調理器具、調理家電など、物があふれがちなキッチンでは、収納に困ることも少なくありません。電子レンジの上は物を置いても大丈夫のように見えるため、ついつい物を置きたくなります。「電子レンジの上に物を置くこと」について、詳しくご紹介します。

電子レンジの上は平面のため、調理小物などの収納場所にも使えそうですが、「物を置くのはNG」とされています。ここでは、電子レンジの上に物を置いてはいけない理由を説明します。

電子レンジの上に物を置いてはいけない理由のひとつは、放熱を妨げるためです。電子レンジは高温になりやすいので、本体には吸気口と排気口を設けて熱を逃がす構造になっています。上面も熱くなるため、物を置くと放熱できなくなってしまいます。排気口や吸気口を塞いでしまうと、空気が循環できず電子レンジが過熱状態になったり、機能の低下を引き起こす可能性もあります。上面・左右側面・背面には、空間スペースの確保が必要です。

電子レンジの上に以下のような物を置くと、危険を伴うため注意が必要です。
・コーヒーメーカー
・トースター
・炊飯器
・熱に弱いプラスチック製品
・消毒用アルコール

電子レンジの上に家電製品を直接置くと、機器の故障、誤作動、火災などにつながる恐れがあります。耐熱性のないお弁当箱や容器、キッチンツールなどのプラスチック製品は高温により溶けてしまうため、電子レンジの上に置くのは避けましょう。また、消毒用アルコールは揮発性が高く、可燃性蒸気が発生するため、引火する可能性があり危険です。

電子レンジの中でもオーブン機能やグリル機能、スチームなどが付属している機種は、特に高温になりやすいため注意しましょう。オーブンやグリル機能、スチームなどを使用した時は、電子レンジの上の温度が100℃を超えてしまうことがあり、上面に物を置いておくと重大な事故を引き起こしかねません。

また、冷蔵庫の上に電子レンジを設置することは、さまざまな条件をクリアすれば可能なのですが、オーブンレンジを設置することは本体がより高温になるため避けましょう。

手狭になりやすいキッチンでは、電子レンジの上のスペースが利用できないと不便に感じるでしょう。ここからは、電子レンジの上に物を直に置かない方法を紹介します。

電子レンジの上に物を置きたい場合は、収納ラックを活用しましょう。ラックにはさまざまな大きさがあり、コンパクトな大きさのものなら手軽に追加できるでしょう。高さがあるミドルタイプやハイタイプの電子レンジ専用ラックなら、収納力も上がります。スチールラックやメタルラック、ウッドシェルフなど、キッチンの雰囲気に合わせると良いですね。

キッチンはとにかく物があふれる場所でもあるため、物を見直して整理してみましょう。物を出して仕分けをし、かつて使っていたけれど今は使っていない不要品は処分すると良いですね。キッチンペーパーやペットボトルなどの大きくてかさばるストック品などは、納戸や階段下など、キッチン以外の別の場所に保管できないか、いま一度チェックしてみてはいかがでしょうか。物を減らせば、電子レンジの上に物を置かないで済むかもしれません。

電子レンジの上やその周囲に収納スペースを作りたい場合は、以下のことに配慮しましょう。

電子レンジの上に物を置く場合は、隙間を確保することが大切です。電子レンジのタイプによっては、背面や側面にスペースを設けなくても良い場合がありますが、上面には約10cm以上の隙間が必要になります。「直接物を置かないことは鉄則」で、隙間が足りない場合でも事故につながる恐れがあるため注意しましょう。以下の表は参考ですが、電子レンジの周囲には、ある程度の隙間が必要だということが分かります。

電子レンジ上のスペースを活用するには、吸気口・排気口を塞がないことも重要です。電子レンジの種類によって、吸気口・排気口の設置位置は異なります。ご自宅の電子レンジの吸気口・排気口の場所を把握し、物で放熱を妨げないようにするほか、ホコリや汚れの付着を防ぐことも大切です。

ここからは、電子レンジの上に物を収納する際のおすすめ商品を紹介します。電子レンジ以外の調理家電も置けるものから、コンパクトサイズの商品まで種類を豊富に揃えましたので参考にしてください。

電子レンジの上に直接物を置くと、発火や故障の原因となり危険です。電子レンジ上のデッドスペースを活かしたい時は、耐熱性のあるラックを使用するのがおすすめです。棚板の幅や高さを調整できるものや、インテリアになじむおしゃれなラックなど、好みや用途に応じて選んでみましょう。