一人暮らし用の賃貸物件や個室としてよく見られる4.5畳の部屋ですが、実際の広さを具体的にイメージできる人は少ないのではないでしょうか。実際、4.5畳といっても部屋の間取りや地域によって、実際のサイズは異なります。狭いと考えられがちな4.5畳の部屋を十分に活用できるよう、具体的な広さや特徴をよく知っておきましょう。

畳は地域や物件によって面積が異なり、畳4枚半の広さと言っても使われる畳のサイズによって大きさは変わります。一般的に4畳半の面積は約7.29�u（平米）とされますが、主に集合住宅で採用されている団地間や東日本エリアの江戸間の畳のサイズは小さいため、思ったより部屋が小さいことがあり、注意が必要です。実際の4.5畳の部屋の広さを知りたいときは、使われている畳の種類を確認するほか、平米数で面積を確認しましょう。

4.5畳の部屋は、4枚の畳を四角形に並べて中央に半分サイズの畳を配置するため、正方形になるのが一般的です。部屋の1辺の長さは、畳の寸法によって多少の違いがありますが、およそ2.7mです。4畳半の部屋にはベッドや小さなテーブルなどが置けますが、シングルベッドを置くと部屋の3分の1程度の面積が埋まり、レイアウトに工夫が必要となります。

4.5畳サイズの部屋は、コンパクトな部屋だからこそ生かせるメリットがあります。その一方で、スペースが限られることによるデメリットもあるので、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。

4.5畳の部屋は広さがない分、エアコンなどの冷暖房費や電気代などの光熱費を抑えられるのがメリットです。また、ワンルームなど一人暮らし用の部屋の場合は、面積が狭い分家賃も安くなります。コンパクトな部屋は掃除にかかる手間も少ないほか、寝室や書斎、子供部屋など用途を絞った部屋作りがしやすい点もメリットです。

・光熱費を抑えやすい
・ワンルームの場合家賃を抑えやすい
・掃除が簡単
・用途を絞った部屋作りができる

4.5畳の部屋はスペースが狭いため、置ける家具に限りがあり、コンパクトな家具や兼用家具を選ぶ必要があります。十分な収納家具を置けないことも多く、収納スペースが限られる点もデメリットです。家具が多いと部屋の中が窮屈に感じられ、生活動線も確保しにくくなります。

・置ける家具が限られる
・収納スペースが少ない
・狭く感じる
・動線を確保しにくい場合がある

4.5畳の部屋といっても、部屋の用途によって生活スペースの広さや置ける家具が変わります。4.5畳の部屋に置ける家具や、どのような工夫をしてレイアウトすれば良いかなどを紹介します。

ワンルームの場合、4.5畳のスペースにベッドやテーブルなどを置かなければならないため、必然的に生活スペースは狭くなります。シングルベッドであればワンルームでも問題なく置けますが、ある程度の生活スペースを確保するにはコンパクトなベッドや収納付きベッドを選ぶなどの工夫が必要です。一人暮らしであれば問題ありませんが、4.5畳のワンルームで2人以上の生活は難しいでしょう。

4.5畳のワンルームに置ける家具の一例
・シングルベッド
・センターテーブル
・テレビ台

1Kの場合もワンルームと同じように生活スペースは狭く、限られた広さのなかにベッドやテーブル、棚などの家具を配置する必要があります。ベッドを置いた場合、ソファを配置することは難しいでしょう。

ただし1Kは部屋とキッチンの間に扉があるため、ワンルームよりも生活空間を分けやすく、家具のレイアウトがしやすいというメリットがあります。ただし、生活スペースが限られることから、4.5畳の1Kで快適に生活できる人数は1人までです。

4.5畳の1Kに置ける家具の一例
・シングルベッド
・センターテーブル
・テレビ台

4.5畳の寝室にベッドを置く場合、ベッド以外に大きな家具を置かないのであれば、シングルベッド2台やダブルベッドも配置でき、大人2人もしくは大人2人と小さな子供1人の3人程度の寝室として使えます。

ただし大きなベッドを配置すると、本棚や机などは置けない可能性が高いでしょう。寝室ではベッド周りの通路の確保も必要なため、ベッドのサイズは部屋全体のレイアウトを考えてから決めましょう。

4.5畳の寝室に置ける家具の一例
・ダブルベッド
・サイドテーブル

4.5畳の部屋は、子供自身が自分で部屋の管理をするのにちょうど良い広さです。子供部屋にはベッドのほか、学習机や本棚なども設置する必要があるため、これらをうまくレイアウトできるよう工夫が必要です。子供が2人いる場合、2段ベッドやロフト付きベッドを活用すると、狭いながらも必要な生活スペースを確保しやすくなります。

4.5畳の子供部屋に置ける家具の一例
・シングルベッドまたは2段ベッド
・学習机
・本棚やチェスト

ベッドは家具の中でもサイズが大きく、部屋の中で広い面積を占めます。4.5畳の部屋に各サイズのベッドを置いた場合のスペースの違いについて紹介します。

ベッドにはさまざまなサイズがあり、設置するベッドによって部屋の広さに大きな差が生まれます。同じ広さの部屋でも、部屋の形状によって置けるベッドのサイズは変わるので、各部屋に合わせたベッド選びが大切です。

部屋が正方形の場合、どのサイズのベッドでも設置できますが、長方形の場合、横幅の広いセミダブルベッドやダブルベッドは置けない可能性があります。また、ベッドの周りは動線の確保やサイドテーブルの設置などでスペースが必要になることも多く、事前に部屋の面積や寸法などサイズを確認しておくことが最も大切です。

セミシングルベッドはシングルベッドよりも横幅が10〜20cm狭く、4.5畳の部屋に設置した場合でも広さには十分余裕があります。テーブルやチェストなどベッド以外の家具も余裕をもって配置できるため、セミシングルベッドを選択するとワンルームや1Kの4.5畳の部屋も広く使えます。

ただし、背の高い人や大柄な人はベッドから足がはみ出す可能性があるので、シングルサイズ以上のベッドが望ましいでしょう。

一般的なサイズのシングルベッドも、4.5畳の部屋に問題なく設置できます。テーブルや本棚などほかの家具を置くスペースも確保できるため、寝室兼書斎や子供部屋に置くベッドサイズとして適しています。コンパクトなデザインであれば、ソファやインテリアチェアも設置できるでしょう。

セミダブルベッドは広いベッドでゆっくり休みたい人に最適ですが、4.5畳の部屋に置いた場合、他の家具を置くスペースが限られてしまいます。小さなサイドテーブルやコンパクトなチェストなどは設置できますが、大きな収納家具などを置くスペースはありません。十分な収納スペースを確保したい場合は、収納機能付きのベッドを選びましょう。

ダブルベッドは大人2人がゆっくり休めるサイズのベッドですが、ダブルベッドを4.5畳の部屋に設置した場合、ほかの家具はほとんど置けません。寝ることだけに特化した落ち着いた寝室作りをしたい場合には問題ありませんが、本棚やテーブルなども設置したいと考えている人には不向きです。

3畳の部屋は家具を置くスペースが限られるので、ベッドを選ぶ際にサイズやデザインにこだわると、快適でおしゃれなベッドルームにレイアウトできます。複数の使い方ができる機能的なベッドもあり、各ブランドのこだわりにも注目して選びましょう。

ワンルームの部屋にソファベッドを取り入れたレイアウトです。4.5畳の部屋ではソファを置けないことがほとんどですが、ソファベッドなら、手狭なスペースでもソファとベッド両方のメリットが得られます。ベッドに切り替える手間はかかりますが、どうしてもソファを置きたい人はソファベッドを検討しましょう。

4.5畳サイズの部屋に関するよくある疑問とその回答をQ＆A方式で紹介します。カーペットのサイズ選びやテレビの大きさなど、悩みやすいポイントを取り上げます。

A.2　4.5畳の部屋の場合、テレビのサイズは24〜32インチのサイズを選ぶと良いでしょう。テレビはサイズによって最適な視聴距離が異なります。4.5畳の場合、テレビとの距離が近くなるため、コンパクトなテレビのほうが映像が見やすく、目への負担も軽減できます。

また、狭い部屋に大きなテレビを置くと圧迫感も強くなるので、部屋を広く見せるという意味からも、テレビは24〜32インチが適しています。

4.5畳サイズの部屋では、コンパクトな家具や収納力のあるアイテムを選ぶのが、上手なレイアウトのポイントです。ベッドやテーブルなど4.5畳の部屋で使いやすい商品を15点紹介します。