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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

もしも年末年始、どこか海外に行けるようになったら@Boxing Day

吉谷桂子

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クリスマスの翌日、12月26日は、BOXING DAY ボクシング・デイです。

その名の由来は、25日も主人のクリスマスで忙しく働いたお屋敷の使用人にも、

プレゼント・ボックスが贈られた。それを開ける日が、26日だったことから、とか。

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クリスマス明けの26日はまだクリスマス休みのムードが続く中、近年はテレビのニュースにもなるほどの冬の大バーゲンセールが始まったり、タクシーも地下鉄もバスも止まっていた25日から、街が蘇って観光モード回復するのも26日.....そんなロンドンの冬を思い出します。

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が、しかし、今のヨーロッパの感染者数拡大、大変なことになっています。心配と不安が混ざって旅行計画どころではありませんね....。

今、海外にいる邦人の方々はどんな思いで過ごしていらっしゃるだろうか。

年末、飛行機の切符を買った友人たちは、皆キャンセル。キャンセルと聞いてホッとするものの、向こうに住んでいる人は帰ってくるのも難しい。

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写真は2009年の家族旅行。このように世界的な感染症が流行るなどとは夢にも思わなかった時期、中世のヴェネチアを何度も襲ったペストの際に、医者がつけたという感染防止マスクのデザインに惚れ込んだ息子が、ホテルの部屋で窓の外を見る。この眺めを外から見たらどんな感じだったろう。

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その後、ぺらっぺらの安いマントも見つけ、いつかこの姿で、冬のカルナバーレのヴェネチアを歩きたいものだと夢見た。しかし、それも今は、本当に夢。

丸3年はダメだろうという予測がありましたが、すると後1年は厳しい1年を迎えることになるでしょうか。

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さて、もしも、どこか海外に行けるようになったら、行きたいのはどこか。考えたことありますか?

どこか1箇所。だとしたら、私はヴェネチア。お店も何も開いてなくても夢の中にいるような世界。

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12年前、クリスマスをヴェネチアで過ごすことに決めたのは、冬のドイツ、イタリア旅行のなかでも、最も観光地なヴェネチアならクリスマス休暇の打撃が少なかろうと(ほかのカソリックの国々は、お休みが1日で済まない。

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...で、食事の店にも苦労して、ホテルで1日じゅう地味に過ごす=人が閑散としたヨーロッパの街や村、寒すぎて、1日じゅう歩くのも辛い。もちろん目当ての美術館も休み)その読み、ヴェネチアなら、もちろんホテルのレストランは開いているし、たとえお店が休みでもウインドーショッピングが楽しい、ちなみにこの写真はアックア・アルタで店内が水浸し、冬は特にそれが起こる。満潮で冠水したシャネル・ブティックも、特に大騒ぎするでもなく、淡々と水浸し、商品は被害を免れるよう配慮されて。

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洪水でも、ちょっとした観光客向けの有名レストランもオープン。しかし、本格的な美味しい店は、なんと店自体が年末年始の長期休暇に入っているという状況。ポレンタとイワシの一品。

クリスマスのヨーロッパ。冬のドイツの小さな村にはチャイナレストランも存在せず、餓えたことあり。しかしそれ以外は、クリスマスに友人同士でイギリスの田舎家を借りきり一日中食べ物作って食べて片付けて暖炉に火をくべて過ごしたり、観光客としてロンドン滞在したときは、キッチン付きのアパートで自炊暮らし。でもこれも、一日中食べているだけの冬籠り。クリスマスは行くところがないでしょうと哀れに思うイギリス人家庭に朝から呼ばれて、午前中から自分がフォグラになりそうなほど食べまくることも何度か。もうこれ以上入らないのに最後にスウェットたっぷりのクリスマスプディングとまた別のケーキと。同じように、パリの友人宅でのクリスマスも同じ。とにかく食べる飲む。

でも、一番素敵だったのが、パリ郊外フォンテーヌブローの島田順子さんのお家で過ごした年末年始。パーティの準備に始まり、片付けまでも美しく、楽しくおしゃれでした。残念ながら今のように携帯カメラやスマホがない時代なので、写真がない。当時は写真を撮る習慣がなかったものです。今なら撮りまくるでしょう。

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考えてみると、年末年始は、食べている時間その準備、片付けだけの繰り返し。そして本来のクリスマスに欠けているのが、クリスチャンの方々のような過ごし方。生涯たった一度だけ、ドイツ在住のオペラ歌手の友人宅に転がり込んで数日ひたすら一日中食べているだけの冬籠りをするなか、彼女がミサを歌う仕事にくっついて、25日の朝に教会へ。でも、外人、仏教徒だし、小さな教会では、どういう態度をとっていれば良いのか、縮こまっていた20代の私でした。

年末の ホリデーシーズンだからこそ、楽しく思い出になる感動的な時間を過ごしたい。

それが願いですが、そんなわけで年末年始は場所を選ばないと難しい。

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当然休館中のペギー・グッゲンハイム美術館の扉を覗く。でも、そんな散歩も楽しめるのが、クリスマスのヴェネツィア。車がなく、水路と細い路地。それだけでも、眺めが楽しい。美しい。

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観光とは光を観るもの。自分の国とは異なる光線の射す異国へ。

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でも、ウインドウショッピングも楽しい。イタリアは特に、

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ウインドウデコレーションへの情熱が高く、人々は実際に購入の決意をするまでは店に入らないし、多くの店は営業中でも、鍵がかかり、ベルを鳴らさないと中に入れないしその風貌チェックもあるから、自ずと高級店は暗黙のドレスコードあり。と、感じます。

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さて、日本はこれから本格的な年末年始。お正月は、どこへもいかず一日中食べるようなモジュールになりそうです。これまた、絶対に太るでしょう。

なので、引き続き家のなかの整理整頓、物減らし作戦続行です。外国で買ってきたおみやげなども、ちょっとその行き先。考えないと!嗚呼(冷や汗)

また来年も中之条ガーデンズで蚤の市を開催したいです。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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