お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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絵本作家、佐野洋子さんの童話を実写映画化した「あの庭の扉をあけたとき」の公開予定。

ようやく、知らせが届きました。私は、その庭(あの庭..)のセットデザインを担当。庭のセットだけですが。

随分前に、蜂須加健太郎監督から連絡をもらったときは、かなり難しい荊の道の予感あり。

また、私もこの時期5月6月は猛烈に忙しく、どうなるかと心配だった、今年6月のロケ。

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しかし、その庭の持ち主を演じるのが松坂慶子さん、本番当日前には、星の王子さまミュージアムに何度かお越しくださり、ガーデナーの仕事について終日観察研究された。バラの剪定なども。

私はそのお人柄のチャーミングさにうっとりでした。大好き、憧れ、役柄は意地悪なおばあさん役ですが。記念撮影の時だけ、マスク外す。

またそのスタイリングが、衣装デザイナーの安野ともこさんと知り、やるしかないと。

背景のハウスはもともとある既存の御宅をお借りして。福島県のロケに。ブヨに数カ所食われつつ。庭に花は一輪もない状態からスタート。

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最初の庭の基盤整備から、植物調達のすべては、何度か仕事をさせていただ宮城県の泉緑化さん。

社長の蒲田さんはじめ、スタッフさんも草花が大好きなプロ揃い。4トン車3台で植物を

仙台から。これまで、ご一緒した仕事のなかで

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特に忘れられないのは、2011年1月に開催された「とうほく蘭展バラ&ガーデニングフェスタ2011」

私がデザインを担当した「妖精の森」は1月であるにも関わらず、妥協なく、東北では6月に咲く花を揃えていただいた。この年は、誰もが忘れることのできない2011年だった。その衝撃から10年。

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私は特に、松坂さんが演じる役柄の衣装を拝見し、使うのが難しい赤い花の配置に注意を。

それが実際の映画でどれくらい生かされているのかは、まだ不明ですが、カメラさんがウンザリしても、口も手も(花の位置を変更)が止まらなかった。でも、花の見え方配置に関しては自分がもっともわかっていたつもりなので、妥協できず、これまた、実際の目で見ている世界とカメラのファインダーでは違うので、モニターを見ながら、できるところは、でも、時間がないなかスケジュール通りの進行。

コロナ禍にあって実に難しい状況だったけれど。本番以外は、当然マスク着用でリハーサル。本番では写真撮影難しいので。

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実は本日19日、最初のプレミア試写会。

ですが、用事あり、どうしても行けず。ああ、見たかったなあ。

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でも、来年には、きっと、みなさまにも見ていただけますように。秋に公開予定だそうです。

現場で活躍した道具入れ。数々の道具、地面に直接置いてしまうと、失くすので常にカゴに入れて。

若干持ち重感ありますが、丈夫なので雨、水にも、重量にも安心。撮影開始前には、活力剤

VRNAや花色を鮮やかに保つヴィコント564を葉面散布。これは長年2018年まで開催されていた

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国際バラとガーデニング・ショウで培った杵柄ですが、また、いつか、

大きなガーデニング・ショウが日本でも、安心して開催できる時期が来てくれますように、

祈るような日々です。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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