アパートなどの手狭な部屋で暮らす人にとって、スペースをいかに効率よく使うかが重要です。もし、ソファを置きたいのなら、レイアウトを工夫する必要があります。狭い部屋にソファを置く際に考えなければならないポイントと、スペースを上手に使えるレイアウトの方法を紹介します。

狭い部屋では、限られたスペースにソファをどう置くかが肝心です。圧迫感を抑えながら、生活しやすいレイアウトにするため、ソファ選びでは次のようなポイントに注意しましょう。

・幅や奥行き、高さはコンパクトに
・シンプルで抜け感のあるデザインを選ぶ
・ソファダイニングを活用する
・パーツが組み合わせ式のものを選ぶ
・色は明るめや淡めにする
・収納付きや多機能タイプを活用する
・肘掛けなしやアームレスのソファで開放感を出す

狭い部屋にソファを置く場合、高さのあるソファを避け、脚なしのロータイプや背もたれが低めのソファを選んで配置しましょう。脚なしソファは安定感がある一方で、威圧感で部屋の中が窮屈に感じられることもあります。脚なしソファを選ぶのであれば、大きすぎない横幅の狭いものを選びましょう。

また、脚部が細いタイプのソファも抜け感があって、圧迫感を抑えられます。

狭いリビングには、くつろぐためのソファと食事用のダイニングテーブルの両方は置けません。ソファダイニングを配置して、くつろげて食事もできるスペースを設けましょう。L字型のソファをキッチン付近に配置するレイアウトにすれば、奥の窓側を自由に使えます。

また、ソファダイニングは奥行きが短いタイプのほうが、食事のときの姿勢が良くなります。

2.5人掛けから3人掛けのソファを配置する場合は、横幅のスペースを確保できるかどうかを、確認することが重要です。狭い部屋の場合、十分なスペースを確保するのは難しいでしょう。どうしても、3人程度がソファに座れるスペースが必要な場合は、レイアウトに合わせて組合せが可能なソファを選びましょう。1人掛けのソファ2台を、テーブルを挟んで向かい合わせに配置したり、2人掛けと1人掛けのソファを組み合わせてレイアウトしたりする方法もあります。

狭い部屋は、家具のカラー選びも部屋の雰囲気を大きく左右します。ソファには、部屋全体を明るく広く見せる効果のあるホワイトやベージュを選びましょう。反対に、黒やグレーなどの暗めの色のソファは避けたほうが無難です。

また、家具の色にばらつきがあると統一感が失われるため、壁と同系色のソファを選ぶことで落ち着きのある部屋になります。

狭い部屋にソファを置くと、収納家具を配置するのが難しくなるため、収納付きのソファを使って収納スペースを確保しましょう。収納付きソファには跳ね上げ式と引き出し式がありますが、一人暮らしでワードローブが置けない場合は、引き出しタイプを選ぶと衣類をすぐ取り出せて便利です。

また、一人暮らしであれば収納付きソファベッドを置いても良いでしょう。特にソファとベッドを両方置くスペースがないワンルームに最適です。

狭い部屋にソファを置く場合、生活動線の確保や圧迫感を抑えるレイアウトが重要です。次のようなポイントに注意して、ソファの置き場所を決めましょう。

・生活動線を確保する
・テレビとの距離を確保する
・壁際や部屋の角に置く
・高さのある家具との組み合わせを考慮する
・使い方に応じた配置をする

狭い部屋にソファを置く際は、動きやすさを確保するために、家具同士の間に最低でも60cm程度の通路を設けるのが目安です。ゆとりを持って移動したい場合は、100cm前後空けましょう。十分な生活動線を確保したレイアウトにすると、室内を移動する際のストレスが減り、快適に暮らせるようになります。

また、ソファの周辺にクローゼットや引き出し収納を配置する場合は、扉や引き出しを開閉するときのために、約50cmから90cmのスペースを空けておきましょう。

狭い部屋にテレビとソファを配置するときは、テレビの高さやサイズを考えながら、適切な視聴距離を確保することが大切です。一般的に、テレビの高さの約3倍の距離を保つと快適に視聴できます。

例えば一人暮らしで6畳のリビングにテレビを配置した場合、理想的なテレビのサイズは24インチから32インチのサイズになります。この場合、ソファとテレビの距離は90cmから120cmを目安に空けるとよいでしょう。

狭い部屋では、部屋の隅にソファを置くと、圧迫感を抑えて動線を確保しやすくなります。特に縦長の部屋では、長辺の壁に寄せると良いでしょう。特にデザイン性の高いL字型やハイバックタイプは圧迫感が出やすいので、壁付けにしてソファ前のスペースを広く空ける工夫が大切です。

広さが限られた部屋を開放的に見せるには、背の低いソファを配置して天井を広く見せるレイアウトにするほか、ペンダントライトやデザインアートで視線を上に誘導する方法があります。ただ、家具を全てロータイプにしてしまうと、平板な印象のレイアウトになります。部屋の奥にローソファを置き、入り口付近に高さのある家具を配置して立体感を出しましょう。

狭い部屋で一人暮らしをする場合、ソファの形やサイズ、機能性を考えたうえで、壁際に寄せるか中央に置くかなど配置をしっかり決めましょう。ダイニングテーブルとソファを組み合わせる場合はソファを部屋の中央に配置し、ソファベッドであれば窓側に置くなど、ソファのサイズや機能性を考えたレイアウトが肝心です。

狭い部屋のレイアウトでは、少しでも室内を広く見せる工夫が必要です。ソファを置いても、部屋を広く見せられるレイアウトのポイントを紹介しましょう。

・ローソファで開放感を出す
・足つきソファで床を見せる
・部屋全体の家具をロースタイルにする
・部屋全体の色を明るく、淡くする
・床に置くアイテムを減らす
・ガラスやミラーを活用する

狭い部屋での家具選びでは、コンパクトで背の低い家具を中心に検討しましょう。背の低い家具を配置して、入り口から窓までの視線が抜けるようにすると、室内が開放的な雰囲気になります。ソファの向かい側にテレビを配置する場合は、ソファに座ったときの目の高さとテレビの高さが合うようにしましょう。その間に置くテーブルもコンパクトで背の低いタイプを選べば、圧迫感を抑えたレイアウトになります。

狭い部屋を明るく開放的な印象にしたいなら、壁やファブリック、家具の色をホワイトやベージュ系で統一すると良いでしょう。ソファを壁沿いに配置する場合、壁の色と同系色の物を選ぶと部屋に馴染みやすくなります。カーテンもアイボリー系などのナチュラルな色合いのものを選ぶのがポイントです。

狭いリビングに多くの物を置くと、乱雑で窮屈な印象を与えてしまいます。収納スペースを確保したり、壁を使ってアイテムを吊るしたりするなど、床になるべく物を置かないようにしましょう。収納棚や壁面収納を設置したり、ソファやベッドを収納付きの物に変えたりするなど、収納スペースを増やすレイアウトの工夫が必要です。

狭い部屋を広く見せるには、リビングの入り口から対角線上にミラーを配置し、部屋に入ったときに視線が鏡へと向かうように誘導するのが効果的です。壁掛けタイプのミラーであれば、大きな鏡でもスペースを取らずに設置できます。デザイン性の高い製品も多く展開されているので、部屋のレイアウトのテイストに合ったものを選びましょう。

狭い部屋にソファを配置する場合、レイアウトや配置の工夫次第で部屋の印象が大きく変わります。ソファの種類やサイズの特徴を理解しながら、広く開放的に見せる工夫をしましょう。

・ソファベッドのポイント
・ダイニングソファのポイント
・ローソファのポイント
・カウチソファのポイント
・コーナーソファのポイント
・L字ソファのポイント

狭い部屋にソファとテーブルを置けない場合は、ダイニングソファをキッチンの対面に配置するのがポイントの1つです。また、6畳から8畳のワンルームでは部屋の中央にダイニングソファを置いて、寝室とリビングをゾーニングすることも可能です。さらに、来客が多い場合は、L字型の大きめのソファを置いて、くつろげるスペースを作るのが適しています。

L字ソファを狭い部屋にレイアウトする場合、部屋の奥に配置しましょう。部屋のスペースが限られている場合は、ロータイプのL字ソファが適しています。入り口付近に高さのある家具を配置すれば遠近感が出て、奥行きがより感じられるレイアウトにできます。

限られたスペースに大きめのソファをレイアウトする場合、ソファのデザインとサイズのバランスが重要です。部屋のどこに配置するかで動線や開放感が変わります。大きめのソファを置くときは、次のようなポイントに注意しましょう。

・部屋の角にソファを置く
・ソファの奥行きは浅めにする
・他の家具とのバランスを考える

狭い部屋にサイズの大きいソファを設置する場合、生活動線を妨げないよう注意しましょう。部屋の隅に置くと、動線を確保しやすくなります。また、キッチン前の壁際の角にソファを置けば、キッチンカウンターの高さに隠れてリビングに入ったときに視界に入りにくく、圧迫感を抑えられます。

縦長の部屋でソファを壁沿いに配置する際、奥行きの長いソファを選ぶと、横幅が狭い部屋がより窮屈に感じられることがあります。生活動線を妨げずに部屋を広く見せるには、奥行きが短いデザインのソファを選ぶのがポイントです。ダイニングソファとして使用するのなら、奥行きが短いと背筋が伸びやすく、食事や作業もしやすくなります。

狭い部屋で他の家具と一緒にソファを配置する際は、生活動線を意識してレイアウトする必要があります。ソファの周辺には、人が通れる約60cmから80cmのスペースを空けましょう。また、他の家具と高さを揃えなければ、部屋全体がでこぼこした印象になってしまいます。ソファの周辺にテレビやテーブルを置く場合は、高さを統一しましょう。

狭い部屋でも、レイアウトの工夫次第でソファを置いても快適に過ごせます。特に6畳ほどの広さが限られた部屋では、サイズや配置のバランスが重要です。

狭い部屋に2人掛けのソファをレイアウトする場合、横幅140cmから160cmのアームレスソファを選べば、アームがない分スペースを取りません。また、縦長の部屋では奥行きが短いソファを選び、生活動線をしっかり確保しましょう。ソファの色を周辺の色と合わせれば、違和感なく馴染み、部屋を広く見せる効果があります。

狭いワンルームや1Kの間取りでベッドやソファ、仕事用デスクを設置したい場合は、1人掛けのコンパクトなソファを選びましょう。また、1人掛けソファの隣にデザイン性の高いサイドテーブルを置けば、おしゃれな雰囲気になります。ベッドとソファ、デスクと家具の数が多くなるため、家具は壁沿いにまとめて置き、部屋の中央に広めのスペースを空けましょう。

6畳ほどの狭いワンルームや1Kで一人暮らしをする場合、ダイニングテーブルとソファの両方を置くスペースが十分に取れないことがよくあります。そのような場合、大きめのダイニングソファを置き、食事のときだけでなく仕事用の椅子としても使う方法があります。L字型のソファを部屋の中央にレイアウトして、部屋の仕切りにしても良いでしょう。

8畳や9畳の部屋はスペースにやや余裕がありますが、ソファの置き方次第では室内が窮屈になってしまいます。部屋のスペースを有効に活用できるレイアウト例を紹介しましょう。

長方形タイプの部屋では、長辺の壁の面積を広く使えるので、ソファベッドやダイニングテーブルは壁沿いにレイアウトするのがポイントです。ベッドやソファ、ダイニングテーブルを全て置いてしまうと生活動線が確保しにくくなるため、ソファベッドを利用すると家具の数を減らせて、スペースを無駄なく使えます。

狭い部屋にソファとベッドを両方置く場合は、片アームやアームレスソファを選ぶのがポイントです。アーム付きのソファは圧迫感が出やすいため、アームをなくすことで抜け感も出ます。また、片アームのソファを置けばベッドとリビングの間に緩やかな境界ができ、仕切りのような役割も果たします。

正方形の部屋は長方形タイプの部屋より横幅が広くなるため、8畳や9畳の部屋でもベッドとソファを横に並べてレイアウトできます。ワンルームや1Kのようにベッドとリビングの明確な境目がない場合は、ベッドを背にしてソファを置けばベッドとリビングが自然に分かれ、それぞれのスペースの役割が明確になります。

正方形の8畳や9畳の部屋は、四方の辺の長さが同じなので、室内が狭く感じられることもあります。収納付きの家具を上手に取り入れれば、収納スペースを確保しながら、部屋を広く見せられるでしょう。中でも、シンプルでインテリアに馴染みやすいデザインの「跳ね上げ式ソファ」を選べば、見た目もよく収納量も確保できます。アクセントとしてカラークッションを取り入れると、淡いトーンの部屋に華やかさが加わります。

10畳のワンルームや1Kの部屋では、少し余裕をもってソファを配置できます。配置やサイズ選びのポイントを押さえ、圧迫感が出て窮屈な印象にならないよう気を付けましょう。

長方形の部屋に対面式キッチンがある間取りの場合は、奥行きの短いダイニングテーブルをキッチンに寄せて配置すれば、生活動線を確保しやすく、ほかの家具の置き場所も確保できます。また、来客が多い人は伸長式テーブルを使うと、人数に合わせてサイズを変えられるので便利です。

長方形の部屋は、正方形の部屋に比べて横幅が短いため、ベッドのような幅のある家具は部屋の中央に置かず、一番奥に配置するレイアウトが良いでしょう。これにより、入り口から中央までのスペースをゆったり確保できます。ベッドの手前の壁沿いに、部屋のサイズに合ったソファを置けば、ベッドとリビングのスペースを自然に分けられます。

10畳の正方形タイプの部屋なら、ソファやテレビ台をコの字に配置し、部屋の中央にラグや小さなサイズのテーブルを置けば、広々としたスペースを確保できます。10畳の部屋には、比較的幅のあるベッドや大型テレビ、コーナーソファを置いてもくつろげる広さがあります。

正方形の部屋はダイニングとリビングのエリアを仕切りにくいため、レイアウトに工夫が必要です。ソファの周辺にラグを敷いたり、ラウンドテーブルを壁から少し離して配置したりすれば、それぞれのスペースが明確になって使いやすい部屋になります。ラウンドテーブルはデザイン性が高く、インテリアとしても存在感があります。

コンパクトで機能的なソファを選べば、狭い部屋でも、ソファを中心にしたレイアウトが十分可能です。狭い部屋でも使いやすいソファを20点紹介しましょう。