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専門家「風景」をつくるガーデニング術

圧巻の梅の盆栽、『大和郡山・盆梅展』

居場英則

2月に入り、春の訪れがもうすぐそこまで聞こえる季節になってきました。

皆さんのご自宅の庭の、春を迎える作業も大方終わり、少しゆっくりできるようになってきた頃では

ないかと思います。


今年に入ってから、このコーナーでは僕のお気に入りの植物を紹介してきましたが、

今回は少し趣向を変えて、春を待つこの時期に、一足早く春の息吹を感じることができるイベントや場所を

ご紹介させていただこうと思います。

僕は、京都生まれの奈良育ちの生粋の関西人で、今は奈良市内に住んでいます。

その奈良市の隣町、大和郡山市で毎年この時期に開催される、盆梅展をご紹介したいと思います。

このあと掲載する写真は、数年前にこの盆梅展に行った時のものですが、

今年・令和2年も例年通り開催されますので、その雰囲気を感じていただければと思います。

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こちらは、盆梅展が開催される大和郡山城跡です。

かの豊臣秀吉の実弟、秀長の居城だったとして有名な大和郡山城ですが、

現在は天守閣などは残っておらず、濠と石垣が残っているだけです。

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昭和の時代になって、一部、追手門や追手向櫓・多聞櫓などが

市民の寄付で復元されています。

大和郡山城と言えば桜の名所で、日本さくら名所100選にも選ばれており、

毎年4月1日から行われる「お城まつり」には多くの花見客で賑わいます。

そんな桜のシーズンより一足先に行われるのが、大和郡山・盆梅展です。

今年令和2年の開催は、第17回目にあたるそうです。

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城内に入る追手門のところに、盆梅の大きな鉢が置かれていました。

数年前に盆梅展を見に行った時は、もう3月に入っていて、

梅も散り始めていました。

開催期間は2月上旬~3月上旬ですので、早めに見に行った方が良さそうです。

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チケット(入場料500円)を購入して、盆梅展会場に入りました。

金屏風に赤い絨毯の艶やかな空間が待ち構えていました。

会場に入るや否や、甘い梅の花の香りが充満していました。

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金屏風にピンクの梅の花咲く盆栽は、とても似合いますね。

まさに豪華絢爛とはこのことですね。

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狭い空間の両側に、所狭しと立派な鉢植えが並べてあります。

訪れたのは会期終盤でしたが、梅の花は開花期が長いのでしょうか、

まだまだ美しい花がたくさん咲き誇っていました。

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会場には、大和郡山市内の愛好家が丹精込めて育てた盆梅が約120鉢、

全国的にも珍しいお城の櫓の中という厳かな空間に展示されています。

それら全部を紹介することはできませんので、特に目を惹いた作品を

ご紹介できればと思います。

鉢のそばには、作品名が添えられています。

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こちらには、「信玄」と作品名が掲げられていました。

有名な戦国武将の武田信玄の名が付けたられた立派な盆梅です。

古株の梅に若い梅の木が接いであるように見えます。

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こちらは、床の間に飾られた掛け軸の前に置かれた盆梅。

右側と左側で花の色も大きさも違う梅が咲いています。

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この盆梅も枝ぶりは、本当に見事ですね。

会場内で飾られている盆梅の中では比較的小ぶりな方ですが、

とても存在感のある作品でした。

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盆梅展は、いくつもの建物をつなげるように作品が配置されています。

どれも素晴らしい作品ばかりです。

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こちらの作品は、ひと際立派な作品です。

絵画のような枝ぶりです。

花や枝だけでなく、半分枯れこんだような幹がまた素晴らしい!

花のほとんどが白梅ですが、よく見ると、一部だけ紅梅が咲いています。

背丈も3m近くあり、相当の重量だと思いますが、

こんな立派な盆栽をどのように育てて、どのようにしてここへ運び込んだのか

作者や関係者方々のご苦労に頭が下がります。

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盆梅展は、室内だけでなく、屋外にも会場があり、

いくつもの作品が並べてありました。

雨のかからない、温度や湿度管理された室内ならまだしも、

屋外展示でも見事に花を咲かせ続ける作品に脱帽です。

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こちらの白梅も見事です。

日本人の美意識を感じる仕立てです。

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こちらの作品では、幹の大部分が空洞になっているのに、

若々しい枝が伸び、美しく白い花を咲かせています。

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白壁を背景に、枝垂れ咲く白梅を撮ってみました。

皆さんもご存知のようにウメもサクラも、同じバラ科の植物ですが、

梅の枝垂れ咲く様には、独特の風情がありますね。

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圧巻の盆梅を堪能したあと、会場から外に出ました。

そこは、大和郡山城跡内の公園で、公園にも見事な梅の木がたくさん植えられていました。

白や淡いピンク、濃いピンク、赤など様々な色の梅の花が満開でした。

ソメイヨシノなど、単色で咲き誇るサクラも美しいですが、紅白の花が咲き乱れるウメの景色も

日本人のDNAに刻み込まれた美意識を表現しているようで、とても素晴らしいです。

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今回は、僕の住む町の隣町、奈良県大和郡山市で開催されている「大和郡山・盆梅展」を紹介しました。

盆梅展は、関西のみならず全国各地で開催されていますので、是非お近くの盆梅展へ足を伸ばされて

一足早い春の風情を味わって見られては如何でしょうか?


【第17回 大和郡山・盆梅展】

   期間:令和2年2月8日(土)~3月10日(火)

   時間:午前9時30分~午後4時30分(土日祝は午後5時まで)

   会場:大和郡山城跡・追手門、追手向櫓、多聞櫓(近鉄『郡山』駅下車、徒歩10分)

   入場料:500円(前売り400円)、小学生以下無料

     ※ 詳しくは、大和郡山市のホームページをご覧ください。↓

      https://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/kankou/event/ume/003059.html#yousu


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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