箸を使う国の一覧!
割合や発祥は?
国別の文化の違いも紹介!
リード文
箸を使う国は東アジアだけというのは本当なのでしょうか?今回は、箸を使う国の一覧と割合を、国ごとの文化や歴史・発祥とともに紹介します。文化や歴史のほかに、箸を使う国での持ち方の違いもぜひ、参考にしてください。
箸の発祥は約3000年前の古代中国
日本に広まったのは3〜7世紀ごろ
「花山うどん」上州しいたけかけうどん
日本箸文化協会代表の小倉朋子さんは、日本に箸が広まった時期について以下のように解説しています。
箸が日本で使われ始めたのは、推定で弥生時代〜飛鳥時代(3〜7世紀頃)とされています。日本箸文化協会代表の小倉朋子さんは、初期の箸は人間が食事をするための道具ではなく、"神器"だった可能性が高いと話します。
「最初は2本の棒状ではなく、ピンセットのような"竹折箸"だったようです。神様のお供え物を手で触れて汚さないように、箸が使われていたのかもしれません」 7世紀に入ると、中国に渡った遣隋使が、箸を使った食事でもてなしを受けます。そこで、隋からの使節が日本に来た際は、相手国に倣って箸を使って食事をしたことを機に、箸が広まったと考えられています。 |
日本で箸が正式に食事の道具として取り入れられたのは、聖徳太子が宮中の作法に採用したのが始まりとされています。この背景には、当時盛んだった中国との交流がありました。607年に遣隋使として派遣された小野妹子らが、箸と匙を組み合わせた食事方法を持ち帰ったのがきっかけです。その後、宮中の習慣が庶民に広がり、箸を使う文化が日本全体に定着しました。
国 | 食事スタイル | マナー | 箸の素材 | 箸の長さ |
---|---|---|---|---|
日本 | 箸が中心 | 嫌い箸を避ける | 木、竹、蒔絵、象牙、梨地の漆、銀製 | 22〜24cm |
韓国 | 箸と匙を使う | 箸は縦置き。箸を置く時はテーブルの上か箸置きに置く | 銅、銀、ステンレス | 28〜30cm |
中国 | 箸と匙を使う | 食事中は常に箸を持つ。食後に箸を置く時は縦置き | 木、竹、骨 | 30〜35cm |
台湾 | 箸と匙を使う | 箸は縦置き。刺し箸や渡し箸、二人箸をしても良い | プラスチック、竹 | ー |
ベトナム | 箸と匙を使う | 箸は縦置き。二人箸をしても良い | 竹、木、ココナッツ、ステンレス | 22〜25cm |
シンガポール | 箸、フォーク、手で食べる | 箸は縦置き。取り箸を使わなくても良い | ー | ー |
タイ・カンボジア・ラオス | 箸、匙、フォーク、手を使う | 箸で刺したりご飯に立てたりしない、食事前に食器を拭く、汁物を匙で飲む時に音を立てない | ー | ー |
世界で箸を使う国はアジアを中心に広がっていますが、同じ箸食文化であっても食事の方法や使う食器、料理との組み合わせは国ごとに違いがあります。箸を使う国々の間で見られる文化の違いや、特徴を紹介します。
自分専用で箸を使うのは日本だけ?
日本人は生まれて間もなく箸に触れ、日々の食事や儀式など、生活のさまざまな場面で箸を使います。お食い初めで箸を用い、葬儀では骨を箸で拾い上げ、お供えのご飯に箸を立てて供養するなど、生活の始まりから終わりまで箸は欠かせない存在です。大和言葉の「はし」は、二つの世界を繋ぐ意味を持ちます。
橋やハシゴのように端と端を結ぶ役割と同様に、箸も先端は人、上部は神に結び付くと考えられてきました。それらの背景から、食事の際には箸に神聖な力が宿ると信じられています。こうして、日本では自分専用の箸を使う習慣が定着しました。中国や韓国、ベトナム、タイ、シンガポールなど、他の箸文化圏では見られない独自の風習です。
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