抗菌防臭加工は繊維上の細菌（黄色ブドウ球菌）増殖を抑え、臭いの発生を抑制する加工です。制菌加工は、繊維に付着した細菌の増殖を抑えます。制菌加工で抑えられる細菌は、黄色ブドウ球菌だけではありません。肺炎かん菌をはじめとする人体に有害な細菌も含まれます。繊維評価技術協議会が認証した製品には、「オレンジSEKマーク」「ブルーSEKマーク」がつけられています。

吸湿性・吸水性があると、不快な湿気やムレが軽減されるため、布団のなかの環境（寝床内気象）を整えられます。湿気を吸着する性能が吸湿性、汗を含む水分を吸う性能が吸水性です。

アレル物質とは、花粉やダニ、ダニの死がいやフン、ハウスダストなどを指す言葉です。特殊技術ですき間なく織りあげた高密度生地によりダニの侵入を防いだり、ホコリの発生を抑制したりする商品や、特殊加工を施すことでアレル物質の働きを低減する商品などがあります。

化学繊維や天然素材のなかには、シワになりにくい加工を施した商品もあります。シワになりにくいため、日々のお手入れが楽になるでしょう。

防汚は皮脂汚れを防ぎつつ、ついた汚れを洗濯で落としやすい加工を施しています。普段の洗濯で汚れが落ちるので、清潔に保ちやすくなります。

吸水速乾性に優れた素材の場合、干してから乾くまでの時間がかかりません。そのため、洗濯の手間が省けるでしょう。

綿（コットン）素材の掛け布団カバーは、吸水性があるため睡眠時の汗を吸い取ってくれます。
また、一般的な素材のため、自宅で洗濯できるケースが多くあります。繊維が長い超長綿は特に丈夫でなめらかな肌触りです。

麻は、軽くて通気性がある素材です。さらっとした肌ざわりで、高い吸水性をもつ特徴があります。掛け布団カバーの素材には、主にリネンとラミーが使われています。リネンは、麻のなかでも柔らかい素材のため、さらりとした肌触りを感じられるでしょう。一方、ラミーは繊維が硬いのでシャリ感を味わえる特徴があります。

シルクは、光沢があり肌触りがなめらかです。通気性や吸水性が高いため、夏場でもべたつきません。繊維の水分率や保湿性も高いので、乾燥した冬場にも適しています。人間の肌に近いタンパク質でできているため、肌に刺激を与えにくい特徴があります。

化学繊維にはレーヨンのような再生繊維や、ポリエステルなどの合成繊維などが含まれます。安価なものから機能性を付加したものまで、さまざまな商品が販売されています。夏は接触冷感素材、冬は発熱機能や起毛させた素材など季節の特徴や、衛生面、利便性に配慮した機能をもつものが多くあることも1つの特徴です。