あっという間に、9月もあとわずかになりました。
あれだけ暑かった夏もようやくひと段落し、朝晩はだいぶ涼しく感じる今日この頃です。
さて、今回の記事は少しご案内です。
このたび、種苗会社大手のタキイ種苗さんの会員向けの会報誌『園芸新知識・はなとやさい」の最新号
(2025年10月号)に、我が家のガーデンのバラを題材にした記事を書かせていただきました。
京都に本社を置く、老舗種苗会社のタキイ種苗さんは、通販を始められて120周年のようです。
会報誌の表紙に、「通販120周年」のロゴマークがありました。
僕も、これまでに何度もネット通販で、花苗や花木、球根などを購入したことがあります。
そのタキイ種苗さんの会員向け雑誌(会報誌)『はなとやさい』の制作をされている編集プロダクションの方から
今年春にお話しをいただいて、何度か原稿のやり取りやチェックを経て、ようやく雑誌が完成しました。
僕が記事を書かせていただいたのは、P29〜P 32の4ページ分。
我が家のガーデンのバラを題材にした「建築士に学ぶ造園テクニック・シュラブで始める!つるバラガーデン」
というタイトルの記事になります。
つるバラを使って、庭の風景の作り方を、我が家の事例をもとに解説させていただいております。
タキイ種苗さんの会員になっておられる方には、すでにお手元に届いているかと思います。
ご興味がある方は、是非、タキイ種苗さんの会員になっていただければ、今でしたら、この10月号が
お手元に届くのではないかと思います。
記事の詳細内容については、掲載誌『はなとやさい』をご覧いただくとして、
今回はその誌面の中で使っている写真をご覧いただきながら、記事の内容のさわりをご紹介させていただきます。
こちらの写真は、トップページで使っていただいた我が家の「前庭」の写真です。
我が家のガーデンは、前面道路に面した「前庭」と、建物に囲われた「中庭」の大きく2つのエリアで
構成されています。
特に、「前庭」では、建物の外壁面を使って、中型〜大型のつるバラを何種類も配置して、
建物との一体感のある庭の風景をデザインしています。
こちらは、その「前庭」の建物外壁面に誘引したつるバラの風景の全景。
現在は、この写真の時と少しバラの品種が変わっているものもありますが、概ねこのような壁面いっぱいに
つるバラを咲かせる構成は、今も変わっていません。
記事では、「風景をつくる」ポイントをいくつか挙げていますが、「花期を合わせる」ことや
「花色の調和」を重要視していることを述べています。
この写真↑では、赤いつるバラ「フロレンティーナ」、「ブレイズ」に、紫色のつるバラ「ヴァイオレット」、
「ミステリューズ」を合わせたカラーコーディネートの事例として紹介しています。
こちら↑の写真は、まだバラを始めてまもない頃(おそらく2年目の春)の前庭に面した建物外壁面の写真です。
この頃のメインローズと位置付けていた、遅咲きのピンクの花が咲く「ドロシーパーキンス」を
壁面に誘引・開花した時の様子です。
まだ枝のボリュームがさほどない頃で、外壁面の白い大理石タイルとピンクのバラの花、
緑の葉っぱのコントラストが綺麗で、背景となっている白い外壁面をあえて見せることで、
バラの花を引き立てる効果があると思います。
こちら↑は、前庭の隣地境界側の花壇の様子。
ここは、ピンクやアプリコット、黄色などの可愛らしい花色のバラを集めたコーナーで、
「キャンディコーナー」と呼んでいるエリアです。
色鮮やかな暖色系のバラを引き立てるために、バラにはない青色の花を咲かせる植物として、
クレマチス、サルビアを混植しています。
こちら↑は、前庭に面した建物外壁面の向かって左側。現在の様子です。
ここは、赤い花が咲くつるバラを集めたエリアで、「つるバラの赤い壁」
(僕の中では、「レッドクリフ」)と呼んでいる場所です。
花色は濃い赤に限定していますが、花形や花の大きさ、
花の咲き方に違いがあります。
記事では、シュラブ樹形のつるバラを題材に、誘引方法についても、
「僕の考える風景の作り方」という切り口で紹介しています。
つるバラの誘引方法のメソッドの中でも、「ステム(花茎)の長さ」に
着目して誘引を行なっています。
「ステム(花茎)」の短いつるバラの事例として、こちら↑のつるバラ、
レオナルド・ダ・ヴィンチを紹介しています。
ステムが短いため、壁面との一体感が出て、誘引した通りに咲いてくれます。
一方で、こちら↑のつるバラは、ジャスミーナ。
ステム(花茎)が長く、しかも房状に咲くため、壁面の上部に引っ張って
誘引することで、上から滝のように枝垂れて咲かせることができます。
オベリスクへの誘引方法も紹介しています。
こちら↑は、ステム(花茎)の長い品種で、ローズ・ポンパドゥール。
長いステムから花枝がぴょんぴょんと飛び出すような、
動きのある演出ができます。
我が家のバラ庭の一番の特徴は、大きな壁面を使ったダイナミックな演出です。
こちら↑は、前庭に面した建物外壁面で、ガラス窓を抜けると、プライベートな中庭へと導かれます。
ガラス扉の両側から、アーチ状につるバラを何本も誘引しています。
開花期になると、このように↑なります。
壁面を覆い尽くすようにつるバラが咲き乱れ、ガラス窓の向こうへ誘うような
演出ができています。
また、記事では「庭をもっと魅せる裏技」の紹介をしています。
我が家の庭は、土面が少なく、地植えできるスペースが限られていることも
あって、鉢植えも共存しながらさまざまな植物を植栽しています。
この↑前庭の隣地境界沿いの花壇では、鉢植えのクレマチスをつるバラと
混植しています。
こちら↑は中庭の花壇。
テラコッタ鉢の底を抜いて、半地植えにしています。
鉢以外の部分は、砂利を敷いて雑草などのメンテナンスがしやすいように
工夫しています。
冬の誘引の姿にもこだわっています。
バラの開花期は、1ヶ月ほどですが、冬季、枝だけの期間が3ヶ月ほどありますので、
その間も美しい風景となるよう心掛けています。
特に、我が家のメインの壁面は、日本古来の図案「青海波」模様をイメージした、同心円型の誘引を
何本も重ねるように行なっています。
あと、記事では、誘引作業の基本的な流れについても紹介しています。
僕のこだわりのつるバラの庭の作り方を紹介していますので、ご興味があれば、
是非、タキイ種苗さんの会員になっていただき、会報誌を取り寄せていただけましたら幸いです。
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