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専門家「風景」をつくるガーデニング術

我が家のチューリップ・球根植物2017

居場英則

新年度が始まり、桜が咲いたと思ったら、もう4月も終盤、いよいよゴールデンウィーク、
そして待望のバラシーズンへと移っていきます。


4月のガーデンの主役は、何といってもチューリップに代表される球根植物ではないかと思います。
我が家でも、昨年秋にたくさんのテラコッタ鉢に植え込んだチューリップが一斉に花を咲かせてくれました。
今回は、「我が家のチューリップ・球根植物2017」と題して、4月の庭を振り返ってみようと思います。

● たくさんのチューリップが彩る我が家の4月の中庭風景

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こちらが、今年2017年の我が家の中庭風景です。
我が家の庭は、地面の大部分を乱張り石を敷き詰めている関係で、
テラコッタ鉢を多用して、季節ごとの花を咲かせるようにしています。

中でも、もっとも鉢がたくさん並ぶのが、この4月です。
今年もチューリップの球根を植えたテラコッタ鉢が中庭を埋め尽くし、
色とりどりの花を咲かせてくれました。

今年は例年以上に、ビオラやムスカリなどの青い花を多く使って、
より鮮やかな風景をデザインしてみました。


● チューリップを引き立てるビオラとの寄せ植え

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チューリップの球根をテラコッタ鉢に植える時に気をつけていることがあります。

それは、チューリップの華やかさを引き立てるために、
その株元にビオラを植込んでいます。
特に、チューリップにない花色の「青色」のビオラを植え込むようにしています。
チューリップの花色とビオラの花色の組み合わせを考えるのが、
毎年の楽しみであり、課題でもあります。


● 複雑な花色のチューリップが庭のアクセントになる

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ここからは、初めて見る花色のチューリップです。

花弁を彩るピンクのグラデーションがとても美しいです。
このような特徴的な花色のチューリップは、庭のアクセントになります。
また、花の重なりが美しい風景を作るのもチューリップならではだと思います。


● シンプルな花形、花色のチューリップが庭の引き立て役となる

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毎年、様々な品種のチューリップを植えていますが、欠かせないのが、
オーソドックスなチューリップです。

ブランド品種や独特の花色・花型のチューリップより、ごく一般的な、
普通のチューリップの方が、特に主張することなく、逆に引き立て役となって
主役を際立たせてくれます。
そういう意味で、毎年、欠かせない存在です。


● フォトジェニックな球根植物、クロッカス・ピッグウィック

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4月に咲く球根植物で、毎年欠かせず育てている我が家の定番品種が、こちら。
クロッカス・ピッグウィックです。

クロッカスは、球根植物の中でも、1、2を争う早咲きで、まさに春の到来を告げてくれる植物です。
そのクロッカスの中でも、特にお気に入りが、このピッグウィックという白地に薄紫色の縞模様が入る
特徴的なクロッカスです。
このクロッカスは本当に美しく、毎年、このクロッカスの写真を撮るのを楽しみにしている、
フォトジェニックな被写体です。


● 春の花らしい、幸せを呼ぶ黄色い水仙

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クロッカスと双璧で、春の訪れを告げてくれる球根植物が、こちらの水仙。

春に咲く花は、黄色が多いのですが、中でもこの黄色水仙の鮮やかさは群を抜いています。
我が家では、毎年お気に入りのテラコッタ鉢に植えて育てています。
密に咲かせると、ボリューム感も出て、とても美しいです。


● ガラス細工のような繊細な花、チオノドグサ

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こちらも気に入っている球根植物のひとつで、チオノドグサ。

とても背丈の小さな目立たない植物ですが、咲いた花はガラス細工のような
繊細な雰囲気を漂わせています。
特に、水遣りをしたあとの、水滴をまとった姿の美しさは際立っています。
ただ、このチオノドグサ、花期がとても短いのです。
まさに、美人薄命的な花です。


● 造形美に魅了される、スノー・フレーク

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こちらは、庭のあちこちに植えている球根植物で、スノー・フレーク。

スズランのような釣り鐘型の花を咲かせます。
この花もとてもフォトジェニックで、毎年、写真を撮るのを楽しみにしている
植物です。
ここでは、背景を黒く沈ませ、白い花を際立たせています。
このスノー・フレーク、少々の日陰でも問題なく咲いてくれますので、
とても重宝しています。


● 青い球根植物の代表格、ムスカリ

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春の庭になくてはならないのが、この青い花を咲かせるムスカリです。

黄色い水仙やピンクのチューリップを引き立ててくれるのは、
この青いムスカリなのです。
小さな青い粒が無数に連なってできる独特のフォルム。
可愛らしさナンバーワンです。


● 青花の双璧、アジュガ

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春の花で忘れてはならないのが、こちら、アジュガです。

アジュガは球根植物ではなく、宿根草ですが、チューリップやムスカリが咲く
4月に咲く、代表的な青花です。
我が家では、前庭のロックガーデンを覆うように咲いてくれます。
青い花がタワーのように咲く姿は、庭でも主役級です。
とても愛おしい春の花です。


● 今年も美しく中庭を彩ってくれた4月の花々

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最後に、もう一枚。
今年2017年の我が家の中庭風景です。

毎年同じように、チューリップを始め、たくさんの草花が我が家の中庭を彩ってくれました。
今年は、いつになく青い花が多めで例年より爽やかで涼し気な印象です。
毎年、少しづつ変化しながら、充実しています。

この4月を彩ってくれた花もそろそろ終盤を迎え、次は、いよいよバラシーズンの到来です。
チューリップが作る風景とはまた違う風景が、この中庭に出現します。
次回、5月にその風景をレポートしたいと思っています。
どんな風景になるか、乞うご期待。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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