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草花と同じく、野菜も病害虫は避けられません。
被害を少なくするには事前防除がいちばん。
「病害虫一覧」をチェックして、様子がおかしいと思ったら早めに対処しましょう。

 適切な管理で被害を最小限に防ごう 

病害虫を防ぐには日頃の管理から。草花と同じように水はけや風通しに気を配り、まめに様子を見て早期発見を心がけます。
苗をネットで覆うなど、資材を使ってガードするのも有効です。
苗の購入時には病害虫のない元気なものを選び、葉茎菜は病害虫が発生しやすい春を避け、秋に育てるとよいでしょう。

万が一、病害虫が発生してしまったら、早い段階で対処して被害の拡大を防ぎます。
アオムシなどははしでつまみ取り、残留性の少ない野菜専用の殺虫剤で早めに駆除するのも一策です。
病気の場合は患部のある葉茎を取り除く、あるいは株ごと除去して感染を防ぎます。

 覚えておきたい!おもな病害虫一覧 


灰色カビ病
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特徴:低温多湿期に発生しやすく、トマト、キュウリなどの花や実が腐り灰色のカビが生える。
対策:ムレないように注意し、水はけと通気性をよくする。カビが生えた葉はすぐに摘み取る。
うどんこ病
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特徴:葉や茎などに粉がふいたような白いカビが生える。放置すると徐々に株全体に広がる。
対策:葉や枝をカットして日当たりを確保し、水はけと通気性をよくする。葉に水をかけて防除する。
ベト病
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特徴:高温多湿期のキュウリなどに多角形のシミができ、やがて褐色になり枯死する。
対策:水はけ、通気性をよくし、敷きワラをして乾燥気味に保つ。発病した株はすぐに除去する。
軟腐病
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特徴:キャベツ、ハクサイなどに発生し、地面近くの葉茎から全体へと腐り出し、悪臭を放つ。
対策:周囲より高く植えて水はけと風通しに気をつけて発生を防ぐ。発病した株はただちに処分する。

ハダニ
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特徴:葉が白く見えるほどさまざまな野菜の葉裏に群がり、汁液を吸う。葉に白い斑点ができる。
対策:葉に水をかけて防除。見つけたらホースや霧吹きなどを使って洗い流し、防虫ネットなどで防除する。
アブラムシ
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特徴:野菜の芽先や葉裏に群がり汁液を吸う。春秋に発生しやすく、ウイルス病の媒介をする。
対策:見つけしだい、つぶしたり、薬剤を噴霧する。ホースの水で洗い流してもよい。
カミキリムシ
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特徴:幼虫が果樹の幹に穴をあけて入り込み、樹木を食い荒らす。株元に樹の粉などを見つけたら、要チェック。
対策:成虫は捕獲し、幼虫はあけた穴を見つけて薬剤を注入したり、針金を刺すなどして殺して、土などで封じる。
コナジラミ
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特徴:トマトやナスなどの葉裏につく白い粉のような虫。高温乾燥時に発生し、ウイルス病を媒介する。
対策:見つけたら広がる前に葉裏をホースや霧吹きなどを使って洗い流し、防虫ネットなどで防除する。
カイガラムシ
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特徴:日当たりや風通しが悪く、ムレやすい場所を好む。根、枝、幹から養分を吸い取る。
対策:日当たり、風通しをよくする。殻のあるものは薬剤が効かないので、5月の幼虫のうちに捕殺する。
アオムシ
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特徴:チョウやガの幼虫。アブラナ科の葉や新芽を食べ、葉脈だけを残してボロボロにする。
対策:モンシロチョウやガに注意し、葉裏に卵を見つけしだい駆除する。幼虫ははしなどで取り除く。
ハモグリバエ
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特徴:葉肉を蛇行状に食い荒らし、葉に筆で描いたような白いすじを残す。別名「エカキムシ」とも言われる。
対策:葉肉を食い荒らされた後の白いすじをたどり、幼虫がいる部分を押しつぶして退治する。
ヨトウムシ
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特徴:日中は土にもぐり、夜になるとさまざまな野菜の葉茎を食い荒らす。葉裏に卵を産む。
対策:株元の土を掘り起こして駆除する。日中に見てもいないので活動期の夜間なら見つけやすい。

 コンパニオンプランツを使いこなそう 

「コンパニオンプランツ(共栄植物、共生混植栽培法)」とは、双方または一方の生育を助ける組み合わせのことをいいます。
野菜と花やハーブ、野菜同士など相性のよい植物を一緒に植えることで、生育を助け合い、病害虫を防除することも。
例えばハーブの強い香りを利用して害虫を防いだり、反対に益虫を呼び寄せて実つきをよくしたり、野菜の生長を促したり。野菜のおいしさが増し、収穫量がアップするなど、さまざまな効果を生み出すとされています。
コンパニオンプランツの基本的な組み合わせを知って、試しながら自分の気に入ったものを見つけてみましょう。

覚えておきたい!コンパニオンプランツ一覧

・ニンニク × バラ
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ニンニクの強い香りで害虫を寄せつけない。
特にアブラムシの防除、バラの樹皮を食べるキクイムシにも効く。

・セージ × ニンジン
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セージがモンシロチョウが卵を産みつけるのを防ぎ、風味をよくしてくれる。
有害な飛翔昆虫を寄せつけない。

・バジル × トマト
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バジルがトマトを害虫から守り、生育を促進させ風味をアップさせる。
コナジラミ、ハエ、アブラムシなどにも。

・エンドウ × チャイブ
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チャイブがマメの生育を促進させ、風味をよくする。
また、ウリ類やバラの病気を防ぎ、害虫を遠ざける。

・ナス × マリーゴールド
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マリーゴールドの分泌液で根を腐らせる土中のセンチュウを遠ざけ、被害から守る。
コナジラミにも有効。

・ラベンダー × ラズベリー
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ラベンダーの香りを害虫や野鳥が嫌うため、寄せつけない効果がある。
センチュウにも効果的。

・イチゴ × ホウレンソウ
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イチゴはアブラナ科の植物やマメ類とも相性がよく、モンシロチョウ、ヨトウムシの被害から守る効果がある。


・ローズマリー × マメ類
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ローズマリーはマメ類の風味アップに効果があり、モンシロチョウ、ヨトウムシの防除にも。
抗菌作用もある。

 覚えておきたい!生育が悪くなるタブーな組み合わせってある? 

害虫が嫌うということは、強い成分があるということ。相性の悪い組み合わせに注意して。

  • ・ネギ類 006_heart.gif キャベツ、マメ類
  • ・フェンネル 006_heart.gif トマト、マメ類
  • ・ラズベリー 006_heart.gif ジャガイモ、ブラックベリー
  • ・ローズマリー 006_heart.gif ジャガイモ、イチゴ
  • ・イチゴ 006_heart.gif キャベツ、タイム、ミント、ローズマリー

Garden&Garden 特別編集

「大好きな草花に囲まれて暮らしたい」「もっと自分らしい庭をつくりたい」そんな思いを持ったガーデナーに向けて、等身大のガーデンライフをガーデニング季刊誌 Garden&Gardenにて提案。 「いかに使うか」や「どう過ごすか」で、庭やベランダがもう一つのリビングに大変身。インテリアを楽しむように、自分にあった素敵な空間をつくるヒントを発信しています。

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