2019.2.27 / ガーデングッズ使用レポート
早いもので、今年ももう2月に突入しました。
ガーデナーにとって、この時期は、春に向けてバラのお世話をする大切な時期。
特に、庭に美しい風景を作ってくれる「つるバラの誘引」は、忘れてはならない
一大イベント。
今回、その「つるバラ誘引」作業に頼りになる便利グッズを3点、紹介します。
毎年使っている定番のグッズに加え、今年初めて使わせてもらって、
とても良かったグッズも紹介したいと思います。
まずは、こちら。
イギリス・ナッツシーン社の「カラー麻ひも」。
こちらのグッズは、我が家では定番で、毎年、つるバラの誘引に使っています。
ホームセンターで売っている、一般的な茶色い麻ひもももちろん使うのですが、
ここぞという場所に誘引するつるバラには、必ずこの「カラー麻ひも」を使います。
ナッツシーン社の「カラー麻ひも」は、その発色が良く、カラーバリエーションも
豊富で、遊び心にあふれています。
上の写真では、手前正面から時計回りにアクアマリン、オリーブ、レッド、
ライムグリーン色です。
実際に使っている様子をいくつかの事例を見ていただきながら紹介します。
こちらは、一番よく使っているレッド色のカラー麻ひもです。
同じ部分を少し引いて見たところ。
我が家では、建物の外壁に白い割り肌調の大理石タイルを張っている部分があり、
その壁面にワイヤーを張り、つるバラを誘引しています。
白い背景に赤いカラー麻ひもが、アクセントになっています。
葉が展開敷してくると、壁の白、葉の緑、麻ひもの赤が、良いコントラストになります。
こちらは、我が家の前庭、メインの壁面に誘引しているシンボルローズのジャスミーナ。
同心円を描くように円弧状に誘引しているのですが、リズミカルに赤いカラーの
麻ひもが見えていて、花がないこの時期でも、楽しく見えます。
こちらは、中庭の隣地境界のブロック塀。
ここにも建物外壁と同じ白い割り肌調の大理石タイルを張っています。
誘引しているつるバラは、左側がカーディナル・ヒューム、右側がヘリテージ。
ここでも白い壁面を背景に、赤いカラーの麻ひもがリズミカルに見えるように
しています。
こちらは、前庭の小壁。
ここにはつるバラのモーツアルトを誘引していますが、壁面は白いモルタル塗り。
木ネジを埋め込み、ステンレスワイヤーを張って、つるバラを誘引していますが、
ここでも背景が白いため、コントラストが効くように、赤いカラー麻ひもを使用
しています。
一方、こちらは、中庭の隣地境界の木製フェンス。
この木製フェンスは、こげ茶色に塗装しているのですが、そこに2本のつるバラ、
右側からアントニオ・ガウディ、左からダフネを誘引しています。
ここでは、背景のこげ茶色の木製フェンスと同化するように、黒(ブラック)の
カラー麻ひもを使っています。
同様に、こちらも中庭の隣地境界のこげ茶色に塗装した木製フェンスで、
ここにおは、開帳型にオールドローズのマダム・イサーク・ぺレールを誘引しています。
枝の出方が美しいので、その開帳型の誘引を損なわないように、誘引ひもが目立たない
ように、背景となるこげ茶色の木製フェンスに同化するブラックのカラー麻ひもを
使っています。
遠目に見ると、ほぼツルを留めている麻ひもの存在が分からない感じになります。
こちらは、前庭の隣地境界の木製フェンス。
先ほどのこげ茶色と形は同じで、色違いのもの。
こちらは、外壁の白い大理石タイルに合わせて白く塗装しています。
ここに誘引しているつるバラは、ピンク・カクテル。
このピンク・カクテルのツルは、黄緑色なので、その黄緑色のツルに近い色の
カラー麻ひも(ライムグリーン)をセレクトしています。
先ほどのこげ茶色のフェンスの場合、背景色に合わせましたが、こちらでは
ツルの色に合わせ、白い背景に黄緑色が浮かび上がるようにしています。
こちらは、電気の引き込み柱を使ってつるバラを誘引しているところです。
電力自由化によって、電力会社を変えたところ、スマートメーターが設置され、
遠隔操作で検針できるようになったので、引き込み電柱をつるバラで隠しても
大丈夫になりました。
むしろ、存在感を消したいぐらいです。
そこで、引き込み電柱とメーカーを格納したボックスの周りに、つるバラを2本、
編み込むように誘引しています。
ここでは、オリーブ色のカラー麻ひもを使って、留めている箇所をわざと目立たせ
アクセントにしています。
こちらは、中庭のサンルームのガラスの壁面を使って、つるバラのピエール・ド・
ロンサールを誘引しています。
今年は、ワイヤーを使わず、枝と枝を交差させて固定する方法を試しにやってみました。
ワイヤーがないので、とてもスッキリしています。
ここでは、サンルームの内側の壁面にブルーの板張りが見えるので、それに合わせて
アクアマリン色のカラー麻ひもを使ってみました。
このような感じで、使う場所、背景、ツルの色など、いろんなことを考慮しながら
使うカラー麻ひもをセレクトすると、遊び心が刺激されて、楽しい誘引ができること
請け合いです。
続いては、こちらのグッズをご紹介しましょう。
「配管目隠しトレリス」です。
僕は初めて使うガーデングッズですが、とあるところでこれを使っておられるのを
見かけて、これは良いグッズだと思い、使ってみることにしました。
送られてきた商品を開梱したところ。
パーツに分解されて送られてくるので、意外とコンパクト。
上下2つのパーツに分かれていて、それを中心でつなぐだけ。
組み立ても至って簡単!
あっという間に、3本完成しました。
まず最初に使ったのが、こちら。
中庭のウッドデッキ部分に落ちてくる雨樋。
例年、この雨樋を使って、ラージクライマーのスパニッシュ・ビューティを
誘引していました。
これまで剛直な枝を雨樋に取り付けるのが大変でした。
今回、この「配管目隠しトレリス」を雨樋にかぶせるようにまず設置します。
雨樋には、数カ所、麻ひもを使って留めているだけです。
雨樋をUの字型の「配管目隠しトレリス」がカバーをし、このメッシュフェンス部分
に、つるバラやつる性のクレマチスを麻ひもやビニタイを使って留めています。
ここでも先ほどのナッツシーン社の「カラー麻ひも」が活躍します。
ここでは、背景のテラコッタ色の外壁とのバランスを考え、オリーブ色のカラー
麻ひもを使って、留めています。
もうひとつの「配管目隠しトレリス」は、ここに使います。
玄関横に落ちてきている雨樋です。
ここも、手前に高木のソヨゴの枝が張り出し、奥に地植えでつるバラを2本植えて
いるので、狭く作業がしにくい場所です。
反対側から見ると、こんな感じ。
雨樋にこの「配管目隠しトレリス」を設置してしまうと、メッシュ状の足掛かりが
でき、麻ひもを使っての誘引作業がとてもやりやすくなります。
ランブラータイプのつるバラを、配管目隠しトレリスに括り付け、伸びた枝を
隣のソヨゴの幹に引っ張るように誘引しています。
このように、狭い場所での作業効率を上げるのにとても役に立つだけでなく、
雨樋などの配管に麻ひもを何度も巻き付けることなく、「配管目隠しトレリス」の
メッシュ部分にツルを留めやすくなり、見た目にも美しく処理することができます。
最後にもうひとつ、今年始めた使ったつるバラ誘引のためのグッズ。
「クライミング・アーチ」です。
これまで、我が家の庭では、つるバラを誘引するのに「アーチ」は使ってきません
でした。
アーチというと、少し女性的なイメージあるからです。
今回、つるバラを使った庭の風景づくりの中で、やはり高さのある設えをしようと
すると、アーチは外せないという理由から、初めてアーチを我が家に導入することに
しました。
今回導入したアーチは、幅が110cm、高さが240cmという、割とコンパクトなタイプ
のアーチです。
写真は、商品が届いた時の梱包の様子です。
開梱してみると、いくつかのパーツに分かれていました。
組み立ては、ネジを回して取り付けるだけで、こちらも至って簡単。
アーチの両サイドを組み立てて、最後は頂点のアーチ部分をつなぐだけ。
あっという間に完成しました。
完成したアーチを立ててみました。
基礎の部分も、アーチの両サイドをつないで安定させ、地面に埋め込むスパイクも
付いていました。
我が家の前庭花壇の一角に、このアーチを設置してみました。
我が家の庭では、アーチの下に道を作り、くぐらせる演出ではなく、庭の隅に
設置して、ここにつるバラを誘引し、高い位置で咲かせるという目的で使っています。
ですので、アーチの下にも、シュラブ樹形のバラを植え込んでいます。
アーチの両サイドには、つるバラを植え込んでいます。
まだアーチの途中までしか届いていませんが、近いうちにアーチの頂点に届けば、
庭に立体感のある、つるバラの風景が完成するでしょう。
アーチの側面に誘引したつるバラのつるを留めるのにも、ナッツシーン社の
「カラー麻ひも」を使っています。
ここでは、黒い塗装のアーチの中で、結び目が浮かび上がるように、オリーブ色の
カラー麻ひもを使っています。
今回、我が家のつるバラ誘引作業において、いくつかの便利グッズを使わせてもらい
ました。
どれもなかなか素晴らしい使い勝手で、これからも我が家の庭で戦力になってくれる
グッズあることは間違いありません。
日々、カタチを変えながら、変化する我が家のガーデン。
そんな中でも、遊び心と探求心を忘れずに、新しい風景をデザインできるよう、頑張って
いこうと思います。
少しでも、皆さんの庭づくりの参考になれば幸いです。
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