ミキサーは、野菜や果物などの食材をジュースやスムージーにしたり細かく刻んだりと、料理の幅を広げられる万能な調理器具です。ミキサーを正しい手順で使用すると、料理の食感や仕上がりも良くなります。毎日の料理やお菓子作りに役立つ、ミキサーの基本的な使い方のポイントを紹介しましょう。

ミキサーの正しい使い方
・食材の下処理をする
・液体や水分が多いものから入れる
・食材が浸かるまで水を入れて蓋を閉める
・フラッシュ機能で食材全体を混ぜる
・スイッチを押して好みの粗さになるまで回す

カボチャやサツマイモなど水分の少ない野菜や、長いもやこんにゃくのような粘り気の強い食材だけをミキサーにかけると、刃に負担がかかり故障する場合があります。まず液体を入れてから、水分の多い食材を順に加えて調理するのがミキサーの正しい使い方です。

また、フローズンドリンクやスムージーを作る際は氷を果物や野菜と一緒に入れず、最後に氷を加えてからミキサーにかけましょう。

ミキサーには適切な調理容量が決まっており、その量を超えて果物や野菜を入れると、調理中の圧力で蓋が外れて中身が溢れる可能性があるため注意が必要です。ミキサーの正しい使い方としては、野菜や果物がしっかり水分に浸かる程度まで水分を加え、刃がスムーズに回るようにすることが重要です。水分が少ない食材を使う場合は、液体を足しましょう。

また、使用前には取扱説明書をよく読み、最低容量と最大容量を必ず確認することが大切です。

ミキサーで果物や野菜を滑らかなスムージーにするには、最初に連続運転ではなくフラッシュ機能を使い、食材を大まかに混ぜることも重要です。フラッシュ機能とは、撹拌させるためにボタンを押している間だけ刃が回転する機能のことです。連続運転の前にフラッシュ機能を使うことで、材料が均一に混ざります。

フラッシュ機能を使わなければ撹拌ムラができたり、食材が細かく混ざらなかったりして、滑らかなスムージーになりにくくなります。また、スムージーを作る専用のジューサーミキサーは強力なモーターと刃を備えているので、繊維質の多い食材もよく撹拌できます。

フラッシュ機能で食材を大まかに混ぜた後は、ミキサーの連続運転モードに切り替え、滑らかで飲みやすい状態になるまで撹拌しましょう。滑らかさを重視する場合は連続運転でしっかり時間をかけて細かく撹拌し、食感を楽しみたい場合は少し粗めに仕上げれば、好みの味わいを楽しめます。

ただし、混ぜすぎると食材の繊維が壊れてドロッとした食感になることがあるため、使い方には注意が必要です。

ミキサーはスムージーやスープなどを手軽に作れて便利ですが、正しい使い方を知らなければ仕上がりがうまくいかず、安全面で思わぬトラブルにつながる可能性があります。ミキサーの使い方のポイントや注意点は次の通りです。

ミキサーの使い方のコツと注意点
・水分の少ない食材や固い食材はきちんと下処理する
・冷凍食材は規定の量を守る
・食材を正しい順番で入れる
・食材を入れすぎない
・蓋をしっかりと閉める
・スムージーバーを活用する

ミキサーに穀物や粘り気の強い食材を入れると刃が破損する恐れがあります。必ずミキサーにかけても良い食材かどうかを確認してから調理しましょう。また、水分が少なく硬いニンジンやカボチャなどは1口サイズに細かくカットしてから入れることによって、ミキサーがスムーズに回転しやすくなります。食材に合った使い方をすることが大切です。

冷凍の果物や野菜は硬い食材と同様にミキサーへ大きな負担をかけるため、入れる前に必ず取扱説明書を確認し、ミキサーの使い方に沿って使用できるかどうかを判断しましょう。ミキサーの機種によって、入れてよい分量や食材の種類が異なるので注意が必要です。

一般的なスムージー用ミキサーでは、冷凍の果物や野菜は一辺2.5cm程度のキューブ状にして、液体の量に対して全体の6割以下に抑える必要があります。

ミキサーに食材をいれるときは、最初に液体、次に柔らかな食材、最後に硬い食材の順番で入れるのが、正しい使い方です。ミキサーの刃は容器の底に設置されているので、その回転の力によってまず下にある食材が細かく砕かれ、混ざり合っていきます。

その後、徐々に上にある食材も攪拌されていき、全体が均一な状態へと調理されていく仕組みになっています。そのため硬い食材を先に入れてしまうと刃に負担がかかるほか、上手く攪拌できないことがあります。

ミキサーの取扱説明書には最大容量が記載されています。ルールを守らずに食材を溢れるほど入れて無理に蓋を閉めるような使い方はやめましょう。食材を詰めた状態で蓋を閉めてスイッチを入れると、圧力で蓋が飛んでしまう可能性があります。

また、食材を詰めすぎてミキサーの刃が回らない状態で無理に続けるのも、良くない使い方です。モーターに負担がかかり、故障の原因になる場合があります。

蓋が緩いまま動かしてしまうと、回転時の圧力で蓋が外れて食材が飛び散る危険があります。スイッチを押す前には蓋がしっかり閉まっているかを確認するのが、正しい使い方です。また、食材や液体を、最大容量以上に入れると蓋をしっかり閉めたつもりでも圧力で蓋が開いてしまい、食材が飛び散る恐れがあります。

ミキサーに野菜を入れる際、特にホレンソウやコマツナなどの葉菜類は軽くて体積が大きいので、ミキサーの刃にうまく当たらず、うまく混ざらないことがあります。そのまま撹拌すると空回りしやすいので、スムージーバーを利用しましょう。

ミキサーの蓋を外して混ざりにくい食材をスムージーバーでかき混ぜることで、食材が均一に攪拌されやすくなり、滑らかで飲みやすい仕上がりになります。

ミキサーは、毎日の料理やドリンク作りに欠かせない便利な調理家電で、さまざまな使い道があります。しかし、その性能を十分に引き出すには、適切な使い方を理解しておくことが重要です。ミキサーの主な使い道と、効果的な使い方のポイントを紹介します。

ミキサーの主な使い道と使い方
・スムージーやジュースを作る
・スープを作る
・スイーツを作る

ミキサーの使い方としてよくあるのが果物や野菜を入れてスムージーやジュースを作る調理方法で、食物繊維が豊富に取れ、ビタミンやミネラルも摂取できるのがメリットです。一般的に、1日に目標とされる野菜の摂取量は約350gですが、日々の食事でこれを摂るのは簡単ではありません。

しかし、ミキサーを使ってスムージーやジュースにすると、1杯で1日の野菜摂取量の3割から5割ほどを手軽に補えます。糖質を控えめにした果物や野菜を選んでスムージーやジュースにすれば、ダイエットにも役立ち、健康的な食生活をサポートしてくれます。

ミキサーの使い方はスムージーだけではありません。温かいスープや冷製スープもでき、耐熱ミキサーを選べば温め直すことなく簡単に温かいスープや料理が作れます。ミキサーを使えば具材を小さく切って調味料を入れるだけなので、おいしいスープ作りも簡単です。

ミキサーを使うと滑らかな食感に仕上がるため、素材の旨味をしっかり感じられるのもメリットの1つです。

ミキサーを使えば、少しの工夫でジェラートやカップケーキなどのデザート作りにも使えます。市販のアイスやケーキを買うよりも、ミキサーを使えば好みや栄養に合わせて自由にアレンジでき、添加物を一切含まない安心なデザートを楽しめます。

ミキサーを使って手軽に作れるおいしい料理のレシピを5つ紹介します。スムージーやスープに加え、普段の料理に変化を加えられるアレンジメニューもあるので、忙しい日でも手軽に栄養をとりたい人におすすめです。

材料（2人分）
・ニンジン：0.75本
・オレンジ：1個
・オレンジジュース：100ml
・ショウガ：1片

生姜入りにんじんオレンジスムージーの作り方は、次の通りです。

作り方
1.ニンジンを3cm角程度に切る
2.オレンジの皮を剥いておき、ショウガはすりおろしておく
3.オレンジジュースと切った人参、オレンジ、ショウガをミキサーに入れる
4.滑らかになるまで撹拌する

オレンジは皮を剥くだけで問題ありませんが、1口サイズに切っておくとミキサーでより混ざりやすくなります。ショウガの量は好みで調整可能ですが、薄切りにすると繊維感が残る場合もあるため、滑らかさを求める場合はすりおろしにしましょう。

材料（2人分）
・バナナ：1本
・牛乳：100ml
・はちみつ：大さじ1
・ヨーグルト：50ml
・レモン汁：小さじ1
・シナモン：適量

バナナスムージーは家で気軽に作れる健康的なドリンクです。作り方は次の通りです。

作り方
1.バナナを1口サイズに手で折る
2.残りの材料を全てミキサーの中に入れる
3.約1分攪拌させる

濃厚なバナナスムージーにヨーグルトとレモン汁を加えることで酸味が加わり、味にさわやかさが生まれます。冷たいスムージーにしたい場合は、氷を3個ほど加えるか、凍らせたバナナを使いましょう。材料が均一に早く混ざるよう、氷は最後に入れるのがポイントです。

材料（2人分）
・カボチャ：1/16個
・ゴボウ：0.5本
・タマネギ：1/4個
・バター：8g
・水：75ml
・豆乳：75ml
・砂糖：小さじ1
・顆粒コンソメ：小さじ1
・塩：ひとつまみ
・こしょう：少々

ごぼうとかぼちゃを使ったポタージュにも挑戦してみましょう。作り方は次の通りです。

作り方
1.ゴボウの皮を剥いて斜めの輪切りにし、タマネギは千切りにする
2.カボチャは皮を剥いた後、角切りにする
3.ゴボウ、タマネギ、カボチャを鍋で炒める
4.具材が炒まってきたら水と砂糖、顆粒コンソメ、塩、こしょうを加えて一度煮立たせる
5.豆乳を加える
6.常温に戻した後、滑らかになるまでミキサーにかける
7.鍋に戻し、温める

野菜本来の甘みを楽しめるポタージュです。豆乳を加えた後の熱いスープをミキサーにかける際は、製品によっては容器が割れる恐れがあるため、常温に冷ましてから行いましょう。温かいスープを頻繁に作る場合は、耐熱ミキサーを使用すると安心です。

材料（2人分）
・リンゴ：1個
・砂糖：大さじ1
・レモン汁：大さじ1/2
・水：100ml

自宅で手軽に作れるアップルジュースの作り方は、次の通りです。

作り方
1.りんごの皮を取り、芯を除去してから、1口サイズに切り分ける
2.ミキサーに1口サイズに切ったリンゴ、砂糖、レモン汁、水を入れて撹拌する

リンゴはしっかりと水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ってから皮を剥きましょう。リンゴを一口サイズに切れば、ミキサーで均一に撹拌でき、滑らかな仕上がりになります。

材料（2人分）
・モモ：1個
・生クリーム：100cc
・レモン汁：大さじ1
・砂糖：大さじ2
・粉ゼラチン：5g
・水：大さじ3

桃のムースは、自宅で手軽に楽しめるふんわりとしたデザートで、作り方は次の通りです。

作り方
1.粉ゼラチンを水でふやかす
2.モモは皮をむいて種を取り、2cmほどの角切りにする
3.切ったモモとレモン汁を入れて混ぜる
4.粉ゼラチンに砂糖を加え、レンジで約1分加熱してからよく混ぜる
5.ミキサーに全ての材料を入れ、撹拌する
6.カップに流し入れ、冷蔵庫で1時間ほど冷やす

生クリームのコクとレモン汁のさわやかな酸味が、モモの甘みを引き立ててくれます。粉ゼラチンの使い方のコツは、ダマにならないよう必ず水でふやかしてから加熱することです。

ミキサーは、さまざまな料理の下ごしらえや仕上げに役立ちます。ミキサーの使い方をマスターすればスムージーやスープ、ソース作りなど幅広い料理に活用できます。初心者でも扱いやすく、料理の幅を広げてくれるおすすめのミキサー商品を紹介します。