お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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6月のガーデンツアーに引き続き、久々 9月のツアー開催でイギリスに来ています。

実際のツアーは9月8日からですが、毎度のこと、航空券の比較的に安く手に入る日程を選んで

ツアーよりも早くイギリスに到着しています。

今回は、他の様々な仕事のことで個人的な一人旅のイギリス行きに気が回らず、どこをどのように見て回りたいか、注意が向かず悩みまして。

久々に王道的に行ってみたかった場所へ。

まず、到着日はガトウィック空港脇のホテルに投宿。

かなり味気ないです。しかし今回は...

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合計5泊の個人旅行で、ロンドンに滞在するのを3泊程度にしておきたかったので、

しばらく悩んだり迷ったりしていたのですが、二度と時間は戻らないから、

私が今の体力で、1人で行けるところ。大きなスーツケースを持ったままでも動きやすそうな、しかし、一旦、ヒースロー空港から、公共交通手段でガトウィック空港経由、タクシーは1時間以内で行けるカントリーとホテルと、いえば...あそこだ!

ここグレーブタイ・マナーを目指しました。

ほかにニュートインサマセットも考えましたが

(田舎行きの列車はプラットホームより50センチほど高いことが多く、たった一人だとスーツケースの往来が大変だし

出発時間のぎりぎりまで発車番線が出てこない。

突然予定の列車がでないこともしょっ中!

それをひとりで右往左往するのはいやだ。

とにかく、高齢者のひとり田舎旅は結構大変です。

とはいえ、自宅ー羽田空港で一泊...14時間のフライト。夕方ヒースローに着いて、そこからバスでガトウィック空港へ。これもちょっと大変で。

このバスも時間をすぎて予定の時間に来ない。発車番線も不明。多くの人々が夕方なのでここでも右往左往。めちゃくちゃ。雨も結構強く降ってきた。

オロオロする私でしたが、向こうからパイロットらしき男性があるいてきたので、聞いてみると、遅れてやってきて、すぐにでるだろうけど、多分一番奥のターミナル。とかなんとか。

後に続きました。無事バスが来てすぐに出発しましたが、このパイロットと私の二人しか乗車しない。予告もアナウンスもなくバスがガトウィックに着いたとき、慌てて降りたのでここで派手に忘れものを。ショックでした。デジタルガジェット一式。数万円分。。。

幸い予備のケーブルを一本だけ。JALのビジネスクラスのポーチに入っていたCタイプとUSBコネクターにも助けられ。。。

ほかにもうっかりの細かいもの。このホテルに到着するまでは、落とし物を派手にやらかしながら、飛行機泊と空港ホテル2泊で丸三日かかったような感じでしたが、

マナーハウスに到着してみると、その価値は完璧にありました。

ガトウィック空港のホテルから翌朝、大雨のなか、予約をしてあったタクシーでイーストグリーンステッドのグレーブブタイまで。

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到着してみると日本晴れ!ならぬイングランド晴れ!

この後はロンドンに向かうのですが、移動手段が、空港起点で空港発着なら大きなスーツケースを持っていても、段差がなく、タクシーやバスも大型スーツケースを持って乗ることが当然の環境ですから、行けると思ったのです。とにかく、個人旅行は移動が大変。

バスツアーは天国!と思う次第。荷物が多いと....

普段は一旦ロンドンのホテルに大きな荷物を預け、また戻ってくると言うような面倒が必要になりますが

なんだか、今回はそれも面倒

今回はどのようにするのが、効率が良いのかもずいぶん悩んだのですが、この方法を選びました。

なんだか、おすすめともいいにくい。


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しかし、この...今はホテル、ここは、ガーデナー天国!聖地!

グレーブタイは、1886年頃からイングリッシュガーデン生みの父と言われるウィリアム・ロビンソンが住んでいた自宅であり、ザ・ワイルドガーデンなどの著書も執筆されていたハウス&ガーデンです。

私がイギリスに住んでいた1990年代にはマナーハウスホテルとしてすでに有名な五つ星のホテルでした。

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純然たるクラシックなインテリアレストランのサービスも素晴らしかった!

噂では2010年頃に新しいオーナーに変わり、写真で見る限り、インテリアの意匠も少し変化していました。

それが写真で見る限りは、昔と比べて(なんといっても30年も前の話)

若干私の好みではなくなっていたので、どうするかとずっと迷っていたのです。

しかし、やはり十数年前に、グレートディクスターに働いていたカワード氏がこの庭のヘッドガーデナーとなって、庭に変革を与えていました。

その後も3度目お訪問は、十数年前に、ランチがてらガーデンツアーで1度訪ねていますが、その時は既にオーナメンタルグラスがワイルドな感じになっていて、新しい伊吹を感じたものです。

ただその時は、まだ始まったばかりと言うところで、ヘッドガーデナーも試行錯誤してるような印象でした。

それから...前述したように、30数年前に一度、個人的に、ここん来た時は、本物のマナーハウスに感動し

2度目は女性雑誌の取材でも宿泊。

もちろん、マナーハウスは素晴らしい美しさでしたが、庭はその頃...育ちすぎた灌木類とヘザー、エリカの類があまり管理が良いと言えない状態で占拠されていました。

ワイルド、ナチュラルガーデンの提唱者の自宅だったとは言え、かなりフォーマルな整形式のデザインでもありました。

そりゃそうです。訪ねたのが1993年とか、そんなあたりでも、100年以上も経っているのですから。

ただ、雰囲気としては素晴らしいウッド・ランドや池もあり、マナーハウスホテルとしても、大変美しいものでした。

そして何より周辺のランドスケープが、素晴らしい。近隣のターナーズヒルほか、映画の舞台になりそうな場所の数々。

それからこれは私の個人的な感想になるのですが、ここの水道水がまろやかで柔らかく、お風呂に入ったときに、温泉のミネラルウォーターのようだと思ったものでした。だから、どうであれホテルとして素晴らしかった。

しかし、私がガーデンに見たいものは、やはり庭の

THE ART OF PLANTING。植栽の芸術性です。

それがカワード氏の10数年に及ぶ努力で、独自な見るものを楽しませるプランツワールドに変わっていました。

続きはまた...


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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