長い時間過ごすことの多いリビングは、居心地良く過ごせるようレイアウトにこだわりたいという人もいるでしょう。18畳のリビングは12畳や16畳に比べて広さもあり、さまざまなレイアウトができます。ただ、住む人数によって部屋の広さの感じ方は変わります。18畳のリビングの特徴やメリットを生かしたレイアウトのポイントを紹介しましょう。

18畳というのは、言葉通り畳を18枚並べた広さのことを言います。ただ、地域によって畳1枚の面積は異なり、18畳を具体的な面積で表すと西日本の京間は32.76平米、東海の中京間は29.7平米、東日本の江戸間は27.72平米と少しずつ広さが変わります。

不動産業界では、ルールとして1畳の大きさが1.62平米と決められていることから、平均的な18畳の広さは約30平米です。畳がない場合はだいたい個室の広さが6畳ほどであることが多いので、3部屋分と考えると想像しやすいでしょう。

18畳のリビングといっても、リビングダイニングだけのことを指すのかキッチンを含めたLDKで考えるのか、間取りによって広さの捉え方が変わります。18畳のリビングダイニングであれば、4〜5人家族でも十分広いと言えるでしょう。18畳LDKの場合は3人家族だとゆとりある広さで、4人家族にはちょうどいい大きさです。

子供が3人の5人家族でも、子供が小さなうちは広々使えますが、成長するにつれて手狭に感じられるかもしれません。リビング、ダイニング、キッチンそれぞれのスペースをどのように配分するかで、リビングの印象も変わります。家族の人数やライフスタイルに合わせてレイアウトを考えましょう。

18畳LDKはゆとりがあり、4〜5人家族にはちょうどいい広さです。家具の配置も比較的自由にできますが、広さをうまく生かせるよう、まずは18畳LDKのメリットとデメリットを知っておきましょう。

18畳LDKは4人家族がゆとりをもって過ごせる広さがあります。16畳でも十分ですが、18畳であればソファやダイニングテーブルなどの大きめの家具を置いたり、観葉植物などのインテリアを楽しんだりできます。

また、物は最小限に抑えて広々としたスペースを確保すれば、開放感あふれるリビングになるでしょう。小さなワークスペースや遊び場などを設けても十分家族で過ごせる広さがあり、レイアウトの幅も広がります。

18畳LDKのメリット
・大きめのインテリアも置ける
・開放感がある
・レイアウトの幅が広がる

18畳LDKは家具の配置も比較的自由にできるものの、物が多くなりがちで部屋が散らかりやすくなるというデメリットがあります。雑貨やおもちゃを置くスペースが十分あると、いつの間にか物が増えてしまい、片付けられないといった状況に陥ることもあるので注意が必要です。

また、リビングを広く取った分、他の部屋が狭くなったり、空調面でコストがかかりやすかったり、間取りや機能面での問題もあります。18畳LDKは家族でゆったり過ごせる広さですが、問題点を解決する工夫も忘れないようにしましょう。

18畳LDKのデメリット
・部屋が散らかりやすくなる
・他の部屋のスペースが狭くなることもある
・光熱費がかかる

18畳LDKは十分な広さがありますが、レイアウトに迷うという人もいるでしょう。部屋の間取りや特徴を考えずに配置すると、理想のリビングダイニングとはかけ離れてしまうかもしれません。過ごしやすい理想のリビングを実現できるようレイアウトの基本的なポイントを紹介します。

基本のレイアウトのポイント
・ゾーニングで生活動線を明確にする
・出入り口や窓まわりの動線を確保する
・テレビの視聴距離や配置を考慮する
・空間に余白を作ってバランスを取る

出入り口や窓まわりは、できるだけまっすぐな動線を確保すると良いでしょう。部屋を広く見せるようとするあまり、出入り口の近くに収納を置いたりソファで窓を塞いだりしてしまうのはありがちな失敗です。通り道をふさぐようなレイアウトは小さなストレスにつながることがあります。

壁が少なかったり、リビングの形が特殊な間取りで家具の配置が困難な場合でも、人が通るところには物を置かないようにしましょう。18畳LDKという開放的な室内空間を生かすには、動線も気にしながらゆとりを持ったレイアウトを心がけることが大切です。

リビングが広いと、さまざまな家具やインテリアを置いてレイアウトを楽しみたいという人もいるでしょう。しかし、ソファやダイニングテーブル、テレビボードなど大型家具に加えて、収納やインテリアなど多くの物を詰め込みすぎると、せっかくの18畳のリビングも狭い印象になってしまいます。

18畳LDKを過ごしやすいレイアウトにするには、適度な大きさの家具を選び、ゆとりのあるスペースを作ることが大切です。必要なところに家具を置き、何も置かない場所も作ると、部屋全体にメリハリがつきます。

18畳という広さをうまく生かすには、家具選びや配置の仕方が重要です。広めのリビングだからといって大きめの家具をたくさん選んだり間違った配置にしたりすると、部屋が狭く感じられてしまうかもしれません。18畳LDKに合った家具選びや配置のポイントを紹介します。

家具選び・配置のポイント
・メイン家具は高さより横の広がりを意識して選ぶ
・ダイニングセットはテーブル幅や椅子引き幅も加味して選ぶ
・オープンラックで縦の空間も活用する
・脚付きのデザインで床が見える面積を増やす

ソファやダイニングテーブル、テレビボードなどの家具は存在感があり、高さがあると余計に圧迫感が出てしまいます。低めの家具で統一すると開放感が出て、部屋が広く感じられるでしょう。また、素材や色を合わせると、ゾーニングしながらリビングやダイニングのつながりも出せ、大きな一体感のある空間が広がっているように演出できます。

18畳LDKの横に和室がある間取りであれば、和室を遮らないように家具配置すると、より奥行きが感じられ、ゆとりある雰囲気にできるでしょう。

リビングは人が集まる場所なので、家族で過ごしていても狭く感じにくいレイアウトが望ましいでしょう。18畳のLDKはゆとりがありますが、工夫することでより開放的な印象になります。18畳LDKを広く見せるポイントを紹介します。

広く見せるポイント
・壁面を有効活用する
・低めの家具で視線を広げる
・家具やインテリアは抜け感のある素材にする
・照明は複数使いで空間の広がりを演出する

リビングダイニングに置く家具を無垢材やラタンのようなナチュラルな素材を使った物にすると、部屋の雰囲気が和らぎます。ガラスの戸棚やテーブルを置いた場合は、軽やかな雰囲気で、快適に過ごしやすくなるでしょう。

また、ソファのフレーム部分やダイニングテーブルなどが濃い色だと圧迫感が出やすくなります。明るく淡い色で統一すれば室内が広く見えるでしょう。観葉植物を窓際や隅に置くと、自然を感じ開放感も味わえます。

18畳の縦長LDKは、奥行きがあり部屋全体を見渡せられるのが特徴です。リビングダイニングを広々使えるので、家具選びや配置のバリエーションも増えます。壁面積が広い場合はラックやキャビネットなどの収納家具も活用できるでしょう。18畳の広さを生かしたおしゃれな縦長リビングのレイアウト例を紹介します。

ソファを窓際に配置して中央にスペースを作り、縦長のリビング特有の奥行きを感じられるレイアウトです。リビングとダイニングをしっかり分けるのではなく、ラグを敷くことでゆるやかにゾーニングしました。ダイニングテーブルや小さな飾り棚をナチュラルな風合いの物でそろえると、統一感のあるLDKに仕上がります。

ダイニングテーブルのすぐ後ろにソファを置いたレイアウトです。座面が長い方を壁側にし、スツールをダイニング側に置くことでキッチンからの視界が開けるようにしています。ロータイプのソファで背もたれが低いので圧迫感がなく、脚付きで抜け感があるのが特徴です。ナチュラルな雰囲気の部屋に、ダークグレーのファブリックがアクセントとなっています。

白を基調とし、シンプルでスタイリッシュな印象の部屋です。窓が少ない空間ですが、ブラインドの隙間から光を取り入れることで部屋を明るくしました。家具はモダンなものを配置していますが、ダイニングテーブルの椅子にひとつだけデザイン性のあるイエローのチェアを合わせ、リビングには木製のローテーブルを置いています。

それぞれのスペースにアクセントとなる家具を置くことで、うまくゾーニングしたコーディネートです。

入り口から見てリビングとダイニングが横に並んでいるのが横長LDKです。この間取りは大きな窓が設置されていることが多く、日の光が差し込むと、部屋が明るい雰囲気になります。18畳は広さも十分なので、一つの大きなスペースとして使ったり間仕切りしたり、自由にレイアウトできます。

おしゃれな横長LDKのレイアウト例を紹介しましょう。

リビングとダイニングをワゴンで分けたレイアウトは、メリハリがついて、それぞれのスペースを楽しめます。大きな窓が並んだ開放感ある部屋なので、窓の外まで視界が広がり圧迫感がありません。また、ダイニングテーブルやソファ、ワゴンの素材をそろえることで狭さを感じにくい工夫がされています。

キャスター付きのワゴンはレイアウトも自由に変えられるので、好みに合わせて配置すると良いでしょう。

横長でありながら、少し凹凸のある間取りをうまく活用し、それぞれのスペースを分けているレイアウトです。キッチンカウンターとダイニングテーブルは、色やデザインを合わせることで統一感を出しています。リビングに落ちついた風合いのソファを置き、白いテーブルで少し離れたダイニングの雰囲気とのつながりを意識したコーディネートです。

天井まで高さのあるオープンラックでリビングとダイニングをしっかり分けたレイアウトです。ラックは部屋の中央に配置されているものの、やさしい風合いの無垢材と抜け感のあるデザインのおかげで、室内を開放的な雰囲気にしています。ダイニングテーブルやリビングのラグをダークブラウンの落ち着いた色で合わせると、リラックスした気分で過ごせるでしょう。

正方形LDKは、縦長や横長のタイプよりも、室内の一体感を感じられるのが特徴です。ただ、奥行きを感じにくいので、手狭な印象にならないようにするには家具の大きさや配置を工夫する必要があります。

また、リビングとダイニングの割合や、窓と壁面とのバランスを考えたレイアウトが大切です。さまざまな工夫がされた素敵な正方形LDKのレイアウト例を紹介します。

キッチンの後ろにダイニングスペースを設けず、リビングを広く取ったレイアウトです。正方形という特徴的な間取りで広さを確保するには、家具やインテリアを最小限におさめると良いでしょう。部屋の雰囲気に合わせたソファは圧迫感を軽減し、ラグを敷くことによってゾーニングされたリビングはゆっくりくつろげる雰囲気になっています。

大きな窓から光が差し込む開放的な部屋の中央にソファを並べたレイアウトです。ソファの後ろと壁の間を広く取り、動線も確保されています。ロータイプのソファで圧迫感を抑え、周りの家具もサイドテーブルのみとシンプルです。3人掛けソファやカウチ、オットマンをそれぞれ配置すると家族が好きな場所でくつろげるでしょう。

昇降式のダイニングテーブルにソファを合わせたレイアウトです。正方形の形をうまく生かし、スペースを広く使えるよう、大型の家具を一か所にまとめました。高さ調節ができる昇降式テーブルなら、ダイニングチェアにも合わせて使えるので便利です。テーブルやソファ、部屋全体が白を基調にまとめられており、統一感のある雰囲気に仕上がっています。

対面キッチンの場合、部屋全体を見渡すことができ、家族がどこにいても様子が分かりやすいというのが特徴です。対面キッチンは背面に収納を確保できる間取りが多いですが、キッチンスペースを広く取りすぎると、リビングダイニングが狭くなってしまうこともあります。それぞれのスペースのバランスを意識したレイアウト例を紹介します。

対面キッチンのすぐそばにダイニングテーブルを配置したレイアウトです。縦長や横長の間取りでも、対面キッチンの前にダイニングスペースを作ることが多く、広いカウンターを使えば食事の配膳がスムーズにできます。

昇降式のテーブルを取り入れるとリビングでも活用できる ので、リビングダイニングのスペースも広くなるでしょう。

対面キッチンにダイニングテーブルをつけ、収納付きのベンチを組み合わせたレイアウトです。カウンターの奥にはキッチンボードを設置して調理家電を置き、リビングダイニングにゆとりが生まれるよう、キッチンスペースの広さは最小限にとどめています。ベンチの収納を使えば、ダイニングまわりの小物もスッキリ片付けられるでしょう。

光を取り入れる縦長の窓とロータイプのキッチンボードで明るく開放的な対面キッチンです。カウンター下に収納棚を設置し、ダイニングのスペースを広く取りました。デッドスペースを活用しているので圧迫感なく収納スペースを確保できます。日用品や雑貨などを片付けたり、食器を入れたりと用途に合わせて使い分けましょう。

18畳LDKは4人家族がゆとりをもって過ごせる広さがあります。居心地の良い空間になるよう、キッチンやリビング、ダイニングそれぞれのスペースに合わせた家具選びをしましょう。また部屋のスタイルを決め家具に統一感を持たせることも大切です。ソファやテレビボード、ダイニングテーブルなど、18畳リビングに合う商品を10点紹介します。