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専門家「風景」をつくるガーデニング術

2025年春、ツツジの旅・その5(久留米つばき園)

居場英則

10月からスタートした、「九州・福岡県久留米市にツツジの庭園を見て回ったレポート記事」の第5回目。

前回は、久留米市の中心部から少し外れて、耳納山系の高良山近くにある「高良大社・久留米ツツジ群生地」を

訪れた様子を紹介しましたが、今回はその耳納山系をさらに東に車を走らせ、北側の山麓へ降りたところにある

「久留米つばき園」を紹介したいと思います。

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久留米駅の観光ガイドでもらったパンフレットに紹介されていた「久留米つばき園」。

名前は、「つばき園」となっていますが、椿(つばき)以外にも、ツツジをはじめとして、

様々な植物が育てられている久留米市の施設です。

久留米つばき園は、明治時代に開墾された花木の母樹園を活かして造成された公園で、約3ヘクタールの敷地に、

約500品種、2000本のツバキ類、約200品類、500本のツツジなどが植栽された、四季を通じて楽しめる花と緑の

憩いの空間として、平成20年3月に開園し、平成22年3月には、「国際優秀つばき園」に認定されているそうです。

九州大学農学研究院により収集された日本各地に自生するヤブツバキや、東京農工大学より提供されたツバキ属

原種も植栽されている他、貴重な園芸品種や原種ツバキが数多くあり、ツバキの魅力を存分に観賞できるそうです。

また、園内には「つばきゾーン」以外にも、「つつじゾーン」、「しゃくなげゾーン」、「もみじゾーン」、

「梅園」と、四季の花々を楽しめるゾーニングが行われているようです。

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今回訪れたのは4月中旬ということもあり、またツツジが主目的だったこともあり、

園内で咲いているツツジを中心に、駆け足で園内を巡りました。

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この久留米つばき園は、管理も行き届いており、とても美しく、また植物も生き生きと成長しています。

ツツジの古木もどれも大きく枝を張り、株全体に溢れんほどの花を咲かせていました。

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どこを切り取っても、見事!というしかない咲かせっぷりでした。

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ショッキングピンクの大株のツツジも見事です。

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斜面を活かして、手前と奥と、立体的な植栽がされています。

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そんな中、とても目を惹いた樹がありました。

こちらの大木は、「しゃくなげゾーン」にあった西洋シャクナゲで、

品種プレートには、「和名:マモル(洋名:ベートブリューア)」と書いて

ありました。濃紅色で、花期は、4月中旬~5月上旬。

ちょうど、ベストなタイミングで見ることができました。

「シャクナゲ」も「ツツジ科」の植物ですが、シャクナゲは大きくなりますね。

おそらく4m以上はあったかと思います。

幹も太く、とても存在感のあるシンボルツリーといった感じした。

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ツツジは、自然樹形のまま育てているものもあれば、丸く刈り込んだものも混在していて、とても不思議な風景でした。

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こちらも、園路際の斜面地のツツジ群です。

手前には、丸く刈り込んだツツジ、奥には自然樹形のツツジを配置するという対比が面白いです。

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園路に沿ったツツジの生垣です。

こちらは、四角に刈り込まれています。

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このあたりは、何種類かの花色が混じった状態で、四角に刈り込まれています。

羊羹のようですね。

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その四角に刈り込まれたツツジの生垣を斜め横から見たアングルです。

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いかがでしたでしょうか?、久留米つばき園。

つばき園といいながら、管理の行き届いたツツジやシャクナゲは圧巻でした。

ちょうど満開のベストなタイミングで訪れることができてラッキーでした。

次回は、この九州・久留米ツツジツアーで一番見たかった「世界つつじセンター」をご紹介したいと思います。

凄すぎて、写真を撮り過ぎたので、前半・後半の2回に分けて紹介する予定です。

乞うご期待ください。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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