料理研究家 有元葉子さんもおススメ!
「冷蔵庫の中のものをあれこれのせるだけ」でおしゃれなパーティ料理に。
ボードは、つまり木の板です。
日本の家庭ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、料理研究家・有元葉子さんにとっては、今や食卓に欠かせないアイテムとして愛用されています。
有元さんは、ボードの魅力についてこう語ります。
「イタリアをはじめヨーロッパでは、食卓にボードが登場することが多いんです。ボードを使うだけで、器とは違うナチュラルな雰囲気が食卓に漂うのが素敵です。私もサイズも材質も違うボードをたくさん持っていて本当によく使います」
今回ご紹介するのは、チーズの名産地として世界的に有名なオランダのゴーダ地方で、1896年に創業した老舗「ボスカ社」のタパスボードです。
ボスカ社が厳選した、硬質で重厚なオーク材は、ずっしりとした手応えと圧倒的な存在感を放ちます。
使い込むほどに深まる色艶と、その優れた耐久性も魅力。
二つとして同じものがない、一枚一枚異なる美しい木目の表情は、食卓に温もりと個性をもたらします。まさに、長く愛用できる「一生もの」の逸品です。
タパスボードで、手間なく華やかな食卓を演出。
こちらのボード、カッティングボードとしての使用はもちろん、「料理を盛り付ける器」として使うこともおススメです。
「チーズやパンや果物を盛り付けて、カットしながら食べるのはもちろん、おすすめは料理を盛り付ける器として使うこと。人が集まるときに前菜をあれこれ盛り付けると、食卓が一気に華やぎます」
今すぐ真似したい!サンドイッチ用の食パンがおもてなし料理になる有元さんの素敵なアイデアレシピ!
サンドイッチ用の薄い食パンをクッキーなどのお菓子の型で抜いてカナッペにする、有元さんの素敵なアイデアもご紹介しましょう。
切り抜いたサンドイッチ用のパンにクリームチーズを塗り、サーモン、きゅうり、マグロをのせてハーブをあしらい、塩を振るだけという、とてもお手軽な一品です。
「上にのせるものはなんでもいいの。冷蔵庫にあるものをのせるだけでも、楽しみながら盛り付けると、みなさんに喜んでいただけます」と有元さんはお話してくださいました。
「折敷(おしき)やお盆」感覚で、毎日の食卓を心地よく。いつもの朝ごはんも、ボードを使えばおしゃれでおいしいひとときに変わります。
有元さんは、タパスボードを日本の「折敷やお盆」のような感覚で使うことも。
「ボードがいいのは、食卓が散漫にならないこと。たとえば、お盆にまとめる感覚で、お猪口やショットグラスのような小さなものをボードに並べておくと、それだけでしゃれた雰囲気になります」
また、せっかく手に入れたなら、おもてなしの特別なときだけでなく「日常でも使わないともったいない」と有元さんは語ります。
具体的な活用例として、有元さんはこう教えてくださいました。
「いつも使う急須と湯呑みをボードの上にまとめて置くと、テーブルの上がすっきりします。それから私がよくするのが、トーストと紅茶のマグカップを小さめのボードにのせて朝ごはんプレートとして楽しむこと」
この一枚のボードが、トーストをのせるお皿とランチョンマットの二役をこなし、見た目にもぐっとおしゃれに。
いつもの朝食が、なぜだかことさらおいしく感じられる、そんな心豊かな朝を演出してくれるでしょう。
料理研究家 有元葉子さん
100冊以上の著書を持ち、雑誌やテレビなど幅広く活躍。おいしい料理はもちろん、長く使える本当にいいものを見る目や、すっきりとした快適な暮らしぶりに憧れるファンが多い。使いやすく手入れがラクでデザインが美しい、台所道具シリーズ“ラバーゼ”のディレクター