
初めて南部鉄瓶で沸かした白湯を口にしたとき、「いつものヤカンで沸かしたお湯と全然違う…」と驚きました。角がとれたまろやかな感じ、そしていつまでも熱々が続き、冷めていくのもいつもよりゆっくり。冷めたお水でもさえ柔らかみを感じました。静かにシューシューと上がる湯気と音、注ぐ時の手に伝わる重みまで含めて、沸かす時間そのものが豊かなひとときに変わります。伝統の技と現代のキッチンに寄り添うIH対応。毎朝の一杯から、暮らしの質を静かに底上げする道具として選びました。

400年の技が生む「まろやかなお湯」|白湯・お茶・コーヒーが一段おいしく
南部鉄器で沸かしたお湯は、口当たりがやわらかく感じられます。鉄瓶ならではの保温性と蓄熱性で湯の温度が落ち着き、白湯はふんわり、緑茶はすっきり、コーヒーは角の取れた味わいになる感じ。湯を沸かす時間から贅沢が始まる…そんな体験価値がこの鉄瓶にはあります。

IH・ガス両対応|現代のキッチンに美しく馴染む機能美
伝統的な鉄瓶でありながら、IHクッキングヒーターでも使えるのが魅力です。ガスとIHの両対応で、引っ越しや模様替えでも活躍の場が変わりません。モダンなキッチンに重厚な佇まいがよく映え、置いてあるだけで空間の質が上がる道具です。

選べる容量とハンドル仕様|1.4Lは折りたためる、1.2Lは固定で安定
・1.4Lタイプ:ハンドルが左右に倒れる仕様。収納や注ぎ時の取り回しに便利です。
・1.2Lタイプ:ハンドル固定で持ちやすく安定感が魅力。

毎日の白湯で「鉄分」を自然に|ホーロー不使用の内側設計
内側にホーローコーティングを施していないため、沸かしたお湯から自然に鉄分を摂取できます。白湯はもちろん、日々のティータイムの一杯まで、体をいたわる時間に。

サビを防ぐお手入れの正解|「完全乾燥」が美しさを保つ近道
・1.4Lタイプ:こちらの画像は1.4Lタイプの内側です。こらの内側は高温で焼き、酸化被膜を育てる伝統の釜焼き仕上げ。使用後は毎回空焚きで水分を完全に飛ばすのが長く使うコツです。
・1.2Lタイプ:内側は釜焼き仕上げではありませんが、湯沸かし後に蓋を開けてしっかり乾燥させればサビを防げます。
両タイプに共通のお手入れのコツ
・使い終わりに蓋を開け、余熱で内側の水分を完全に飛ばす
・底に水滴を残さない(数十秒の空焚きで乾燥を促す)
・洗剤は不要、布で外側を軽く拭いて育てていく
こうした「ひと手間」で、鉄瓶は艶をまとい、道具として育ちます。伝統工芸は手を掛けるほど応えてくれる…それが鉄瓶の醍醐味です。

日々使っていくと内側に白い膜(湯垢)がはってきます。これは水中のミネラル分が析出したもので、赤サビを防ぎ、お湯をまろやかにするそうです。使い込むほどに湯垢が育っていくことで、自分だけの大切な道具としてより一層の愛着が湧きます。時を超えて愛されてきた機能美を、現代のキッチンへ。毎日の一杯が、少し特別になるはずです。