ナチュラルテイストは、多くの人に愛されている人気のインテリアスタイルの一つです。ナチュラルインテリアの基本的な特徴や取り入れ方、インテリアコーディネートのポイントを詳しく紹介します。

・自然素材の家具や生地を使用している
・落ち着いたアースカラーで統一されている
・観葉植物を取り入れている
・シンプルなデザインのインテリアを使用している

「ナチュラル」は「自然の」「天然の」という意味を持ち、インテリアにおいても自然素材を活かしたシンプルな空間作りを指します。木や石、草などの自然界に存在する素材をそのまま活かしたインテリアデザインが基本です。ナチュラルテイストな部屋は、明るい木目の家具に、ホワイトやベージュを組み合わせた爽やかな空間が特徴です。

近年では、ベーシックなナチュラルテイストから派生した、北欧風ナチュラル、ナチュラルモダン、ナチュラルヴィンテージなどのインテリアスタイルが人気を集めています。

ナチュラルインテリアの大きな特徴は、自然素材を使用し、人工的な素材よりも心地良い環境を作り出すことです。ナチュラルテイストの家具選びでは、素材や色調を揃えると統一感のあるスタイルになります。特に無垢材を使った木製の家具は、合板などと異なり、素材本来の質感や香りを楽しめるのでおすすめです。

また、年月を経るごとに艶が増し、歴史を感じさせる独特の風合いが生まれます。ソファ、カーテン、ラグなどのファブリックには、リネン、コットン、綿麻などのオーガニック素材があり、視覚だけでなく触覚でも自然の優しさを感じられます。

ナチュラルインテリアの色使いは、白やベージュ、アイボリーなどの明るい色調をベースカラーにします。また、木の色や土の色を思わせるブラウン系をメインカラーに取り入れて、落ち着いた雰囲気を作り出すのが大きな特徴です。このようなアースカラーは相互に調和するので、統一感のある空間が生まれやすくなります。

単調になりがちなナチュラルテイストに適度な変化をもたらす配色は、ベースカラー70％、メインカラー25％、アクセントカラー5％の比率が目安です。インテリアのアクセントとして、グリーンやブルー、テラコッタなど、自然界の色を少量取り入れると空間に活気が生まれます。

ナチュラルテイストは「必要な物を必要なだけ」という考え方が根底にあるので、装飾を控えたシンプルなデザインのインテリアを選ぶのが基本です。特にナチュラルインテリアは余計な装飾がない分、素材本来の美しさや機能性が際立つ物を選ぶと、上品なテイストで落ち着きのある部屋になります。

ナチュラルテイストは、自然素材の温かみと優しい雰囲気を大切にします。装飾を控えたシンプルなデザインと、木の質感や植物の緑を取り入れ、アースカラーを基調とした優しい色調で統一感を出すのが特徴です。このようなチュラルテイストを実現するためには、次のような要素を総合的に考える必要があります。

・テイスト
・アイテム
・レイアウト
・空間

ナチュラルベースのインテリアに他のスタイルを融合させると、より個性的でおしゃれな空間に仕上がります。ナチュラルインテリアと相性の良い6つのテイストの特徴や作り方を知り、シンプルな部屋に変化をつけましょう。

・モダン×ナチュラル
・ヴィンテージ×ナチュラル
・北欧風×ナチュラル
・韓国風×ナチュラル
・シャビー×ナチュラル
・シック×ナチュラル

ヴィンテージ×ナチュラルなインテリアの特徴は、暗めのブラウンやブラックなど、深みのある色味の木製家具を取り入れることです。壁面はホワイトやベージュなどの明るい色でまとめ、家具のダークな色調とのコントラストを楽しむ空間にしましょう。アンティーク調の家具や、使い込まれたような加工が施された木製品を選ぶと、歴史を感じさせる深みが生まれます。

さらに、金属パーツの取っ手や黒い鉄フレームのシェルフなどを組み合わせると、ヴィンテージ感がより引き立ちます。古書や真鍮のアイテム、古道具などをインテリアとして飾るのもおすすめです。その物が持つ歴史や思い出が空間に深みを加えて、個性的な部屋になります。

韓国風×ナチュラルは、白やベージュなどの淡い色調をベースに、くすみカラーをアクセントにした女性らしい雰囲気を感じさせるおしゃれなインテリアスタイルです。インテリアの素材選びでは、木やラタンなどの自然素材を基本とし、石調のタイル、金属パーツ、ガラスやアクリルなどの素材を組み合わせると、独特の洗練された印象を作り出します。

特に、金属調の脚をもつ家具やモジュール式の収納家具は、韓国インテリアの定番です。また、小物や雑貨にもこだわり、ミニマルなポスターやアートプリント、ドライフラワー、アロマキャンドルなどを使うと、韓国特有のモダンでありながらも柔らかい雰囲気が増します。

シャビー×ナチュラルとは、シャビー「古めかしい」とシック「上品」の意味を合わせたシャビーシックテイストに、ナチュラル素材を組み合わせたインテリアスタイルです。家具は、白やグレーの塗装が少し剥げたような加工が施された物を選びましょう。間接照明を複数配置して、グリーンの観葉植物に光が届く工夫をすれば、部屋全体が明るくなります。

ナチュラルスタイルの部屋にするには、インテリアや家具などのアイテムにこだわり、心地の良い雰囲気に仕上げましょう。ナチュラルな部屋に必要なアイテムの選び方を詳しく紹介しますので、自分の理想の空間を作ってください。

・カラーはアースカラーを選ぶ
・素材は無垢材・自然素材を選ぶ
・デザインはシンプルなものを選ぶ
・サイズ・形状はロータイプを選ぶ
・アクセントはラグやカーテンの色・柄でバランスを整える

カーテンやソファなどのインテリアはアースカラーを選び、部屋に自然の風合いを取り入れましょう。

カーテンはベージュやアイボリーなどの淡いアースカラーを選択すれば、柔らかく拡散された光が部屋全体に広がり、温かみのある明るさになります。クッションやラグは、オリーブグリーンやテラコッタなどをアクセントカラーに選ぶと、部屋の雰囲気が単調になりません。

おすすめのアースカラー
・ベージュ
・アイボリー
・ウォームグレー
・オリーブグリーン
・テラコッタ

テーブルやキャビネットなどの家具は、明るい雰囲気にはオーク材やパイン材、シックな雰囲気にはウォールナット材などの濃い色味を選びましょう。合板ではなく、目や色味が一つひとつ異なる無垢材を選ぶと、時間とともに風合いが増します。また、インテリアにはリネンやランタンなどを選択し、少し不均一さのある風合いで部屋を柔らかい印象にしてください。

おすすめの素材
・オーク材
・パイン材
・ウォールナット材
・リネン
・コットン
・ラタン

インテリアは複雑な模様や派手な柄は避け、素材の質感や色合いを活かしたデザインを取り入れると、洗練された印象の空間に仕上がります。テーブルや椅子は直線的でありながらも、角が丸みを帯びた物を選ぶと優しい印象になります。特に北欧デザインの家具は、シンプルながらも、温かみも感じられるので、ナチュラルインテリアとの相性が良くおすすめです。

ナチュラルテイストの部屋では、背の低い家具を選ぶと空間に抜け感が生まれ、開放的な印象になります。特にリビングでは、ローソファやローテーブルを組み合わせれば、くつろぎやすい空間に仕上がります。床に近い位置で過ごすライフスタイルは、日本の伝統的な住み方に近いのでナチュラルインテリアとの相性が良く、生活に取り入れやすいでしょう。

ナチュラルスタイルの基本は、ベージュや木の色を基調としたシンプルな空間作りですが、そこにアクセントを加えると、個性豊かな部屋に仕上がります。春夏はグリーンや水色など爽やかな色味を、秋冬はテラコッタやマスタードなど温かみのある色をラグやカーテンで取り入れると、季節を感じる部屋になります。

ナチュラルインテリアはシンプルなデザインであるため、雑多に配置したレイアウトでは殺風景に見えてしまいます。ナチュラルインテリアを引き立てるレイアウトのポイントを詳しく紹介しますので、素敵な部屋作りに役立てましょう。

・家具同士の間隔は60cm前後を目安
・視線が通る抜け感を意識して配置
・背の低い家具を中心に高低差で空間の広がりを演出

家具と家具の間は、狭すぎると圧迫感を生み、広すぎると空間が寂しくなります。人が通れる幅の約60cmを確保するレイアウトだと、日常の動きもスムーズになり、空間に余裕が生まれます。ただし、全ての家具をこの間隔で配置する必要はありません。使用頻度や動線に合わせて、それぞれのインテリアや家具の配置を調整するのも大切です。

家具を部屋の真正面に置くと視線が遮られ、圧迫感が生じやすくなるので、視線が通るように斜めに置くレイアウトにするのがポイントです。また、背の高い家具は壁際に置き、部屋の中央には背の低い家具を配置すれば、視界が広がって空間に抜け感ができます。

さらに、テレビボードやローテーブルなどは、壁から少し離して設置すれば空間に余白が出て、部屋全体が広く感じられます。

ローソファ、ローテーブル、ローチェストなど、床から40〜60cmほどの高さの家具を中心に置くと、天井までの空間が広く感じられ、開放感が生まれます。テレビボードやサイドテーブルなどのインテリアも、できるだけ低めの高さの物を選ぶと統一感が出ます。

部屋の明るさやインテリアや植物の配置などを工夫すれば、ナチュラルな雰囲気が一層引き立ちます。ナチュラルな部屋作りにおける空間の演出のコツを押さえて、自分好みの部屋を作りましょう。

・自然光やカーテンでやわらかな明るさに整える
・間接照明や電球色の照明であたたかみを演出する
・観葉植物やグリーンで空間に癒しを加える

窓際に背の高い観葉植物を置くと、自然光を柔らかく拡散してくれます。一方、棚や机の上には小さな多肉植物やミニサイズの観葉植物を置けば、視線の高さでもグリーンを楽しめるのでおすすめです。壁面を利用したハンギングタイプのグリーンなら、スペースを取らずに自然を取り入れられます。

ナチュラルインテリアは人気のスタイルですが、家具の色の選択を誤ったり物を置き過ぎたりすると、思っていた雰囲気と違うと感じる場合があります。ナチュラルな部屋作りでありがちな失敗を防ぎ、洗練された空間にするためのポイントを紹介します。

・部屋のテーマやカラーを統一する
・配色は3〜5色に抑える
・雑貨や小物を置きすぎない
・安っぽく見えるインテリアを取り入れない

ナチュラルインテリアではシンプルな家具が多いので、何も考えずに家具を購入すると、部屋のテイストに合わないちぐはぐな印象になりかねません。また、同じ木目調の家具でも、色味や素材が異なると違和感が生じます。部屋のスタイルを決める際は、あらかじめ北欧ナチュラル、シンプルナチュラルなど、具体的なインテリアのテイストを決めておくとよいでしょう。

部屋の色が多くなり過ぎると全体的にまとまりにくく、ナチュラルインテリアの特徴である自然な雰囲気が失われます。配色を決める際のコツとして、一番範囲が広いベースとなる家具の色は、壁または床の色に合わせると失敗しません。床と壁の色を考慮して、ソファやテーブルなど大きな家具の色を選びましょう。

使うほどに馴染む風合いこそがナチュラルインテリアの独自の良さですが、上記のような安価な素材を使用した家具は均一な印象になり、時間の経過とともに劣化が目立ちます。また、安価な素材に偽装された木目は不自然さが強調され、ナチュラルインテリア本来の温かみや落ち着きのある雰囲気を損なうのでおすすめしません。

現代的なデザインと自然素材を融合させたモダンナチュラルなスタイルは、都会的でありながら落ち着いた印象が魅力です。モダンナチュラルな部屋の実例を紹介しますので、洗練された空間作りに役立ててください。

ホワイトの壁と床を基調に、ウォールナット材のダイニングテーブルとTVボードを配置し、スタイリッシュな雰囲気を演出します。直線的なデザインの家具と、適度に取り入れたスチール素材のアイテムが現代的な印象を与えます。

観葉植物のグリーンをアクセントとして取り入れると、モダンさの中にも自然のぬくもりを感じられるバランスの良い部屋に仕上がるのでおすすめです。クッションやラグなどのインテリアにはグレーを選び、統一感のあるカラーコーディネートにしましょう。

透明感のある木とガラステーブル、シックなソファを組み合わせた、モダンとナチュラルの絶妙なバランスのダイニングスペースです。壁面にはシンプルな木製シェルフを設置し、使用する食器類を収納するとよいでしょう。また、窓際には細めのスチールフレームのグリーンスタンドをインテリアとして置くと、植物の緑で柔らかな印象が加わります。

ナチュラルな木目とスチール素材を組み合わせたデスクが印象的なワークスペースです。デスクチェアのカラーは黒を選び、モダンな印象を強調します。窓からの自然光を活かした配置にすれば、硬くなり過ぎない温かみのある雰囲気に仕上がります。

ただ木製の古い家具を配置するだけでは、ナチュラルなヴィンテージスタイルには仕上がりません。ナチュラルテイストを基調にしながら、ヴィンテージ感を取り入れた部屋のコーディネート例を紹介します。

経年変化を感じさせるオールドウッドのローテーブルを中心に据えた、温かみのあるリビングの実例です。革製のソファをいくつか配置し、木と皮の質感の違いを楽しめるコーディネートにします。壁面には、アンティーク調の木製フレームを取り入れ、ヴィンテージ感を強調しましょう。ラグはシンプルなデザインを選び、素朴な雰囲気を演出するのがポイントです。

祖父母の代から受け継いだような、味わい深い木製デスクと椅子を中心に構成された書斎のコーディネート例です。木の色合いの経年変化を楽しめるアイテムを、多く配置していることがポイントです。本棚には年月を感じる革装の古書と、小さな緑の観葉植物やハーブを交互に配置し、時の流れと生命力が共存する独特の雰囲気を作り出します。

無垢材の家具は使うほどに風合いが増し、二つとない色合いに育っていくので、次の世代に受け継ぎたくなる特別な部屋となるでしょう。

ナチュラルなキッチンカウンターテーブルと、木とスチールの椅子を組み合わせたダイニングスペースです。キッチンカウンターには、使うたびに味わいが出る無垢材を使用しています。壁にはホワイトカラーを選択し、木の経年変化を引き立てているのもポイントです。所々でハーブを配置すると、料理に使いながら緑の彩りも楽しめます。

無機質になりがちなモノトーンの部屋ですが、木や植物などのナチュラル要素を取り入れると洗練された空間になります。シンプルながらも奥行きのある部屋作りの実例を紹介しますので、すっきりとした印象と居心地の良い部屋作りに役立ててください。

メインのリビングテーブルは、黒と木目のコントラストがおしゃれな物を選び、落ち着いた印象にしましょう。ソファは黒の布素材を選び、クッションカバーは白やベージュで統一して優しい雰囲気を演出します。黒のフロアランプや写真フレームなど、モノトーンの小物でアクセントを加えると、ナチュラルでありながらも都会的な印象に仕上がります。

北欧らしい白のダイニングテーブルを中心に、チェアは黒と白の組み合わせでメリハリを出しましょう。壁面には白のオープンシェルフを設置し、日常的によく使うグレーのプレートや白の陶器は手の届きやすい中段に並べると、使用頻度に合わせた機能的な収納が実現します。

窓辺には明るいグレーのリネンカーテンを合わせ、優しい自然光を取り入れられるようにすると、くつろいで食事ができる環境になります。

白いデスクと白い壁の組み合わせは、集中力を高めながらもリラックスできる環境を作ります。また、窓からの自然光を活かせるように植物を1〜2鉢ほど配置すると、作業に適したリフレッシュしやすい部屋に仕上がります。

ナチュラルインテリアは、コンパクトながらも機能的で、自分らしさを表現できる一人暮らしの部屋作りに適しています。6畳などの一人暮らしの狭い空間でも、開放感と温かみのあるコーディネートスタイルの実例を紹介しますので、参考にしておしゃれな部屋を作りましょう。

ワンルームは壁を白、床はミディアムブラウンのフローリングで温かみのある土台を作り、ソファベッドはベージュの布地で優しい印象にします。テレビボードや棚などのインテリアは、同じブラウン系の木目で統一し、空間に一体感をもたせましょう。

壁面収納を利用して空間をすっきりさせながら、各収納ユニットの間に余白を設けて観葉植物を置くと、小さな空間でも圧迫感がない居心地の良い住まいになります。

一人暮らしのコンパクトなキッチンに配置する収納棚やキッチンカウンターなどの大きい家具は、木目調の物を選びましょう。シンク周りの小物は黒、白、グレーで統一し、洗練された印象にしてください。また、調理器具は木製の持ち手の物を選ぶと、ナチュラルな印象が強くなります。

一人暮らしの洗面台は白で清潔感を出し、収納ボックスを使用して、見せる収納と隠す収納をバランス良く配置しましょう。特に、モノトーンカラーとナチュラル素材の収納グッズを使うと、爽やかな印象のコーディネートに仕上がります。さらに、小さめのグリーンを置けば、空間に清々しさが加わって毎日の身支度を落ち着いて行えます。

女性らしい柔らかさと自然の温もりを組み合わせた、女子のためのナチュラルコーディネートを紹介します。女子らしい空間に仕上げるポイントも紹介しますので、ぜひ自分の部屋作りに役立ててください。

ベッドフレームは白をベースに淡い木材で可愛らしさを演出し、ベッドリネンも淡いカラーで統一感を出します。アクセントにはピンクのクッションやブランケットを加え、ガーリーな印象にしましょう。ベッドサイドに置く小物は白やグレーで統一し、香りの出るキャンドルやドライフラワーを取り入れると、女性らしさを演出できるうえに癒される空間に仕上がります。

人気の韓国インテリアスタイルを取り入れたワークスペースには、木目調のデスクと白を基調としたチェアを置くと、女性らしさを演出することが可能です。デスク上には白やピンクの文房具、木製のペン立てを置くと、可愛い韓国テイストらしさが加わります。窓辺には明るいベージュのリネンカーテンを合わせ、自然光を取り入れて温かみのある部屋を演出しましょう。

木製の白の可愛いドレッサーを中心に、鏡の周りには温かみのあるLED照明を配置しましょう。コスメ収納には木製の小箱を使用し、ナチュラルな雰囲気を加えてください。香りの良いキャンドルや淡いピンクのフレグランスディフューザーを置くと、女性らしい癒しの空間が広がります。