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専門家「風景」をつくるガーデニング術

フォーシーズンズ・ガーデン(春編)

居場英則

前回の記事で、『我が家のフォーシーズンズ・ガーデン(四季の庭)』と題して、まず第1回目として、

「冬の庭」の風景をご紹介しました。

今回は、その第2回目ということで、「我が家の春(3月〜5月)の風景」を紹介してみます。

春は言わずと知れた花の季節。

我が家でも3月の声を聞くと同時に、庭のあちこちで春の知らせる花が咲き始めます。

その後、チューリップなどの球根植物も咲き始め、一気に春めいてきます。

そして、5月には、我が家のバラが満開となり、フィナーレを迎えます。

我が家の庭は、バラがメインの庭で、これまでにもバラが満開の頃の写真はたくさん紹介してきましたので、

今回は、バラ以外の花の風景を中心に、書いてみたいと思います。


● クリスマスローズの花を浮かべる水盤

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まずは、こちらの写真から。

これは、中庭の玄関ドアの前に置いている伊賀焼の水盤に、クリスマスローズの花を切って浮かべたものです。

バラの花を切って、同じように水盤に浮かべて楽しんでいましたが、クリスマスローズの花でも

良い感じになりますね。

こういう、花のある風景が生活に彩りを添えてくれますね。


● 玄関アプローチを彩る鉢植えのクリスマスローズ

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こちらは、我が家の玄関アプローチの風景です。

我が家では、クリスマスローズのほとんどを鉢植えで育てています。

お気に入りのテラコッタ鉢に、こぼれんばかりに花が咲いてくれると、

本当に嬉しいですね。

毎朝、出かけるのが楽しくなります。


● 春を呼ぶ、幸せの黄色い花、ヒュウガミズキ

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こちらは、中庭の一角に地植えしている低木で、ヒュウガミズキです。

春の花は、黄色い花が多いと良く言われます。

このヒュウガミズキが咲くと、一気に春の到来を感じます。

楚々として、派手さはないものの、どこか奥ゆかしさを感じる花です。

「春を呼ぶ、幸せの黄色い花」として、とても大切にしています。


● 翼を広げるように豪快に咲く、ユキヤナギ

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こちらは、前庭の道路に一番近い花壇に植えているユキヤナギです。

家を新築した時から育てている木で、もう20年になります。

我が家のシンボルツリーの株立ちのエゴノキの両サイドにひと株づつ植えていて、

まさに翼を広げたように豪快に咲きます。

その名の通り、ヤナギのようにそよ風に揺れながら咲いている風景はとても素敵です。

このユキヤナギも早春に咲く、まさに春を呼ぶ花として、とても気に入っています。


● 早咲きのクレマチス

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こちらは、園芸品種の植物で、クレマチスのピクシー。

クレマチスの中でも、常緑で早咲きの品種です。

いち早くこのクレマチスが咲き出します。

黄緑色をした小さな花がびっしりと咲き、とてもボリューム感があります。

花持ちも良いし、少し「和」を感じる風情がとても気に入っています。

ここでは、ローズバルーンという気球型のオベリスクに誘引して、

こんもりと咲かせるようにしています。


● ハナカイドウでお花見

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一般の住宅では、なかなか大木になるサクラの木は、スペース的に育てるのが難しいです。

とはいえ、春になると、自宅の庭でもお花見をしたくなりますね(笑)。

そこで、我が家では、鉢植えでこの木を育てています。

ハナカイドウというサクラに良く似た花が咲く木です。

鉢植えですし、とてもコンパクトに育てられますので、とても重宝しています。

お花見のシーズンが終われば、鉢ごとバックヤードに移動させています。


● 中庭一面のお花畑、チューリップ

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我が家の春の見所は2回あります。

ひとつは5月のバラシーズン、そしてもうひとつが4月のチューリップです。

我が家の庭は、土の部分が極端に少ないので、多くの植物を鉢植えで育てています。

チューリップや水仙、ムスカリなどの球根植物も、鉢植えで育てています。

花色や背丈など、いろいろ組み合わせを考えながら、自由に鉢を配置して風景を作ります。

鉢植えならではの楽しみ方です。


● さりげなくエッジを彩る青い花

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こちらは、前面道路際の花壇と舗石の間の小さなスペースに咲く宿根草、シシリンチウム。

小さな青紫色の花が花壇の縁を彩ります。

バラやチューリップなどの主役級の花ばかりだと疲れてしまいますよね?(笑)。

こういった脇役の花を取り入れることで、庭の密度がぐっと高まります。

丈夫で世話入らずというのも嬉しいですね。


● ロックガーデンが青い森になる

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こちらは、前庭のつるバラを誘引した小さな壁面の足元、丹波石を自分で積んで作ったロックガーデンです。

このロックガーデンには、宿根草のアジュガを植えています。

チューリップとバラの季節をつなぐように、前庭を青い絨毯で彩ってくれます。

小さな塔状の花が林立し、ロックガーデンと相まって森のようにも見えるお気に入りの場所です。

ボクは、鉢植えにしろ、地植えにしろ、ある程度のスペースを同じ植栽で固めるのが気に入っています。

あまり寄せ植え風にいろいろな植物を組み合わせることはしません。

小さな庭を伸びやかに見せるために、単一の植栽を面でカバーする方法を取ることが多いです。


● そして、待望のバラのシーズン

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チューリップが一段落するといよいよバラのシーズンの幕開けです。

我が家のバラ庭は、中庭が早咲き品種が多く、上の写真の前庭は、遅咲き品種のバラを集めています。

なるべく同時期に咲かせることで、より一体感のある風景を作れるように心がけています。

春といっても、3月〜5月の3ヶ月間の中で、いろいろな花が入れ替わり立ち代わり、

リレーのように咲き続けて行きます。

早春の楚々とした風景から、5月末のダイナミックなつるバラの風景まで、さまざまな風景を満喫できます。

この春の風景を見るために、一年頑張っているようなものですね(汗)。

ことしも、春の足音もすぐそこまで来ていますね。

待ち遠しいです。


我が家のフォーシーズンズ・ガーデンと銘打った今回のテーマの第2回目、「春編」、いかがでしたでしょうか?

次は7月頃に、「フォーシーズンズ・ガーデン夏編」と題して、6月〜8月の我が家の庭風景をご紹介する予定に

しています。

乞うご期待!


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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