被害が拡大するので別に収納することをオススメします。
（防虫対策については、その③でご紹介する予定です。）

4.「ポリエステル」の着物のお手入れの基本

お手入れしやすいのが、ポリエステル素材。安価で自宅で洗えるものがほとんどで、気軽に楽しめるのがよいですね。

柔軟性や着心地が絹より劣りますが、技術の発達でより絹に似た風合いの素材も出てきています。また、シワになりにくく、洋服感覚で収納できるので扱いやすいのも魅力です。ただ、通気性や吸湿性が乏しく、他の天然繊維よりムレる感じがあるかもしれません。

・家庭洗濯する場合

縮みにくいので、気軽に洗濯できる素材ですが、色落ちなどの可能性もあるので洗濯表示に従いましょう。中性洗剤を用い、洗濯機で洗う場合はネットに入れて、弱流やオシャレ着洗い等のコースでやさしく洗いましょう。

次回も引き続き、

次回も引き続き、着物についてご紹介する予定です。ご参考になれば幸いです♪

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