「私は棕櫚のほうき派です。掃除道具は、結局はこれに行き着くのではないかしら」と有元さん。
「ハイテクな掃除機もいろいろ使ってきたけれど、ほうきちりとりに勝るものなしです」
中でも、有元さんも愛用する高田耕造商店の棕櫚のほうきは
「コシがあるのに、よくしなって、隅々のゴミまでしっかり掻き出せます」
高田耕造商店のほうきのポイント
●毛先についたゴミも手で簡単に取れます
●繊維がしっかりと密集しているので細かなゴミも逃しません
●掃く時力は要りません
●フローリングや畳はもちろん絨毯カーペットも
何十年も使えるものづくりへの想い
和歌山県に1930年創業の高田耕造商店は、ほうきなどの棕櫚の道具一筋に手がけてきたメーカーです。まずは上質な棕櫚を厳選。繊維状に加工し、均等な仕上がりになるように計量。その後、丁寧に何度も櫛入れをします。不揃いの繊維をできる限り取り除き、全体がきれいに整ったらステンレス線でしっかり巻き留めます。緩まないように、また美しく仕上がるように、職人が手作業で一本ずつ、目一杯に締めていきます。手間のかかる工程にこだわっているから、何十年も使える丈夫なほうきができるのです。
料理研究家 有元葉子さん
100冊以上の著書を持ち、雑誌やテレビなど幅広く活躍。おいしい料理はもちろん、長く使える本当にいいものを見る目や、すっきりとした快適な暮らしぶりに憧れるファンが多い。使いやすく手入れがラクでデザインが美しい、台所道具シリーズ“ラバーゼ”のディレクター。