センスのいい部屋は、置いてある家具や雑貨が素敵なだけでなく、空間全体の色の選び方にこだわりが見られます。まずは、インテリアにおける理想の配色比率を知って、ソファの色選びや他の家具との組み合わせを考えましょう。

・ベースカラー：部屋で最も広い面積を占める色
・メインカラー：ベースカラーの次に広い面積を占める色
・アクセントカラー：部屋で最も狭い面積を占める色

部屋全体の70%の面積を占めるベースカラーは、天井や床や壁やドアなどの建具に使われている色です。一般的に壁の色は白やベージュ、淡いグレーが使われ、床には茶系が使われます。ベースカラーは、他の色と組み合わせやすい点が特徴です。

・ドア
・ふすま
・窓枠

・床
・壁
・天井

テーブルやシェルフなど、インテリアの主役となる大きな家具やカーテン、ラグに使われる色がメインカラーです。空間全体の25%ほどの面積を占め、人それぞれの好みがありますが、ベースカラーとの相性が良く主張しすぎない色が選ばれます。

同じ色でも彩度の違いで部屋の印象が大きく変わります。どのようなテイストの部屋にしたいかをイメージして、メインカラーを選びましょう。

・テーブル
・シェルフ
・ラグ
・カーテン

理想の配色比率の中で5%と最も少なく、空間に遊びをもたせるアクセントカラーは、クッションやアート、オブジェなどで取り入れるとよいでしょう。あくまでアクセントとして使う色であり、置きすぎたり色を多用したりすると、雑然とした印象を与えてしまいます。メインカラーとのバランスを考えながら配置してください。

・クッション
・花瓶
・アートポスター
・オブジェ
・照明

色を多用しすぎたインテリアは、雑然とした印象になり、部屋も狭く見えがちです。ソファのような大型家具の色はメインカラー、ベースカラー、アクセントカラーのいずれかに合わせると部屋をコーディネートしやすくなります。例えば、ソファがベースカラーである壁と同色であれば、空間に馴染み、整った印象を与えるでしょう。

次章では、基本のカラー原則の中からソファを選んだ時の見え方や空間への効果を解説します。

ソファをどう見せたいかによって、色の選び方が変わってきます。インテリアの中心にしたいのか、他の家具を引き立てる脇役として配置したいのか、理想の空間をイメージして色を決めましょう。

・ソファの存在感を出したくない場合は【ベースカラー】から選ぶ
・ソファと他の家具・部屋の統一感を出したい場合は【メインカラー】から選ぶ
・ソファの存在感を出したい場合は【アクセントカラー】から選ぶ

ソファの色を壁や床と合わせて空間に溶け込ませると、大型家具のソファでも存在感を抑えられます。狭い部屋に大きなソファを置く時に少しでも圧迫感を減らしたい場合は、ベースカラーからソファの色を選んでください。

メインカラーとなるテーブルやシェルフなどの大きな家具と、ソファの色を合わせると、部屋全体を建てつけ家具で揃えたような統一感が出ます。落ち着いた雰囲気の部屋にしたいときは、ソファの色をメインカラーから選びましょう。

個性的な印象の部屋にしたいときは、ソファをアクセントとして配置しましょう。アクセントカラーを使うと、部屋の中でソファが際立つ存在になります。選んだソファの色によって空間の印象が大きく変わります。

ソファの色は部屋の雰囲気に大きく影響します。色から受ける印象や心理効果をソファの色ごとに解説します。ソファの色の選び方に迷う人向けに、組み合わせるとよい家具の色なども紹介しますので、参考にしてください。

上品でクリーンな印象を与える白系のソファは、合わせる色によって、どのようなテイストにも見せられます。ピンクと組み合わせれば可愛らしくフェミニンな空間になり、グレーや黒を合わせればモダンな部屋作りが可能です。ベージュを合わせると、品のある落ち着いたインテリアに仕上がります。膨張色なので、差し色でクッションを置いてメリハリをつけましょう。

置くだけで空間の主役になる赤系のソファは、インテリア上級者向けです。部屋全体をブラウン基調にまとめ、ソファの赤をアクセントとして効かせると、華やかで高級感のある空間に仕上がります。個性的な部屋にしたい人は、モノトーンインテリアと組み合わせてください。

北欧テイストの部屋や海をイメージしたインテリアが好きな人におすすめなのが、青系のソファです。青の同系色や、グレーなど寒色系のカラーと組み合わせると、クールで落ち着いた空間になります。

緑のソファは、木やラタンなど自然素材の家具との相性が良く、リラックスできる空間作りに取り入れたいアイテムです。白基調の部屋に明るいグリーンのソファを置くとナチュラルで優しい印象になり、茶系の木製家具と深緑のソファの組み合わせはおしゃれなヴィンテージテイストの部屋に仕上がります。

黄色は部屋のアクセントとして使いやすい色です。ベースカラーが白の部屋に黄色のソファを置くと、明るく可愛らしい印象になります。茶系でまとめたインテリアは、マスタードイエローとの相性が抜群です。グレーや青など寒色系ベースの部屋にも黄色のソファが似合います。

温もりを感じるナチュラルテイストの部屋が好みの人には、茶色系のソファが人気です。植物の緑や水を連想する青など、木や土の色である茶色と同じアースカラーと合わせると、リラックスできる居心地の良い空間に仕上がります。

黒系のソファをインテリアに取り入れると、高級感のある印象になります。ただし、大きな家具のソファが黒だと空間が重くなりがちです。白や鮮やかな色のクッションをプラスすると、軽やかな印象になるでしょう。

同じ床でも、ソファの色の選び方次第で部屋の印象が大きく変わります。ソファと床のベストな組み合わせを、床の色別に解説します。モダンな雰囲気や温かみのあるインテリアなど、理想の空間作りの参考にしてください。

・ナチュラル系の床に合うソファの色
・ダークブラウン系の床に合うソファの色
・グレー系・白系の床に合うソファの色

ライトブラウンなどのナチュラルな木床は、ベージュ、ライトグレー、グリーン系の色のソファと組み合わせてください。色によって空間に与える印象が異なり、ベージュは軽やかでまとまった空間になります。同系色でまとめて少し物足りないと感じるときは、クッションでアクセントになる色をプラスしましょう。

ライトグレーのソファを選ぶとモダンなインテリアに仕上がり、植物のカラーである緑や黄色はナチュラルな木によく似合います。

高級感あるモダンなインテリアを作りやすいダークブラウン系の床には、白、黒、茶色のソファが最適です。ウォルナットなど濃い色の床に白いソファを置くと、重い空気が一掃され、クリーンで心地良い空間になります。印象的なデザインのソファを選んで、空間に遊びをもたせてもよいでしょう。

黒や茶色のソファは色の濃淡や素材選び、フレームとの組み合わせで大きく印象が変わります。アクセントに色を入れたいときは、黄色やオレンジ、明るめのグリーンのクッションを合わせてください。

モルタルやタイルなどのグレーの床や、白系の木床と相性の良いソファの色は2パターンあります。白やグレーなどの同系色でまとめる方法と、床と同化しないネイビーなどの色でコントラストをつける方法です。

床と同系色のソファを置くと、部屋全体が明るく開放感ある空間に仕上がります。ソファのフレームや素材次第では、無機質で殺風景な印象も受けるので、クッションなどの小物を使って差し色を入れましょう。

モダンテイストや北欧ナチュラルなど、SNSやインテリア雑誌で人気のインテリアテーマに合うソファの選び方を紹介します。それぞれの雰囲気に合うソファの色や、クッションなどの小物の使い方を参考にしてください。

・モダン・シンプルスタイルに合う色
・ナチュラル・北欧スタイルに合う色
・ヴィンテージ・インダストリアルに合う色

黒やグレーのソファを選び、ラグやクッションなどソファ周りもモノトーンにまとめると、クールでモダンな空間を作れます。ソファの脚やフレーム部分を木にするとナチュラルな雰囲気に寄ってしまうので、脚もステンレスやアイアンなどで黒、グレーに統一してください。

家の中に明るく温かみを感じる工夫や自然を連想させる色やモチーフを取り入れるのが、北欧スタイルの基本です。自然素材のナチュラルな木脚に合う白や明るいグレーの張り布のソファに、アクセントとして緑や青、黄色などの明るい色の北欧ファブリックで作られたクッションを置きましょう。

ヴィンテージ・インダストリアルスタイルの空間に仕上げたい場合、スチールや天然木の家具に合うソファの色はマットな黒や深いブラウンです。座面には、革やデニムのような経年変化を楽しめる素材を選ぶと、より雰囲気の良いコーディネートになります。

ソファのような大型家具は、部屋の中で大きな面積を占めるので、安易に好みの色というだけで決めないほうがよいでしょう。インテリアとの調和や自分の暮らしに合っているかを十分に考慮したうえで選んでください。後悔しないソファの選び方を3つ紹介します。

・部屋全体のバランスやスタイルを考慮する
・長く飽きずに使える色を検討する
・ライフスタイルに合った色を選ぶ

空間作りにおける配色の基本である70：25：5の比率を知っておくと、部屋全体のバランスをうまくとれます。大型の家具であるソファは、メインカラーの25%になる色を選びましょう。ソファ以外の家具と雰囲気を合わせると、まとまった印象のおしゃれな部屋に仕上がります。

流行や好みの変化に左右されにくい落ち着いた色のソファを選ぶことは、長く使うために大切なポイントです。ビビットな色や特徴的な柄模様のファブリックのソファは、インテリアの好みが変わると飽きてしまいがちです。どうしてもソファでアクセントカラーを入れたい場合は、カバーを変えられるタイプを選ぶか、クッションなどの小物で色を入れましょう。

白やベージュなどの淡い色のソファは、汚れが付いたときにシミになるおそれがあります。ペットや小さな子供のいる家庭では、抜け毛や食べこぼしによる汚れが目立たない色を選ぶなど、家族構成や生活スタイルに合わせた選択をしましょう。

部屋に合う色の選び方や、ソファの選び方で変わる風水的運気アップのポイントなど、ソファの色決めに関する疑問に答えます。人気の色やインテリアのトレンドも取り入れて、後悔しないソファ選びをしてください。

風水を意識したソファ選びでは、方角と色の組み合わせが重要と言われています。東には水をイメージする青いソファが最適です。健康運を上げたい人は悪い気を燃やす南の方角に黄緑のソファを、金の気を持つ西には黄色のソファを選び、金運アップを願いましょう。

置いたソファが部屋の雰囲気に合わないからといって、ソファ自体を新しく買い替えることは現実的ではありません。ソファの色を変えたくなったときのために、カバーリングタイプのソファを選ぶとよいでしょう。気分やインテリアに合わせて、カバーを交換できます。また、クッションや大判のブランケットを置いて、部分的にソファを隠す方法もおすすめです。

より気軽にソファの印象を変えたい人は、植物やアートポスターなどのアクセントになる小物をソファ周りに置くと、視線をソファから逸らせます。

ソファ選びに迷ったときは、人気TOP3のアクセントカラーから選ぶのもよいでしょう。3位のブラックは、モダンスタイルのリビングなど、クールなインテリアとの相性が抜群です。革やリネンなど、ファブリックの選び方次第で大きく印象が変わるので、好きなスタイルに合わせて素材を選びましょう。

2位のグレーは、トーンによって部屋の印象が変わります。濃いグレーは黒同様にモノトーンのシックな部屋に馴染み、淡いグレーのソファを選ぶと柔らかで優しい印象に仕上がります。

人気1位のベージュは、ナチュラルテイストからモダンスタイルまでどのようなスタイルのインテリアにも合います。床や壁と同系色なので主張も少なく、部屋のコーディネートがしやすい色です。

1位：ベージュ
2位：グレー
3位：ブラック

ソファもカーテンも部屋の中で大きな面積を占めるので、同じ色を選ぶと単調なインテリアになりがちです。同じ色にする場合は、ソファに異なる色のクッションを置いてアクセントをつけたり、ソファとカーテンの色のトーンに変化をつけたりすると、まとまりのあるおしゃれな空間に仕上がります。

ソファに座って過ごす時間が長い人にとって、座り心地のチェックははずせないポイントです。色以外にも、ソファを選ぶ時に押さえておきたい要素を解説します。ソファの選び方の基本を参考にして、自分のこだわりポイントを見つけてください。

ソファ選びにおいて、サイズは重要なポイントです。大きいソファが好みでも、狭い部屋に置けば圧迫感が出る原因となります。部屋の広さに対するバランスと、ソファを使用する人数の両方を考慮して、最適なサイズを選びましょう。

座面のクッションの素材によって、ソファの座り心地は異なります。長く使うことを前提として、好みの硬さの素材を見つけましょう。座ったときに沈み込む、体が包まれるような感覚が好きな人にはフェザータイプが適しています。姿勢が崩れにくい硬めの座面が好きな人には、ウレタン素材のソファがおすすめです。

ソファはリビングインテリアの中心となる家具です。ソファの存在が部屋の印象に大きな影響を与えるので、デザインや形状にもこだわりましょう。買い替えるタイミングが少ない高額なソファは、長く愛用できるものを選んでください。

快適なリラックスタイムを過ごせる、座り心地抜群な一人掛けソファや、デザイン性と機能性を両立したソファなど、さまざまな商品をピックアップしました。豊富なカラーバリエーションのソファから、理想の一台を見つけてください。