物件を探している人や一人暮らしを考えている人にとって、6畳や6帖はよく目にする部屋の広さかもしれません。しかし、具体的な広さを明確にイメージできないという人も多いのではないでしょうか。実際に、6畳は全体の間取りや部屋の形、畳のサイズの違いなどで使い勝手が異なります。家具選びやレイアウトの検討がスムーズに進むよう6畳の部屋のサイズや特徴、レイアウトのコツなどを紹介しましょう。

畳の大きさは茶室道や書院など和風建築の設計の基準となりますが、畳の大きさには地域差があります。このため、6畳部屋の広さは一般的に約10�u前後のサイズとされますが、部屋によって同じ6畳でも広さが違うことがあります。
江戸間は関東や東北地方の一部地域で使われる畳で、寸法はおよそ3.5m×2.6mです。京間は関西を中心とした地域のほか、中国や九州の一部地域でも用いられています。

中京間は主に愛知や岐阜など中京地域で用いられ、関東地方で江戸間が広まった後に新たに作られた畳の大きさの規格です。団地間は地域にかかわらず、主に団地やアパート、マンションなどで使われる寸法の畳です。

正方形の部屋は一般的な長方形の部屋に比べて横幅が広く、地域によって異なりますが、正方形の1辺の寸法はおおよそ310cmです。一方、長方形の部屋の横幅は270cm程度のことが多く、縦の長さが正方形の部屋よりも長くなっています。このため、部屋の形によって印象や使い勝手に違いが出ます。

正方形の部屋では、家具を壁際に配置すると中央に余裕のあるスペースを確保できます。正方形の部屋は長方形では難しい個性的なレイアウトが楽しめる点も特徴です。

正方形の6畳部屋は長方形に比べて奥行きの長さが短く、ソファやダイニングテーブルを横並びに置きにくいので、家具を配置しづらい場合があります。

不動産業界のルールでは、1畳の広さは最低でも1.62平方メートル（平米）とされています。一般的に、一人暮らしの部屋の広さは6畳から8畳が多く、9畳から12畳になるとゆとりのある広さといえます。
リビングスペースが12畳ある場合は、洋室と和室の両方を取り入れたレイアウトも1つの方法です。ダイニングスペースを洋風にし、和風部分は来客時や子供が遊べるスペースとして利用できます。

それぞれの部屋の大きさについては以下の記事を参考にしてください。

6畳の部屋で一人暮らしをする場合、広さにゆとりがあるとは言えませんが、必要な家具をそろえて快適に暮らすことは十分に可能です。しかし、レイアウトや家具の大きさによっては窮屈さを感じてしまうかもしれません。家具の選び方や配置には工夫が求められます。

6畳のワンルームや1Kは家賃が抑えられるため、一人暮らしや予算重視の人に向いています。また、家具を最低限に絞ると、部屋を広く使えます。最低限のベッドやデスク、テレビだけを配置したシンプルなレイアウトを心掛けましょう。 掃除や片付けも楽になり、室内を清潔に保ちやすくなります。

6畳の部屋のメリット
・掃除の手間がかからない
・家賃を抑えやすい
・家具を厳選してシンプルに暮らせる

6畳の限られた広さでは、家具の大きさや配置を慎重に考えないといけないのが、デメリットです。特に背の高い家具は圧迫感を与えやすく、冷蔵庫やベッドなど生活に必要な家具の配置スペースを狭めてしまいます。また、6畳の部屋では、リビングと寝室をゾーニングすることが難しく、さらに最低限の家具しか置けないので収納スペースも限られます。

畳の部屋のデメリット
・背の高い家具が配置できない
・リビングと寝室を分けられない
・収納スペースを確保できない

6畳といっても、部屋のサイズや間取りによって使えるスペースや印象は大きく変わります。6畳の広さは家具の大きさや配置にも影響するため、間取りによる違いを理解しておきましょう。

6畳サイズのワンルーム部屋では、壁面のウォールラックや1人用の収納ベッドを使い、収納スペースを確保することが大切です。座椅子やクッションと床に座るタイプのローテーブルを使用し、限られたスペースを有効に活用する必要もあります。来客は基本的に1人までが限度で、普段から来客が多い人には6畳サイズのワンルームは適していません。

6畳ワンルームに置ける家具
・ウォールラック
・収納ベッド
・ローテーブル

1Kの間取りの6畳部屋にソファとベッドの両方を置くと室内が窮屈になってしまいます。動線を確保するには、ベッドとしても使えるコンパクトな2〜3人掛けのソファを置き、ソファ周辺にはサイドテーブルを配置すると良いでしょう。スツール付きのサイドテーブルはコンパクトな作りで、奥行きのない正方形に近い形の部屋にも適しています。

6畳の1Kに置ける大きさの家具
・ソファベッド
・スツール付きテーブル

6畳サイズのリビングにL字ソファを置けば、ダイニングテーブルとソファの両方の役割を果たし、来客が多い場合でも3人程度が座れます。L字ソファはサイズが大きいためテーブルを置けるスペースが限られますが、使わないときに折りたたんで収納できるテーブルを選べば、動線を確保しやすくなるでしょう。

6畳のリビングに置ける大きさの家具
・L字ソファ
・折りたたみ式テーブル

6畳の広さの部屋は限られたスペースだからこそ、ベッドのサイズ選びがとても重要になります。部屋の広さに適したベッドの大きさだけでなく、動線、家具とのバランスを考慮しながら、自分に合ったベッドを選びましょう。

正方形の6畳の部屋は奥行きが狭く、横幅の広いセミダブルやダブルベッドを置けば圧迫感が生まれやすくなります。そのため、シングルベッドを部屋の奥に配置し、手前には床に座ってくつろげるスペースを確保するとよいでしょう。

一方、長方形の6畳の部屋は一般的に奥行きが長いので、セミダブルやダブルベッドを置いても圧迫感が少なく、動線も容易に確保できます。

6畳の部屋にシングルベッドを配置すれば、サイズ的に快適に使える十分な広さを確保できます。ベッドの向かい側にテレビを置き、その前にスツールや小さめの椅子を置けば、ベッドをソファ代わりにも使えるでしょう。ただし、6畳といっても部屋によって大きさが異なるため、レイアウトを考える際は平方メートル（平米）で面積を確認するか、実際に部屋の寸法を計測することが大切です。

6畳サイズの部屋でも、レイアウトを工夫すれば、セミダブルベッドを配置できます。快適な睡眠を重視したい人は、検討してみても良いでしょう。一般的な長方形の部屋であれば、横幅が約270cmあるためセミダブルベッドの隣に、約150cmの2人掛けソファや、細長いタイプのデスクを配置することも可能です。

6畳という限られた大きさの部屋でも、レイアウトや家具の工夫次第で快適で使いやすい部屋にできます。一人暮らしの男性と女性、それぞれに合ったレイアウト例を紹介しましょう。