回転式本棚は大容量で、コンパクトにたくさんの本を収納できると幅広い世代から人気を集めています。しかし、次のようなデメリットもあります。

・不安定な環境では転倒の危険性がある
・設置に十分なスペースを必要とする
・収納力が限られる場合がある
・モデルによっては耐久性に課題がある
・回転部分の掃除が手間になる場合がある
・コストパフォーマンスが低いと感じる場合がある

こうしたデメリットを把握せずに、回転式本棚を購入すると後悔するかもしれません。デメリットも知り、部屋の広さやレイアウト、ライフスタイルにマッチするかを検討することが大切です。

細長いタワー型の回転式本棚は、地震による揺れなど、不安定な環境下で転倒する危険があります。また、形状の問題だけでなく、構造的にも倒れやすいと言えます。通常の本棚であれば、壁にピッタリ寄せて転倒防止金具を取り付けたり、天井から突っ張り棒で固定したりと、対策がとれますが、回転式本棚ではできません。壁にしっかり固定すると、本棚が回転しなくなるからです。

耐震マットを敷いたり本体の一部を固定したりと補助的な対処しかできない回転式本棚は、安定感に欠けます。回転式本棚は重量もあるため、転倒すると住居の破損やケガなどの事故につながりかねません。背の高い回転式本棚を置く際は、寝ている際に倒れこんでこない位置や、倒れて扉をふさがないように扉の前や脇を避けるなど設置場所も検討が必要です。

回転式本棚は狭い部屋にも置けるコンパクトな収納として人気ですが、いざ設置してみると想定以上に場所を取り、頭を悩ますことも少なくありません。回転式本棚をストレスなく使用するには、本体が置けるサイズの分だけでなく、収納した漫画や絵本などをスムーズに出し入れできるスペースが必要です。

また、本棚を回転させなくてはいけないため壁際に固定できず、その分、無駄なスペースも生まれてしまいます。回転式本棚をレイアウトする際は、本体周辺にも十分なスペースを確保しなくてはいけません。

回転式本棚には収納可能な本の冊数が記されていますが、目安通りに収納できないこともあります。漫画や絵本など本の種類によって、厚みや大きさが異なることはもちろん、同じ漫画でも文庫判からワイド版までさまざまな種類があることが理由です。

分厚い本を数多く収める予定の人は、収納力が限られることを想定しておきましょう。また、絵本や辞書など重い本を入れすぎると本棚が回らなくなり、収納スペースをフル活用できないケースもあります。

回る構造となっている回転式本棚は、基本的に通常の本棚と比べて耐久性がありません。さらに、デザイン性や低コストを優先しているモデルだと、より耐久性は劣ります。また、商品によって棚板1枚あたりの耐荷重が大きく異なる点にも注意が必要です。棚板の耐荷重が低い回転式本棚では、本の重みに耐えられず本棚が歪んでしまうこともあります。

据え置きタイプの回転式本棚は、1度設置すると動かしづらく、掃除に手間がかかります。特に、掃除しにくい背面部分や床にホコリがたまりがちで、きれいな状態を保つには大変な労力を要します。

また、木製の回転式本棚は、回転軸と本体の摩擦により木くずが出やすいため、頻繁に掃除が必要です。極力、掃除に手間をかけたくない人にとっては面倒かもしれません。

回る機能を搭載している回転式本棚は価格がやや高く、コストパフォーマンスが低いと感じる方もいるでしょう。本の収納には壁付けする本棚を選ぶのがスタンダードですが、お手頃価格のカラーボックスやラックを活用する人も少なくありません。

カラーボックスやラックの中には2,000円以下の商品もあり、コストを抑えることができます。一方、回転式本棚は、選ぶ製品の材質・サイズ・機能性によっても異なりますが、安価なものでも6,000円程度となるため、予算を抑えたい人には不向きです。

もちろん回転式本棚にはデメリットばかりではありません。次のようなメリットがあります。

・省スペース設計で収納力を確保できる
・取り出しやすく便利
・デザイン性が高くインテリアに最適
・種類別に本を整理できる
・移動がしやすいモデルもある
・子供にも使いやすい高さが多い
・カスタマイズ性が高い

収納面やインテリア性など回転式本棚の良い点や部屋に置くメリットを紹介します。

回転式本棚の最大のメリットは、省スペースで大きな収納力を発揮することでしょう。通常の本棚で漫画や絵本など大量の本を収納しようと思うと、横幅が広いものを選ばなくてはいけません。一方、回転式本棚は縦長に収納するため、部屋のコーナーなど狭い隙間にも設置可能で、デッドスペースになりがちな場所を有効活用できます。

奥行きの深い本棚やカラーボックスでは、漫画など小さめの本は前後2列に並べて収納しなくてはいけません。その点、回転式本棚は奥行きが浅いので、本の背表紙をきれいに並べることができます。簡単に目当ての本を探せるようになるでしょう。また、収納冊数が同じだとしても、カラーボックスの場合は奥に収納した本が取り出しにくく、ストレスを感じてしまいます。回転式本棚なら、その場に立って本棚を回すだけで、さっと本を手に取れるので、本を選ぶ楽しさも感じられます。

デザイン性の高い回転式本棚は、おしゃれな部屋づくりに最適です。スリムで縦長のものはスタイリッシュで、部屋をすっきり見せてくれます。ユニークなデザインの回転式本棚であれば、部屋のアクセントになり、カフェのような雰囲気も醸し出せます。素材やカラーによって、ナチュラルテイストやモダン風など部屋の印象付けもできるでしょう。

複数の面がある回転式本棚は、漫画や絵本などを種類別に分けて本を整理できます。横幅の長い通常の本棚では、1段あたりの収納スペースが広く、やむを得ず漫画と絵本などサイズの違う本を同じ棚に並べなくてはなりません。本の種類やサイズにバラつきがあると、雑多な印象になりがちです。

しかし、回転式本棚では1面の広さが限られ、1箇所に収納できる冊数が少ないので、同じ種類の本だけをまとめて、きれいに並べることができます。棚が可動式の商品であれば、より整理しやすくなります。

回転式本棚は本体が重く、移動させにくいのがデメリットですが、底部にキャスターが付いたものであれば楽に動かせます。もし本棚自体が軽くても、据え置きタイプの場合は、本を一旦すべて取り出さないと運びにくいものです。キャスター付きなら本を収納したまま移動が可能で、掃除や模様替えの際にも困りません。

キャスター付き回転式本棚なら、部屋のデッドスペースも活用できます。普段は押し入れの前はスペースを開けておくものですが、押入れを開ける必要がない時間帯などはデッドスペースとなっているため、ここに回転式本棚を置いておくことが可能になります。キャスター付き本棚なら手軽に移動できるため、出し入れの邪魔になりません。

幼少期には絵本、青年期には漫画など、子供の頃から本と触れ合う機会は多く、本棚は必需品という家庭も多いでしょう。回転式本棚には、子供でも使いやすい背丈が低いものも豊富に揃っています。手を挟みにくい構造や、角の無い円形タイプなど、安全機能が充実した回転式本棚であれば、子供部屋にも好適です。

回転式本棚は、自由にカスタマイズできるものが多いのも魅力です。棚板が可動式であれば、本のサイズに合わせて収納スペースを区切れるので無駄がなく、本を整然と並べられます。

また、本棚自体を上下で2分割できる商品や、段を増減できる回転式本棚なら、子供の身長に合わせて本体の高さを調節できます。本の表紙を見せてディスプレイできるタイプであれば、お気に入りの絵本や雑誌を並べて、おしゃれな雰囲気の部屋を演出できるでしょう。

せっかく回転式本棚を買っても部屋の雰囲気とミスマッチだと、使い道にも悩んでしまいます。回転式本棚がどのような人におすすめなのかを知っておくと、失敗することもありません。回転式本棚がどのような人に向いているのか、向いていないのはどのような人なのかを紹介しましょう。

回転式本棚は、次のような人におすすめです。

・小さなスペースで、本をたくさん収納したい人
・本の探しやすさ、取り出しやすさを重視する人
・おしゃれなインテリアとしても活用したい人

部屋に横長の本棚を置くスペースがない方や、本があふれて探しづらくなっている人は、回転式本棚を使うと部屋がすっきりするでしょう。また、回転式本棚のような動きのある家具は珍しく、部屋にインパクトを与えます。おしゃれなデザインの回転式本棚に、素敵な写真集や絵本を飾ればセンスの良いの部屋が作れます。

回転式本棚は、次のような人には不向きかもしれません。

・強固な耐震対策ができないことで、転倒の危険性が心配な人
・設置に必要なスペースを確保するのが難しい人
・回転式本棚では収まらないほど、本を所有している人

回転式本棚の中でも背丈の高いスリムタイプは転倒リスクが高いため、安全な設置場所がない人にはおすすめしません。また、通常の本棚ほど設置スペースを要しないものの、狭い部屋では予想以上に場所を取り、圧迫感も生まれやすくなります。

収納したい本が多すぎる人にも回転式本棚は不向きです。思ったほど収納できない、本が重すぎて回転しないなど後悔する可能性があります。

デザインや耐久性など、何を優先するかによって回転式本棚の選び方も変わります。自分に合った回転式本棚を選ぶためのポイントを紹介しましょう。将来のことも考え、長期的な視野で選ぶことが大切です。

【回転式本棚の選び方のポイント】
・設置スペースに適したサイズを確認する
・耐久性の高い素材と構造を選ぶ
・収納する本の重さに合ったモデルを選ぶ
・滑らかに回転する機能を重視する
・部屋の雰囲気に合うデザインを選ぶ
・転倒防止機能があるモデルを選ぶ
・メンテナンスが簡単で掃除がしやすいタイプを選ぶ

いくら回転式本棚が省スペース設計と言っても、設置するには本体サイズに加え、本の出し入れや本棚の回転に必要なスペースが必要です。スムーズに出し入れできるのか確認したうえで、適したサイズの回転式本棚を選びましょう。一般的に本の出し入れをスムーズにするためには、本棚の正面に55cm程度のスペースが必要で、本棚を回転させるのであれば、さらに5cm程度横幅を大きく取る必要があると言われています。

また、回転式本棚を選ぶ際は、高さにも着目してください。身長より本棚が高すぎると、本が取り出しにくくなります。設置スペースに余裕がある場合は、低めの回転式本棚を2台並べて収納すると使いやすくなるかもしれません。

長く安心して回転式本棚を使い続けるには、耐久性の高い素材や構造を基準に選びたいものです。耐久性を考えるなら、天然木やスチール・メタル素材を選ぶと良いでしょう。天然木は使い込むほどに深い味わいを帯びてくるのが魅力です。スチールやメタル素材は、木製よりも耐久性に優れているので、本の重さで歪む心配がありません。

また、土台が広く大きいもの、ゆっくり回る構造の回転式本棚は安定感があります。コストパフォーマンスを重視しすぎると、ネジがゆるみやすかったり、結合部が不安定だったりと耐久性に不安があるので注意しましょう。

回転式本棚は耐荷重や容量を確かめ、収納する本の重さに合わせたモデルを選ぶことも大切です。耐荷重以上の本を収納してしまうと、本棚が壊れたり、回転しなくなったりといったトラブルが生じます。あらかじめ収納する本の量を、しっかり確認しておきましょう。一般的に、漫画や文庫本を200冊程度収納するなら5段式、300冊程度なら8段式が目安です。

滑らかな回転力を重視する方は、回転式本棚の土台にベアリングが入っているものがおすすめです。ベアリングとは、軸受（じくうけ）とも呼ばれる、機械内部の軸を滑らかに回転させる部品です。ベアリング入りの土台は、360度スムーズに回転するため、力の弱い子供でも簡単に動かせます。

インテリアの雰囲気に馴染むデザインの回転式本棚を選ぶと、部屋に統一感が生まれます。ナチュラルテイストの部屋なら木製の優しい色合いのものを選び、モダン風のインテリアに合わせるなら白や黒などシンプルな色、メタル素材などシックでかっこいい本棚を選ぶと良いでしょう。

子供部屋にはカラフルでポップな色合いの回転式本棚がピッタリで、絵本やぬいぐるみをディスプレイすると可愛らしい部屋になります。

地震対策として、転倒防止機能がついている回転式本棚を選ぶことも重要です。特に、ハイタイプのモデルは横揺れに弱く、耐震機能が付属していると安心です。

回転式本棚には、土台のサイズを大きくして壁に固定できるタイプや、壁にネジを打ち込んでひもテープで本棚を固定するタイプなど、転倒リスクに配慮したものもあります。本の落下防止機能が備わった商品なら、より安全に使用できます。

手入れの手軽さを重視する方は、メンテナンスや掃除に手間のかからない回転式本棚を選びましょう。お気に入りの本が日焼けしたり、ホコリが付着しないようにするには扉付きのタイプがおすすめです。また、脚付きやキャスター付きの本棚なら、楽に床掃除ができて清潔感を保てます。

dinosには本をすっきり収納したい人や、おしゃれな部屋づくりに活用したい人におすすめの回転式本棚品が揃っています。その中からおすすめの商品を３つ紹介しましょう。