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専門家「風景」をつくるガーデニング術

フォーシーズンズ・ガーデン(秋編)

居場英則

『我が家のフォーシーズンズ・ガーデン(四季の庭)』と題して、今年1月から「冬の庭」、「春の庭」、

そして「夏の庭」と連載で記事を書かせていただきましたが、今回は、その最終回、「秋の庭」と題して、

我が家の秋の庭風景をレポートしてみたいと思います。


● 花の色が美しく映える秋のバラ

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我が家の庭のメインは、何といってもバラです。

特に、大きな壁面に誘引したつるバラが描く風景がダイナミックで見応えがあります。

ただ、壁面に誘引している大型のつるバラの大部分が一季咲き品種が多く、春にしか咲きません。

返り咲き品種のつるバラもありますが、春のようなダイナミックさはなく、ちらほらと咲く程度で、

美しい風景を秋にはなかなか望めないのが残念です。

とはいえ、鉢植えの木立性のバラは、春よりも秋の花の方が一輪一輪の花は美しいと良く言われます。

写真は、我が家の中庭で育てているバラで、オールド・バルという品種。

春にはピンク色で咲いていましたが、秋には深みのあるオレンジピンク色で咲きました。

花数は春の方が多いのですが、花色はやはり秋の方が美しいように思います。

こうした花色の変化にも、四季の移り変わりを感じます。


● 秋バラは意外と淋しい?

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こちらは、我が家の前庭、駐車場スペースに並べた鉢植えのバラです。

秋になり、太陽高度が低くなって来ると、中庭に置いている鉢植えのバラへの

日当りが悪くなるので、時々日当りの良い前庭に鉢植えを移動させて

日光浴をさせています。

四季咲き性のバラや返り咲き性のバラが咲いていますが、つるバラ同様、

やはり春と比べると花数は圧倒的に少ないのが実情です。

ただ、花色や花姿は美しいので、切って室内で活けて鑑賞するというのが

向いているかもしれませんね。


● 育成中のつるバラ

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こちらは、育成中のつるバラです。

夏から秋にかけて、新しく出たシュート(枝)を伸ばすために、

竹支柱でまっすぐ上に向けて育成しています。

秋は、咲かせるというより、来春に向けた育成期間と捉えています。

つるバラでも鉢植えが多い我が家では、来春に向けて、どのバラをどこに

配置するか、そのレイアウトを考えるのが楽しみです。

花色の組み合わせだけでなく、同時期に咲かせるため、エリア毎に花期を

合わせるように配置するようにしています。


● 秋は球根の植え込みシーズン

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我が家では、秋の季節には、来春に向けて、球根植物の植え込み作業が恒例行事になっています。

ムスカリやフリージアなど、その年に咲かせた球根を掘り上げて、冷暗所にストックしていたものを

再利用するために取り出します。

また、チューリップはリサイクルの球根ではなかなか良い花を咲かせられないので、毎年新しい球根を

大量に購入するようにしています。

写真は、通販でチューリップの球根を安く大量に購入したものが届いた様子です。

球根が届くと、まさしく秋が来たなと実感します。


● どのテラコッタ鉢に何を植えるか、それが問題だ!

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我が家にはたくさんのテラコッタ鉢のコレクションがあります。

コレクションというと大げさですが、テラコッタ鉢が好きなので、いろんな形の鉢をストックしています。

なるべくシンプルなデザインのもので、シェイプ(形)が美しいものが好みです。

そのテラコッタ鉢のどれにどの球根を植え付けるのか、毎年頭を悩ませる問題です。

球根も、ひと鉢一種類が基本ですが、最近は、チューリップとビオラや異なる球根同士を組み合わせて

植えることが多くなり、どんな組み合わせでどの鉢に植えるか、散々悩みながら間配りしていきます。


● 球根のコンビネーション植え付け

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写真は、実際に球根をテラコッタ鉢に植え込みしている様子です。

まず最初に、中央にチューリップの球根を植え込みしています。

そして、その外側にムスカリの球根を植え付けているところです。

チューリップの球根の方が深い位置に植え込みしますので、土の中に隠れています。

春に咲いた時の様子をイメージしながら、整然と球根を並べて行く作業は楽しいものです。


● 球根植え込み完了!中庭がテラコッタ鉢に占拠される

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たくさんのテラコッタ鉢に、様々な春咲き球根を植え込み完了しました。

大小さまざまなテラコッタ鉢を中庭の乱張り石のテラスに並べました。

狭い空間にこれだけ並ぶとさすがに圧巻です。

真ん中に少し花の付いているのが、チューリップとビオラの寄せ植え鉢です。

この時まだ10月半ばくらいですが、もう花が咲いています。

これから寒い冬を越えて、翌年の春に一斉に花を咲かせてくれます。


● 2階から見下ろす秋の中庭

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こちらは、2階の廊下から中庭を見下ろしたアングルです。

球根の植え込みが完了したテラコッタ鉢が整然と並んでいます。

その右横がシェードガーデンです。

お隣さんの建物の影になる場所で、ここには日影でも生育するシダ植物や

宿根草のギボウシなどを植え込み、シェードグリーンを楽しんでいます。

そのシェードガーデンのシンボルツリーとして、株立ちのコハウチワカエデを

植えています。

ちょうど、そのコハウチワカエデが赤く紅葉しています。

2階からの見下しで感じる、秋のワンシーンです。


● 坪庭のヤマモミジをライトアップ

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こちらは、我が家の玄関ドアを開けて正面に見える光景。

建物北側に小さな坪庭があり、そこにヤマモミジを植えています。

ほぼ完全に建物の日影になる場所ですが、ちゃんと紅葉してくれます。

夜になると、このヤマモミジにアッパーライトを照射して、

ライトアップしています。

赤く紅葉したモミジが暗闇に浮かび上がり、なかなかドラマチックな光景に

なりました。

帰宅時に、玄関ドアを開けると、この光景が目に飛び込んでくると、

やはり驚きがあります。

ホントに小さな坪庭ですが、小さな秋を感じる空間でもあります。


● 秋は収穫のシーズン

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秋は、なんといっても収穫のシーズンですね。

果樹等ほとんどない、小さな都会の庭でも、秋の収穫を感じることができます。

写真には、色鮮やかな秋のバラの花に加え、オレンジ色に染まったローズヒップ、

ほおずき、そして赤紫色に熟したオリーブの実などが写っています。

秋色を感じる庭の花や実を収穫して添えるだけで、ぐっと秋を身近に感じる

ことができますね。


● 収穫したオリーブの実をいただく

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最後にもう一枚。

我が家には、前庭の隣地境界沿いに3本のオリーブの木を植えています。

そのオリーブの木に、毎年オリーブの実がなります。

オリーブの木の下に、つるバラを誘引しているため、バラに日影をつくらないように定期的に剪定しているため、

あまりたくさんの実は成りませんが、それでも毎年、このくらいのオリーブの実が収穫できます。

摘み取ったオリーブの実は、種を専用の種抜き器で取り除き、シロップ漬けにしています。

半年ぐらいで、とてもいい感じに漬かったオリーブのシロップ漬けが完成します。

これをアイスクリームなどにかけて食べるととても美味しいですよ。


如何でしたでしょうか?

我が家の『フォーシーズンズ・ガーデン(秋編)』。

バラが主役のガーデンでは、春の庭ほどの景観はつくれないのが残念ですが、

それでも美しい花にまた出会うことが出来ますし、いろいろな実の収穫や紅葉も楽しめます。

暑い夏の気温も下がり、寒い冬に向けての準備が始まる季節でもあります。

そしてそれは、来春の賑わいへ向けての準備でもあるのです。


「冬の庭」にはじまって、今回の「秋の庭」で、我が家のフォーシーズンズ・ガーデン(四季の庭)は

一巡しました。

都会の住宅地の小さな庭ですが、それぞれの季節毎にそれぞれの風情がありますね。

やっぱり、四季のある日本は素敵な国だとつくづく思います。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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