シューズクロークをタンスの代わりに使えば、保管時にスーツケースのキャスターなどに付着している土や汚れが気になりません。一般的にシューズクロークは玄関と繋がっているため、旅行や出張から帰宅後、すぐにスーツケースを収納できるのもメリットです。

デメリットとしては、シューズクロークの広さやデザインによってはサイズの大きいスーツケースが入らない可能性がある点です。棚板の高さを調整できるタイプのシューズクロークであれば、靴の収納スペースとは別にスーツケースの置き場所も確保できるでしょう。

ベッドやソファの下をスーツケースの置き場所にすれば、収納場所が少ない一人暮らしの部屋でも生活スペースを圧迫せずに保管できます。しかし、ベッドやソファの下は掃除機が届きにくく、ホコリやゴミが溜まりやすい場所です。加えて、湿気がこもりやすい場所でもあるので、定期的な掃除と除湿が欠かせません。一人暮らしで、なかなか掃除に手が回らない人にとってはデメリットでしょう。

スーツケースの使用頻度が少ないのであれば、ロフトや屋根裏に入れておくと部屋のスペースが占領されません。しかし、出し入れの際には高い場所へスーツケースを持ち上げる必要があるため、力に自信がない人にはあまり向いていません。また、ロフトや屋根裏の強度が弱い場合、重みに耐えられない危険性があります。

トランクルームやレンタルボックスを利用すれば、使用頻度の低いスーツケースを自宅の生活スペースを圧迫せずに収納できます。トランクルームやレンタルボックスとは、家以外の収納スペースとしてレンタルできる倉庫や施設のことです。特に屋内型のレンタルルームは温度管理や除湿などの管理がされている施設も多く、自宅で保管するよりも劣化を防げるでしょう。

しかし、利用にはレンタル料金がかかるうえ、スーツケースの出し入れの際には車移動や手続きの手間がかかる点がデメリットです。

サイズの異なる複数のスーツケースがある場合、大きいサイズのケースの中に小さいサイズのケースを入れてマトリョーシカのように重ねる収納術もあります。複数のスーツケースをかさばらずに保管できる方法です。好みで小さい方のスーツケースの中に、旅行で使う小物ポーチやサイズの小さいバッグを入れても良いでしょう。バッグ類もまとめてコンパクトに保管できます。

サイズの異なるスーツケースを重ねて収納する際には、故障を防ぐため、キャスターやハンドルに負担がかからないように注意が必要です。また、スーツケースのサイズやデザインによっては重ねられない場合もあります。

デッドスペースになりやすい机の横も、スーツケース置き場として使えば部屋を無駄なく使えます。普段はスーツケースを縦にして保管しておけば、使いたいときにキャスターを使って素早く出し入れができる点もメリットです。

しかし、机のサイズや配置によってはスーツケースの置き場所を確保できないことがあります。さらにサイズが大きいスーツケースだと、部屋の生活スペースの邪魔になりやすい点もデメリットです。

車のトランクをスーツケース置き場にすれば、収納場所が少ない部屋でも生活スペースを圧迫せずに収納できます。手早く取り出せるため、使用頻度の高いスーツケースを収納するときや旅行前後の一時保管に便利です。トランクの内部は温度が変わりやすいうえ湿気の影響を受けやすいので、カビが発生したり熱によって変形したりする可能性がある点には気を付けましょう。

スーツケースをあえてリビングや寝室にそのまま置き、卓上ライトを乗せればサイドテーブルのような機能性を持つ見せる収納になります。他の収納方法のような出し入れする手間がなく、スーツケースを使う頻度が高い人にとっては便利です。しかし、ワンルームなどの狭い部屋の場合、収納時に部屋の生活スペースを圧迫しやすい点はデメリットです。

一般的なスーツケースはポリカーボネートやアルミニウムなどの丈夫な素材で作られています。一見どんな場所でも保管できそうですが、実は置き場所に注意しないと劣化や変形してしまうことがあります。お気に入りのスーツケースを長持ちさせるためにも、収納場所の環境が保管に適しているか、よく確認しましょう。

スーツケースの天敵は熱と湿気です。劣化の進みが早くなってしまうため、屋外やベランダに出したままにしておくのは避けましょう。屋外に保管した場合、スーツケースが直射日光にさらされることで変色や素材の劣化につながる可能性があります。

ベランダも、そのまま置いていると雨風に当たってしまい、サビやカビが発生する場合があります。できるだけ屋内に置き場所を作って、どうしても屋外で保管したい場合は物置やコンテナに入れて、スーツケースに日光や雨風が当たらないようにしましょう。

スーツケースは見た目以上にデリケートですが、収納時に次のような点に注意することで長く使い続けられます。特に使用後の手入れや湿気対策は、こまめに行わないとカビの発生によって素材の劣化の原因となります。

スーツケースの収納・保管方法の注意点
・スーツケースを使わないときはすぐ手入れする
・湿気・カビ対策をする
・専用カバーなどで直射日光を避ける

使用後のスーツケースには砂やホコリなどの汚れが付着しているので、使い終わったらすぐに手入れすることで劣化を防止できます。スーツケースの外側は固く絞った濡れたぞうきんやタオルで拭き取り、汚れが頑固であれば水で薄めた中性洗剤を含ませてから拭きましょう。スーツケースの内側のホコリやゴミも掃除機で吸い取ります。

地面に直接触れるキャスターの掃除は、車輪部分に挟まったゴミや砂を歯ブラシで取り除き、他のパーツは乾いたタオルで拭き取ります。キャスターが汚れたままだとスーツケースの動きが悪くなるため、忘れずに手入れしましょう。

スーツケースの布張り部分は湿気を吸収しやすく、湿気対策や防カビ対策をしなければ、中にカビや臭いが発生しやすくなります。使用後は片付ける前に陰干ししましょう。除湿剤などを入れる場合は使用期限を守り、定期的に交換してください。

また、数か月に一度は本体を掃除し、風通しの良い場所で乾燥させるとより効果的です。除湿剤の交換時にあわせて掃除をすると忘れないでしょう。

スーツケースの湿気・カビ対策の方法
・スーツケースの中に除湿剤や乾燥剤を入れる
・定期的にスーツケース本体の手入れをする
・収納前に陰干しする

収納場所の都合でどうしても日光が当たってしまう場合は、専用カバーをスーツケースに被せておけば、直射日光による退色や変形を防げます。キャスター部分にはキャスターソックスを付けておくと、床にキズや汚れが付きません。

ビニール袋は内側に湿気がこもりやすいことから、カバーの代わりとして使うのは不向きとされています。カバーを掛けてしまっておく場合は、不織布などの通気性が高い素材の物を選びましょう。

スーツケースは収納力が高く、かさばりやすいものを入れておけば、使わない間も便利な収納アイテムとして活用できます。スーツケースの内ポケットや、ダイヤルロックなどのセキュリティ機能を生かせば、散らかりやすい小物や保管場所に困る貴重品の収納にも使えます。

スーツケースを使わないときの活用方法・アイデア
・洋服・衣類の収納に使う
・布団を収納する
・本を収納する
・防災グッズを収納する
・不要なものを収納する
・インテリアとして飾る

スーツケースを洋服や衣類の保管場所に活用すれば、用途や季節別に分けて保管できるので、部屋のクローゼットもすっきり整理できます。スーツケースのポケットを使えば、手袋や帽子などのファッション小物も一緒にまとめられます。

かさばりやすい冬服やアウター類は、圧縮袋を使うとコンパクトにまとめられ、1つのスーツケースで多くの洋服を収納できます。クローゼットのない部屋であれば、スーツケースをタンスの代わりとして使えるのもメリットです。

スーツケースは布団収納にも使えます。かさばりやすい羽毛布団やマットレスもコンパクトに収納できます。必要になったらスーツケースごと移動して、スムーズに取り出せるので、押入れなどから持ち運ぶ手間もかかりません。また、使っていない布団をクリーニングに出すときも、スーツケースに入れておけば楽に運べます。

かさばりやすい本や雑誌も、スーツケースに入れれば、可動式の本棚として活用できます。本棚を置くスペースがない部屋でもコンパクトに収納でき、読みたいときだけ本を取り出せばいいので、便利です。
本が不要になったときにも、スーツケースに入れたまま古書店などへ楽に持ち込めます。

不要なものをスーツケースにまとめておけば、リサイクルショップなどへの持ち込みをする際に便利です。特に本や小物類、箱に入ったままの家電や玩具などはかさばりやすいうえ、数が多くなると重たくて持ち運びが難しいこともあります。

たくさん物を入れてもコンパクトに収納できるため、リサイクルショップへ持ち込むまでの一時保管場所として不要な物を入れておけば邪魔になりません。

デザイン性のあるスーツケースであれば、インテリアとして飾ることで見せる収納にもなり、部屋の雰囲気も明るくなります。そのまま部屋にディスプレイするだけでなく、スーツケースの上に地図や帽子などの小物を置けば、旅行気分を味わえる部屋になります。