アウトドア好きなら誰もが知ってる火器メーカー、イワタニ。もしアウトドアに興味がなくても、ホームセンターのガスコンロ売り場などで、その名前やロゴを見たことがある人も多いのではないでしょうか。そんな日本を代表するブランドがリリースするカセットガス式スタンドBBQグリル『グリルスター』の使用感を、全3回に渡りレポート。2回目となる今回は、自宅の庭で焼きリンゴを作ってみましたのでご報告します。

本来なら友人家族とキャンプに行くはずだったゴールデンウィークでしたが、緊急事態宣言により断念。こちらのレポートもキャンプ場で行う予定でしたが、いたしかたなく自宅からお届けさせていただきます。そんな第2回目の『グリルスター』使用レポート、さて何を作ろうか。もともと、全3回のうち1回は鍋料理を入れようと考えていたのですが、時期的に……。と、頭を悩ませているところに思いつきました。『焼きリンゴだって、鍋で作れば立派な鍋料理でしょ！』と。早速、リンゴを購入するためスーパーへ。時期外れではあるものの、火を通せばどうにかなるでしょ！　あ、そういえば、昨日の残り物のハンバーグもあったっけ。というわけで、ついでにハンバーガーも作ることにしました。

まずは時間のかかる焼きリンゴから調理開始。専用の芯抜き機で芯を抜き、穴にハチミツを流し込み、グサっとバターを差し込みます。この際、下にアルミホイルを敷いておくと後が楽。バターやハチミツが鍋底に焦げてこびりつくのを防いでくれます。ちなみに今回使用した鍋は、いつも自宅で使っている鋳鉄ホーロー鍋。もちろんダッチオーブンでもOKです。

火力は弱火に設定し、40〜50分ほどコトコトと。これが一般的なアウトドアバーナーの場合だと、火力のコントロールが大雑把なモノが多いことに加え、いつ風で火が消えてしまうかもわからないため、この『弱火でコトコト』が難しい。その点こちらの『グリルスター』は、火力コントロールもかなり繊細。さらに火口が深く下に潜っているので、風の影響も受けずに長時間の弱火調理が可能です。

焼きリンゴの出来上がりを待つ間、もう片方のバーナーには付属の焼きプレートをセット。残り物のハンバーグ改めパティを温めます。こちらも弱火でじっくりと。

パティが温まったら、レタス、トマト、チーズと一緒にバンズでサンド。特に必要ない気もしますが、バーナーでチーズを炙って、少しでも手が込んでる感を演出します。

あっという間にハンバーガーが完成。昨日のハンバーグをパティにしたとは思えない、主役の焼きリンゴが霞むほどの見栄えになってしまいました。さらに見た目だけでなく、味も◎。やっぱりボリューミーなハンバーガーは最高ですね。食べにくいけど。モシャモシャと味わいながら、引き続き焼きリンゴの完成を待ちます。

ハンバーガーの美味しさに夢中になっていると、あっという間に焼きリンゴの予定焼き時間がオーバー。ヤバ！っと急いで蓋を開けてみるとご覧の通り。見るからにしっかり火が通ったジュクジュク・トロトロの状態に。底に敷いたアルミホイルには予想以上にスープが溜まっていたので、やはりもうちょっと早く火を止めても良かったかもしれません……。

最後に、お皿に盛り付けた焼きリンゴにバニラアイスを乗せて、いざ実食！　季節外れのリンゴ、ちょっと火を通しすぎたかな？と思いましたが、生の状態だとボヤっとしていた甘味に輪郭が生まれ、期待以上の完成度に仕上がりました。ボリューミーなハンバーガーの後でしたが、家族全員、リンゴ丸々1個分をペロッと完食。ちょっと偏食気味の我が子も、美味しそうに食べてくれたのでホッとしました。それもこれも、リンゴに火を通している約50分間、一度も火を消すことなく、ずっと弱火をキープしてくれていた『グリルスター』のおかげ。焼きリンゴに限らず、アウトドアで煮込み料理を楽しむにはもってこいではないでしょうか。