お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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いつもの年だと、今頃イギリス。は、去年も同じことを思っていましたが、実際に去年は、

ずっと以前から企画していた初夏のガーデンツアーがパンデミックによって中止になった年でした。

そして、今年は、残念ながら最初から諦めていました。去年の今頃は....まだ

半年くらいで収まるような気がしていましたが、だから、秋には行けるかなとか。

とんでもないことで、今も、収束の兆しが見えないですね。

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6月の下旬から7月上旬にかけてのイギリスツアーは、イギリスの宿根草がその美しさのピークを迎えることと

日本は梅雨。ということで、自宅庭の水やりの心配も減るというような理由から、定番で組まれていたツアーです。

写真は2017年7月2日、ヨークシャーを中心に北イングランドの主にナチュラリスティックの庭を巡るツアーでした。

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ピート・アウドルフさんがかなり初期にデザインしたスキャンプトン・ホール。

今。注目のサステナブルなメンテナンス・フリーの庭に注目して訪問先を厳選しました。

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ピート・アウドルフの植栽設計のなかでも、これはイギリスならではの、ある意味伝統的な

カラースキームを感じる組み合わせです。よく、ナチュラリスティックの庭のデザインにおいて

カラースキームは、要らないというようなことを言う方を見かけますが、

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自然主義的なガーデンデザインの基礎には、ガートルード・ジーキルからミーン・ルイスまでが

連なる歴史をみても、絵画的に完成度の高い植栽デザインをする上では、カラースキームは

無視できないことだと考えています。

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特に女性が色彩感覚において優れた審美眼を持ち、男性は造形に対しての優れた審美眼を発揮するところから

カラースキームを否定するのは男性に多い傾向です。最初から「庭に色彩計画は要らない」とか

そんなことを言わなきゃいいのにとも思いますが。色彩の組み合わせが間違っていたら、景色が美しくは見えないのは

「目に見えたこと」なのにね。

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色彩をあまり使わないと言うコンセプトでも、それもカラースキームへの素地があるからこそ。

原種の植物同士は色彩の組み合わせを考えなくても調和する。

と言う考えも、カラースキームへの経験値があるから言えることだと思います。

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くすんだピンク色の花を見栄えさせるために、絶対にビビッドな赤は合わせない。同系色の

ピンクか、同等のくすみ色か、明度で際立つ、白か黄色か。いくつかのセオリーがある。

そういえば、このツアーは、オランダに行く前の年でした。2017年。

この2017年に、このアリウム'サマービューティ'に気づいて日本では手に入らないかなあと

少し諦めの気持ちで見ていました。でも、今は、簡単に手に入るように!

服の着こなし。と言う言葉がありますが、誰だって無意識にせよ、服はカラースキームを

考えて着ていると思います。あまり変な組み合わせの人は見たことない。無難にということで

無彩色の人はいても、それもカラースキームに対する意識が潜在にあるから。

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ヨークシャーでは、素敵なホテルに泊まりました。ツアーで、ある程度の人数でグッドテイストな

ホテルに泊まるのは、旅行会社のスタッフさんがかなりの努力をして探してきてくれますが

庭見学だけのツアーではなく、旅の質を向上させる工夫は惜しまない。最近、ホワイト&ネイビー多いなあ。

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インテリアを含めた空間やレストランや、街の体験ほか、やはりそんな経験こそが、身につく人生の勉強だ

と思うので、もう、必死です。というわけで、実は今も来年の今頃に、イギリスのガーデンツアーをするため

調べまくりです。しかし、パンデミックでさまざまな状況は変化したでしょうね。

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ベティズのお茶とケーキ。嗚呼。これから当分、海外の思い出と未来に向けた希望を込めて

イギリスやヨーロッパの海外旅行のアイデアについて考えて行きたいと思います。やっぱり、

今年は無理だと思うので。少しの間、旅の気分を味わって...。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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