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ガーデンスタイリング

専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

イングリッシュ・ガーデンツアー2019 かいつまんで ~6/13までの

吉谷桂子

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.........訪ねた庭の続きを。

4日目(11箇所目)はヘスタークーム Hestercombe House へ。

庭の歴史は9世紀ごろから始まり、ワーレス一族が管理するようになった14世紀頃には、庭の原型ができ、18世紀(ジョージ王朝スタイル期)には広大な風景式庭園が完成。その広さは50エーカー。残念ながら私たちはその全部を回る時間も体力もなかったので、そこは見ていません(ウッドランドガーデン)

その後オーナーが変わり、ビクトリア朝スタイルのテラスが加わり、1904年からエドゥイン・ラッチェンスとジーキルによって、改めてつくり直された(エドワード朝庭園)その庭を見学に。

第二次世界大戦の後は、荒れて廃墟同然になってしまった庭を徐々に復興、私が訪ねた25年ほど前は、まだ若干荒れ感のある庭でしたが、1997年から本格的な復興プロジェクトが始まり、

ジーキル女史の描いた図面をもとに、当時の再現を、Hestercombe Gardens Trustによって管理。

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植栽、特に草花は管理が間に合ってない感じがしましたが、ラチェンスの構造はほぼ復興。

実に美しいストラクチャーとコンテクスト(背景)のある庭で、ツアー参加のかたの中には、

この庭が最も感動したという方もありました。アーツ&クラフト・デザインの完璧な様式の庭です。

その後予定していたコタイ・マナー Cothay Manor & Gardensは残念ながら、木が生い茂りすぎて

大型バスが入れないという情報が直前に入り、諦めることに。私たちの乗るバス、1台、8000万円も

するそうです。ちょうど、コタイ・マナーに行ってきた大型バスのドライバーからここに向かって

バンパーがもぎれた話を聞き、諦めた次第。ちなみにどんな庭かの、情報を。

コタイの有名な庭園は15世紀後半にまで遡り、バラの戦争の終わりを祝うために、当時の主リチャード・ブルエットは、邸宅の外側のテラスに赤いバラ(ランカスター家)と白いバラ(ヨーク家)の両方を植えた。

それがCothayでバラの伝統を始めたのかもしれませんが、私たちが今日見る12エーカーの庭園は主に1920年代の大佐Reginald Cooper の仕事。

クーパー大佐はシシングハーストのハロルド・ニコルソンやヒドコートのローレンス・ジョンストンと友人関係ということから、ニコルソンはもとより、Vita Sackville-West 、ジーキルもこのコタイの庭を見ていて、この10年ほど後に作られた、シシング ハーストの庭に大きな影響を与えたといわれています。

それなのに、コタイを"西のシシングハースト"と呼ばれてしまっています。逆なんですね?!

現オーナー、Mary-Anne と Alastair Robb 夫妻はコタイを1993年に購入し、1920年代の庭を復元しているそうです。大型バスでは行けないのですが、個人で車で行けそうな方は是非!

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その代わり、気の良いドライバーさんに頼んで、周囲で最も評判の良い大型ガーデンセンターへ。

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ガーデン関係のお土産も大充実で、私はここでずっしり荷物が(汗)

まさか、土は買わないけれど、大好きだった ジョン・イネスの培養土。

そして、少し早めに、この日の最終目的地

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古代から栄えた街、BATH バースに到着。

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モダンブリティッシュの食事が美味しいことで有名な、アビィ・ホテルは、街の真ん中、ローマンバスまで歩いて3分、エイボン川のほとりです。

食事の後には、一部の皆さまと10人くらいで、探検散歩!とっても楽しかった!

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エイボン川の素敵な、これ、リバーデザインと言えるでしょうか!?

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5日目(12箇所目)

コーツガーデン The Courts Garden

カントリーサイドではなく住宅街にある邸宅。

1920年に建築家のサー・ジョージ・ヘイスティングスによって設計され、さらに1921年から1943年の間にレディー・セシリー・ゴフによって完成された庭園。

広さは7エーカー。家は18世紀のバースストーンの家(コッツウォルドストーンに似ている)。

お屋敷のすぐそばにある支柱(Pillar)が立つフォーマルガーデンが、やはりアーツ&クラフトDEちょっとモダン。

ヒドコートをモデルにしているか、もちろんジーキルの影響も多大とといわれています。

かつて近隣に多くあった織物業者のもめごとを解決する法廷として使われていたことからコート(裁判所)と呼ばれるそうですが、現在はナショナル・トラストが管理する。

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さて、5日目(13箇所目)最後に訪ねたのは、先日もちょっと書いた

ウォルサム・プレイス・ファーム Waltham Place Farm 外からはとてもあの様なすごいものが存在する様に見えない!!!

オーナーのストリッリ・オッペンハイマーさんは、南アフリカのデ・ビアスの会長ニッキー・オッペンハイマー氏の奥様!!Oh ビリオネア〜!!よって厳重なセキュリティのため、カメラ禁止。なのでネットで 検索しても画像があまり出てきません。今日はオーナーファミリーがいるので、窓の近くも言っちゃダメよ。と言われてしまいましたが、それはもう!吉谷的にはフガフガ度120%のダッチウェーブの庭でした。

ファームは220エーカーの有機農場とバイオダイナミック農場で、そのうち50エーカーは森林と庭園、40エーカーは耕地、残りは恒久的な牧草地ですが。

写真撮影禁止なのである意味本物の "シークレットガーデン" 見た目もまさに!

案内をしてくれたガーデナーに「まさにここは、20世紀初頭のフランシス・ホジソン・バーネットの児童文学、秘密の花園ですね!」と、ちょうど囲まれたウォールドガーデンの前の閉じられたガーデンゲートの前で聞くと、笑いながら

「Well kept secret garden だけどね!」と、大笑顔。ここはなんと、8人のガーデナーが常駐。

実は、Dutch Wave 、Peat Oudolf に並んで重要な一人、Henk Gerritsen が手掛けた庭を見学に来たのです。(13種類ある庭のうちのオーナメンタルガーデン)ヘッドガーデナーだった女性(2015 まで? 伺いそびれました!)ベアトリス・クレール (Beatrice Krehl)さんがオランダのプリオナ庭園とミーン・ルイス庭園で学んだため、Dutch Wave の影響はそのまま引き継がれ、その芸術的な美しさに見とれながらも、私は写真が撮れない分、心に焼き付けたつもりなので、いずれはそれをイラスト化する予定!(です)

さて、その後、ロンドンに戻った次第。現在、日本帰国組グループは無事、成田で解散とのこと。

阪口さま!お疲れ様でした!今は、コッツウォルズのDaylesford Organic Farm に3泊で滞在中ですが、引き続き、そちらのレポートも続けたいので、また見に来てくださいね!

写真はちょっと時間がかかるのでまずは、文字まで!


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。

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